いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

決断と現実。(安全) decision and actuality

2011-05-10 19:26:05 | 日記
 (1)東日本大震災、原発事故による東日本の電力不足を補完する中部、西日本からの電力バックアップの支障になっていたのが、双方の発電システム(キロヘルツ)の違いだった。静岡県内での変電施設能力にも限界があり、計画停電による混乱を招く結果となった。
 この時点では停電だけは計画的であったが、地震国日本の原発安全対策は無計画のまま浜岡原発も含めた双方向の電力バックアップ体制の不備ばかり指摘されてきた。
 中部電力は、大震災発生2か月後の首相の要請により浜岡原発のすべての稼働停止を決めた。

 浜岡原発停止の決断は適切なものであったが、突然の浜岡原発の稼働停止は「無計画」のまま、東電、九電への電力供給(バックアップ)停止、市民生活・経済界への夏需要への不安、東北太平洋側経済圏の崩壊による西日本経済圏への企業活動シフト化への支障となってドタバタ問題化している。
 とにかく、この政権のドタバタ、先見性、計画性のない場当たり性の思いつき政治には、よくもかきまわされるばかりの国民だ。

 夏場の電力事情は、浜岡原発停止分を除けば例年並みの夏需要を想定すればまったく余裕のないイコール(equal)レベルだと言うことで(中電発表)、市民生活・経済活動でさっそく対策が必要となってくる。
 ここはひとつ今夏ぐらいは「計画的」に、限られた供給電力量に合わせた「モデルプラン」を共有して、原発安全対策対応の決定に無計画な政治に対して、「覚悟」で示したいものだ。

 (2)もうひとつの「安全」、普天間基地移設先問題が進展しない。来日した米国高官は感想を聞かれて、ひと言「no speed」と答えたそうだ。
 最近、防衛相が沖縄で知事と対談して、双方従来のスタンス堅持の平行線のまま溝は深まるばかりだ。

 経済協調主義へシフトの国際関係事情、国内負担偏重事情を考えるなら、沖縄の駐留米軍基地は国外移設が基本だ。
 沖縄では、辺野古沖周辺への県内移設の日米合意を「非現実的」と言う主張が圧倒的だ。県知事、関係自治体の首長が県外移設を主張して支持されて当選した民意が唯一の「現実」だとの主張だ。

 長年にわたって沖縄に偏重して押し付けられた日本の安全保障体制を考えれば、やむを得ない主張と言わざるを得ない事情もある。
 しかし、その想いの解決進展を考えるならば、沖縄サイドの「現実」だけが唯一の「現実」でもない事情はある。
 沖縄を頭ごなしの日米合意の辺野古案とは言え、これを「非現実的」と決めつけ批判することも、パラドックス(paradox)として一方的な主張という「非現実的」に行き着くばかりだ。

 普天間基地移設先問題は、一方的な「現実」か「非現実」かの独善的な決め付けではないトライアングル(triangle 沖縄・日本・米国)の正三方向の位置関係の中での意思決定事項だ。
 日本を対等の相手として考えていない時代錯誤の米国(公電流出内容)に対して、外交「正三方向」の軸足で「原発停止の決断」型を現政権が最後の国民への信認のバックオーダー(back order)として米国に対して「決断」できるかだ。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする