(1)円高、デフレ不況、雇用不安、普天間基地移設問題、尖閣漁船衝突事件に検察の組織的
犯罪と政治、経済、社会が四面楚歌の中で、臨時国会が召集されて首相が所信を表明した。
まず、この大変な危機的状況の現状「認識」が伝わってこない、決まり文句の教科書を見るよ
うな所信表明だった。
やはり日本外交で見せた鈍感(insensibility)で楽観主義(optimism)的なものが政府、首相
の所信(belief)にまん延している。多分、首相の本質的なものなのだろう。
出だしで危機的状況の現状認識と打開突破(break over)の意識、意欲の言葉が聞きたかった。
(2)出だしが「国民の皆さん、国会議員の皆さん、菅直人です。」 9月に再選されて、これから
本格的な仕事内閣とか、社会の閉そく感とは比較気楽なこと言って、今回の所信表明では「有言
実行の出発」だそうだ。エポックごとに「本格的」とか「出発」という、それまでとは不連続線の区切
りスタートの言葉が好きなようで、責任回避型の「あっけら・かん」としたものだ。
(3)所信始めの課題のら列の中に、国民全体の取り組む「主体的な外交の展開」とあり、あまり
の政治課題の現実対応との「パラドックス(paradox)」にしらじらしさを覚える。
経済では、雇用の創出を景気回復の中心にあげても、円高、デフレ不況に対する対応では企業
の海外拠点化による国内経済、産業のドーナッツ化による国内雇用の不安に対する具体的な考
えが聞かれない。
(4)予算編成では、参院選中の消費税増税論議は終わりの部分で抽象的な表現に留めて、無
駄の徹底した削減による編成方針とした。たとえば、財務大臣として以前にも披露した複数年会
計編成による中期的な視野での財政健全化といった革新的な政策、試みが語られなかった。
無駄の削減では、国会議員の定数削減とあわせて議員報酬の削減見直しまで切り込む姿勢が
見えなければ、不況下でさらに負担を押し付ける国民の理解を得られないだろう。
(5)ねじれ国会の運営の中で、また現在の政治、経済、社会状況の置かれた閉そく的で危機的
情勢を乗り切る意欲、理念、具体政策の乏しいリーダーシップ不足の所信表明であった。
所信表明とは、総論、ガイドライン的意味合いのものとの従来のスタイルでは通用しない、冒頭
のように国内外に課題山積の時代認識の、鈍感で楽観的な見誤りだ。
犯罪と政治、経済、社会が四面楚歌の中で、臨時国会が召集されて首相が所信を表明した。
まず、この大変な危機的状況の現状「認識」が伝わってこない、決まり文句の教科書を見るよ
うな所信表明だった。
やはり日本外交で見せた鈍感(insensibility)で楽観主義(optimism)的なものが政府、首相
の所信(belief)にまん延している。多分、首相の本質的なものなのだろう。
出だしで危機的状況の現状認識と打開突破(break over)の意識、意欲の言葉が聞きたかった。
(2)出だしが「国民の皆さん、国会議員の皆さん、菅直人です。」 9月に再選されて、これから
本格的な仕事内閣とか、社会の閉そく感とは比較気楽なこと言って、今回の所信表明では「有言
実行の出発」だそうだ。エポックごとに「本格的」とか「出発」という、それまでとは不連続線の区切
りスタートの言葉が好きなようで、責任回避型の「あっけら・かん」としたものだ。
(3)所信始めの課題のら列の中に、国民全体の取り組む「主体的な外交の展開」とあり、あまり
の政治課題の現実対応との「パラドックス(paradox)」にしらじらしさを覚える。
経済では、雇用の創出を景気回復の中心にあげても、円高、デフレ不況に対する対応では企業
の海外拠点化による国内経済、産業のドーナッツ化による国内雇用の不安に対する具体的な考
えが聞かれない。
(4)予算編成では、参院選中の消費税増税論議は終わりの部分で抽象的な表現に留めて、無
駄の徹底した削減による編成方針とした。たとえば、財務大臣として以前にも披露した複数年会
計編成による中期的な視野での財政健全化といった革新的な政策、試みが語られなかった。
無駄の削減では、国会議員の定数削減とあわせて議員報酬の削減見直しまで切り込む姿勢が
見えなければ、不況下でさらに負担を押し付ける国民の理解を得られないだろう。
(5)ねじれ国会の運営の中で、また現在の政治、経済、社会状況の置かれた閉そく的で危機的
情勢を乗り切る意欲、理念、具体政策の乏しいリーダーシップ不足の所信表明であった。
所信表明とは、総論、ガイドライン的意味合いのものとの従来のスタイルでは通用しない、冒頭
のように国内外に課題山積の時代認識の、鈍感で楽観的な見誤りだ。