いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

党首討論の堕落。 corruption of debate of the party leader

2019-06-21 20:07:01 | 日記
 (1)党首討論も民主党政権時代は野田首相と当時野党の自民党安倍総裁とのやり取りで、野田首相が消費増税に協力するなら解散総選挙に応じる構えをみせてこれに顔色を変えて安倍総裁が念を押すという緊迫した場面もあり、その年の12月に解散総選挙が行われて自民党が圧勝して安倍政権誕生につながった伯仲の議論もあり熱を帯びたこともあった。

 (2)安倍政権になって安倍1強、弱小野党時代が続いて党首討論もあまり問題にされずに開かれることもなく、まれに開かれても議論がかみあわずにそれぞれが理論、主張をくり返すだけで、安倍首相から党首討論のあり方の見直し論まで出て低調を極めている。

 たかだか45分間で野党5党首との党首討論ではまともな論戦など期待できないもので、本来茶番であり安倍首相からいわれるまでもなく党首討論のあり方について検討、見直しは必要だ。

 (3)政治は老後2000万円試算、イージス・アショアのデータ不適切、イラク仲介外交・タンカー攻撃など質す重要問題はあるのに、予算委員会も開かれずに議論がかみあわない党首討論でお茶をにごすでは政治の堕落(corruption)もひどいものだ。

 その党首討論は老後2000万円(諮問した報告書不受理)が中心となって討論が行われたが、安倍首相も加勢して他人事のように金融庁の試算報告を批判してやり玉に挙げて問題の核心があきらかにならずに、野党が安倍内閣の責任を厳しく問う内閣不信任案にも言及せずに民主党政権時代のような緊迫した討論場面はみられない。

 (4)野党としては今夏の参院選に合わせて安倍首相が衆院を解散して衆参同日選に打って出ることを警戒して、党首討論でも解散にあえてふれない党首討論となった。わずかヒト桁台の支持率の野党として現役議員も少なく候補者選びの準備、対策が整わずに解散総選挙となれば不利になるとの判断が働いている。

 軒並みヒト桁台支持率の野党として失うものなどない捨て身の選挙は望むところでもあるが、さらに党勢が後退して政党としての要件にまで追い込まれては元も子もないという危機感がある。

 (5)これで白熱の党首討論などはなから期待せよというほうがおかしくて、政治の堕落を象徴する低調な党首討論に終始した。
 安倍首相としては老後2000万円問題などで国民の反発も強く一時うわさの風が吹いた衆参同日選回避に向かわざるを得ない政治状況に追い込まれて、それでも参院選での改憲勢力3分の2以上維持もむずかしなることも考えられて、野党としては闘う政治状況は有利に働いている中で解散を警戒しているようではますます国民から見放されて、国民からしても不満の持っていく場所のないジレンマ、政治不信が募るばかりだ。

 (6)野党としてはこういう時こそ政策論争で独自性、革新性を主張して、国民に訴える度量を示すことが求めらる。与野党とも政治責任から逃れてはいられないだろう。

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