いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

トランプ流の幸運。 luck of trump style

2019-06-24 19:49:00 | 日記
 (1)平成の時代感を問えば、人類が深く思索しなくなった時代といえる。情報化時代が進化してPC、スマホと考えて答えをみつけることもなく答えはいつもそこにあり、問題を同じように処理する傾向だ。

 時代は画一化され突然変異もなければ大きく崩れることもない無風安定社会だ。当然ながら「成長」は減退してかっての大宅壮一さんが当時の昭和TV文化時代を国民総白痴化と評したように、近い文化時代感が漂う情報化時代だ。

 (2)イランが米軍無人偵察機を撃墜したことを受けて、トランプ大統領がこれに報復するためイラン軍事施設を攻撃することを承認したとされて、しかし攻撃10分前にトランプ大統領が計画の中止を決めたことを本人のツイッターで言及した。

 話によるとトランプ大統領がこの攻撃で何人死亡するのか尋ねて30分以内に150人が死ぬかもしれないと言われて計画10分前に中止を決めたというものだ。

 (3)こうした軍事機密を現在進行形であきらかにするのも異常で、本人は戦争は嫌いでやりたくない(報道)とも語っており、世界最強ともいわれる米軍の最高司令官として本人は良識を示したつもりなのかもしれないが、本ブログでもトランプ大統領のこれまでの政治経験、政治力のなさが大統領決定判断に影響していると書いたが、今回もこの決定が事実だとすればその通りの決定となった。世界にとってはトランプ流の「幸運」(luck of trump style)だ。

 (4)ブッシュ政権時代はイラクに大量破壊兵器があるとして地上軍まで派遣してイラクを攻撃、侵攻してフセイン大統領を捕らえイラク国内を制圧したが、大量破壊兵器は発見されずに後に攻撃目的そのものが国際的な批判を浴びた。

 ブッシュ大統領は父親も大統領経験者で政治家一族であり、イラク攻撃は大量破壊兵器名目でイラク制圧の政治判断が大きく働いた決断だった。

 (5)これに比べてトランプ大統領には政治決断力にこれまでの政治経験のないところが出ており、得意の「おどし」、圧力まではするが「実行」となると決断は鈍り慎重になる傾向はこれまでみられて、プロセスでの無謀、危険性はあるが一線を越えない優柔不断は世界にとっては「幸運」でもある。

 トランプ大統領が唯一ミサイル攻撃をしたのが内戦で生物兵器を使用したとされるシリア攻撃で、これも一時的なものに終わり北朝鮮核、ミサイル問題でも日本海に米空母群を派遣して軍事圧力をかけながら、北朝鮮の望む米朝首脳会談に応じるという姿勢だ。

 (6)今回のイラン攻撃計画中止決定の内容を自らのツイッターで暴露するなど本人は正義感として得意満面なのかもしれないが、米軍最高司令官としてはおそまつというしかない。

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