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いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

ふくおかcivil hall の風。  k. zaitsu concert 2010

2010-04-12 19:37:11 | 日記
 「久しぶりに故郷の福岡に来ました。07年の年末(チューリップコンサート)以来です。
久しぶりの故郷、福岡の風はいいですね。久しぶりに福岡の風を感じました。街の様子は変
わっても、吹く風は昔と変わりません。福岡には海の風が吹いてきます。地方にも出かけま
すが、やはり海の風の吹く街にいくと、必ず海を見に行くんですが、子どもの頃を思いだしま
す。」とコンサートの中での財津和夫さん。「年は取りましたが、心は(胸を指して)若い頃の
ままです。」

 福岡に来ると、街の空気の中にナゼか文化圏(culture area)の違いをいつも感じとる。
地下街は照明を落して暗い効果で、イムズ、アクロス福岡と円形のホールが好きのようだ。
相変わらずギターケースを肩から掛けた若者は、やはり他の地域より多く目につく。3年振
りの福岡です。

 4月11日、午後4時30分。福岡市民会館の前に、三重、四重の列が出来て、大勢の観
客が詰めかけています。財津和夫コンサートツアー2010、福岡市民会館ホールに来てい
ます。
 福岡市民会館ホールは、音響効果のいいホールです。音が立体的にメロウ(mellow:豊饒)
に響いて、幅広く包み込む豊かさがホールにはあります。これに、財津和夫さんを「迎える」
福岡の観客の温かい特別の気持ちが、音が、空気が伝わってくるホールです。

 財津さんが言うように、吹く風は昔と変わらない福岡に来ると、この福岡から自らの音楽
と時代を切り拓いていった財津和夫さんを温かく迎えてくれる、特別の風を感じます。
 05年11月には、元RKBラジオディレクター岸川さんも、再結成のチューリップを聞きに駆け
つけていました。偶然ロビーでお会いして、「財津くん、よく声が出ていたね。」とうれしそうな
笑顔。福岡の風は「岸川」さんからも吹いていたのです。

 「wake up」、「セプテンバー」がとても華やかに軽快に響いてきます。「急行の停まる街」、
「メルティング」。財津さん、情感たっぷりに抑揚をつけてメロディ、音符ひとつ、ひとつを丁寧に、
男女のシニカル(cynical)なラブソングを歌い届けます。

 「男は男らしく、女は女らしくと言いますけれど、男だって臆病なんです。九州の男は、男らし
くしなければいけないとか、こちらで育ちましたので、よくわかっています。しかし、けっこう男は
男らしくしていないし、意外に九州の女の人は女らしくしていなくって、けっこう強いです。」

 「あの星に戻ろう」、「この世の端でも」のメッセージを力強く、財津さん歌い切りました。
 「心の旅」のイントロ練習。猫好き派と犬好き派に分けての声だし練習。犬派が優勢で、猫派
は劣勢。何回目かの練習では、突然、猫派の女性グループが巻き返して、思わずこれにバンド
メンバーも拍手。が、そのうち猫派も犬派もわからなくなって、全員で声だし。

 「青春の影」、「サボテンの花」は、財津さんの透明感のあるセンシティブ(sensitivity)な高音
がよく響いて、すばらしい財津メロディ、サウンドをホールに届けました。
 ホールいっぱいに詰めかけた福岡の観客に、財津さんはダブル・アンコールの「二人だけの夜」
で応えて2時間のコンサートは終了です。

 午後7時すぎ、コンサートの上気、余韻をひきづったままの大勢の観客とホールの外に出ると、
西日本の福岡の夜空には、まだ薄明かりが残っていました。
 財津メロディの余韻と福岡の風を感じて、これから空港に向かいます。

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