疑惑解明とＣＯＰ１０。elucidative suspicion

　(1)強制起訴された元幹事長（前々幹事長）が久し振りに記者の前に現れて、起訴相当と２度目
の議決をした検察審査会の議決審議プロセスを「秘密のベールに閉ざされたもの。どういう議論が
なされ、どういうことで結論が出されたのか、誰にもわからない。」と批判とも受け取れる不快感を
表明した。

　ちょっと言葉は適性を欠くけれど、「盗っ人猛々（たけだけ）しい」とは正にこういうことを言うものだ。
　「秘密のベールに閉ざされた」元幹事長の政治資金管理団体の政治資金収支報告書の虚偽記
載にかかわる共謀を含む「疑惑（suspicion）」が当事者（元幹事長、検察）から納得のいく説明責任
（accountability）が機会がありながら一向になされずに不起訴処分となり、これが国民８０％相当
が今も疑問に思っている元幹事長の「政治とカネ」の事件だ。

　(2)元幹事長が不快感を示す「秘密のベール」の先の検察審査会の結論は、まだしも法制化され
て相当の複数者による合議制で、８名以上の賛成により議決されるものだ。
　元幹事長のまったく全容が「闇の中の秘密のベール」の中の政治資金レベルとは、次元の違う
ものをまるで同じステージに引き込む技法こそ、本末転倒の理解を得られない。

　(3)元幹事長本人は、逃げも隠れもしない、堂々と受けて立つと宣言しているのだから、恨み節は
「なし」に透明性のある裁判で事件の全容を明らかにすればいいのではないのか。
　事件は（元幹事長の共謀罪）は「言った」、「言わない」のそもそも証拠不在のステージでの政治
資金虚偽記載にかかわるものだけに、疑惑解明（elucidative suspicion）には当事者の説明責任
（accountability）による全容の開示性こそが重要だ。

　(4)次世代社会へ向けた環境保護のメッセージとなるＣＯＰ１０（国連生物多様性条約第１０回締
結国会議 convention on biological diversity）が名古屋で１１日開幕する。
　地球のあらゆる生物は相互に影響し合って存在し、生きている環境世界の諸問題を考える会議
で、次世代社会に向けた人類からのメッセージだ。

　９月下旬ニューヨークで開催された同首脳級会合にＣＯＰ（conference of parties）１０議長国の
日本の首相は欠席し、本会議の趣旨を知っている国民は１０％程度という関心の低さだ。
　利益追求のために食品偽装が後を絶たずに健康被害に遭い、食料植物は本来の味覚を改造さ
れて遺伝子組み換え、操作されて、気候変動による不作に直面し、人類の周りでは誰もがその生
物環境の異変に直面している。
　次世代社会も視野に入れての関心度、建設的な提案、果実を期待する。