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コロナウィルス、エボラ出血熱、デング熱にジカ熱
ウィルス、更にはおなじみのインフルウィルスの
H1N1型やH7N9型などなど、最近報じられた感染
症で登場するウィルスたちだ。
夫々が強い感染性を備え、致死率も高い。
国境を越えて瞬時にやって来るウィルスたちの
入国を阻止し、感染拡大を防止する防疫や治療に
欠かせない人材の育成には中長期的な戦略が
必要となるが、心もとないのが日本の態勢。
日本の細菌学の父といわれる北里柴三郎を筆頭に、
赤痢菌を発見した志賀潔、黄熱病研究の野口英世
など、感染症研究で名を残した日本人は多い。
現在では、感染症研究に欠かせないのがBSL4
施設だが、建設には住民の厚い壁が存在する。
厚労省によると、細菌やウイルスなどの病原体は、
危険度が低い順にレベル1~4に分類されている。
レベル1には人には無害な病原体、
レベル2にはインフルエンザなど、
レベル3には結核や狂犬病など、
レベル4にはエボラ出血熱やラッサ熱などがある。
BSL4施設は、レベル4の病原体の培養や実験が
行える施設で、村山市に存在する。
だが、施設の近隣住民の立川断層を震源とした
地震の被災で、高い危険度を備えたウィルスや
細菌の飛散事故を恐れた使用反対運動が続く。
アジアでは既に、中国、台湾、シンガポールや
インドにBSL4施設が存在し、韓国も建設中だ。
現状のままでは、日本では検出されたエボラ
ウィルスなどを分離したり、遺伝子構造を調べたり、
更に、レベル4のウイルスを保管することもできず、
治療薬やワクチンの開発に向けた研究もできない。
世界では勿論のこと、アジアでもレベル4の
ウィルスや細菌研究では後進国なのだ。
長崎大では現在、BSL4施設の建設を目指した
準備が進むが、先人の志を継ぐ施設が待たれる。
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