今年の冬に流行した季節性のインフルエンザで、Aソ連型
のウィルスに侵された人にとっては、頼みの抗ウィルス
治療薬のタミフルやリレンザが効かないことが判り、大きな
不安を呼び起こしました。
毎回、形を変えて出てくるウィルスとは違って細菌の場合は
構造や性質などが判明していても、薬が効かない場合が
少なくありません。
結核菌やブドウ球菌などには、抗生物資が効かなくなって
いる薬剤耐性を備えてしまっているものがあります
。
中には幾種類もの抗生物資に対して耐性を備えている
多剤耐性菌もあり、治療することが非常に困難になります。
患者を治療する前に、2~3日かけて菌が持つ耐性を
調べる必要があり、重要な初期治療が出来ないのです。
最近、つくば市の研究グループが、従来の抗生物資とは
全く化学構造が異なっている抗生物資を放出して、他の
細菌を排除している放線菌の仲間がいることを見つけ
その抗生物資を突き止めることに成功しました。
「ピペリダマイシン」と名付けられたこの抗生物資は
化学構造が従来の抗生物資とは全く異なるということは、
多くの抗生物資に対して耐性を備えてしまっている細菌に
対して、非常に有効な効果を発揮することを意味します。
一刻も早い新薬開発に結び付けられることが期待されます。
「備えよ常に! 備えあれば憂いなし」です。
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