備えよ常に! 備えあれば憂いなし
金融機関には、一定の利ざや(貸出金利-
預金金利)を確保しなければ、突発的な事故に
対応できず、金融危機を招くが、中国共産党
中央には、この基本知識の欠如が目立つ。
一般的に、指標として1・8%を警戒ラインと
みなされているが、この認識もないようだ。
国家金融監督管理総局によれば、2023年3月
末の銀行全体の利ザヤは警戒ラインである
1・8%を割り込み、9月末時点で既に1・73%。
3年間に及ぶゼロコロナ政策で、経済活動が
極度に悪化した後、経済活動のV字回復を
目指して中国人民銀行(中央銀行)は緩和的な
金融政策を続け、銀行の貸出金利を下げてきた。
だが、貸出金利水準を引き下げても、企業の
資金需要は伸びず、銀行の利ザヤは悪化の一途。
このため、銀行は利ザヤを確保するため、
預金金利も段階的に引き下げ、国有大手銀行は
22年春以降、数回にわたって預金金利を引下げ。
しかし、中央政府は利ザヤ確保のための銀行の
貸出金利の引き上げを認めず、低利融資の
継続を指示。
人民銀行は、銀行ごとに融資目標を与えて
融資をふやさせる[融資割当制]を継続。
資金需要の在るのは、業績の悪化が甚だしい
不動産開発事業が主で、不良債権の拡大を
押し進めているようなもの。
22年6月現在で、中国の潜在的な不良債権
比率は、9・6%と政府公表の6倍近い水準に
なっており、不動産業は2割を超えている。
備えよ常に! 備えあれば憂いなし
健康と安心のメタボへの備えは?