いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

新米中冷戦時代。era of new cold war between usa and china

2019-06-29 20:23:50 | 日記
 (1)情報化時代で今、世界をリードしているのが米国のGAFAといわれる巨大IT企業群だ。米中貿易戦争も中国のIT企業のファーウェイが台頭して、警戒する米国トランプ大統領が覇権にこだわってファーウェイ排斥に動き、対立が激化している。

 (2)日本が議長国となるG20大阪が28日に2日間の日程で開催した。議長を務める安倍首相が各国、地域19の首脳をひとりひとり迎えて握手を交わしていたがトランプ大統領、習近平主席、プーチン大統領などほかそれぞれが国内に問題を抱えており、世界政治、経済でも米国の保護主義、ナショナリズムが先鋭化して、一説によると第二次世界大戦前に似てきたともいわれている。

 (3)これだけの世界各国、地域の首脳たちが一堂に会してG20として話し合いを持っても、世界が抱える、懸念する保護主義、ナショナリスムの台頭に対して先鋒の米国トランプ大統領が反対を表明すれば話ひとつまとまらないという展開でしかない。

 それでも世界主要各国、地域の首脳が一堂に集まることが意義があるとすればそれはそれでいいことだが、これを機会に各首脳同士の2国間首脳会談も盛んにおこなわれていることを歓迎すべきだ。

 (4)かっては米ソ冷戦時代による思想主義支配対立が続き、G7といわれる経済影響力を背景とした西側主要国による影響力時代が続き、今は中国、ロシアなど新興国の経済発展力を背景にG20に影響力、中心軸が移行しており、それはまた世界政治、経済が多様に変化し分散して価値観を持ち多極化している時代でもある。

 (5)前述のようにG20首脳はそれぞれに国内に問題を抱えてG20を強力にリードする力を持たずに、G20は多国間主義を主張する中国と保護主義を主張する米国が対立してまとまりを欠く会議だ。

 トランプ大統領の手法は2国間協議で圧力をかける交渉であり、国際協調、ルールからの離脱で保護主義を強めるものだ。

 (6)その背景にあるのはGAFAを中軸とした世界経済の米国主流にあり、さらなる米国第一、国内利益優先主義を貫くものだ。GAFAの政治力についてはよくわからないが、その個人情報取集能力に警戒する各国からは規制強化、データ流通の国際ルール作りの必要性が叫ばれて、今回のG20でも主要議題となっている。

 仮にGAFAが政治影響力を持ち、米国政治に影響力を持つということになれば、世界政治に与える影響力も大きく、現在の偏向(bias)、閉そくした政治状況が第二次世界大戦前に似ているとすれば、今度は情報戦争による世界支配体制の変化という時代の伏目ということになる。

 (7)米ソ冷戦時代の再現としての情報化時代の新米中冷戦時代(era of new cold war between usa and china)の到来だ。

 

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