うろ覚えライフ。

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秋田書店のウソ-続報

2013年08月22日 | ブックログ

○秋田書店「読者プレゼント景品数水増し」問題 不正訴えた女性を不当解雇?

 

   「週刊少年チャンピオン」などを発行する出版社の「秋田書店」(東京・千代田区)が読者プレゼントで景品数を水増し掲載していた問題が、さらに拡大しそうな様相を見せている。

   「商品の数と当選人数が合わない」と上司に指摘した女性社員が、パワーハラスメントを受けた上、不当に解雇されたと報じられたのだ。

「会社にいたかったら文句を言わずに黙って仕事をしろ」

   秋田書店は2010年5月から12年4月まで、女性向け漫画雑誌「ミステリーボニータ」「プリンセス」「プリンセスGOLD」の3誌で、実際の当選者数より多く当選人数を記載していた。例えば「ミステリーボニータ2011年2月号」では、2人に当たると記載された「ニンテンドー DS Lite」、1人に当たると記載された「全国百貨店共通商品券1万円分」は誰にも発送されず、50人に当たると記載された「リボン型ヘアクリップ」は3人にしか発送されなかった。

   消費者庁は13年8月20日付で、これらの懸賞が景品表示法に違反していたと一般消費者へ周知徹底させるとともに、再発防止策を講じて役員と従業員に周知徹底させること、今後同様の表示を行わないことを命令した。

   翌21日には、さらなる問題が明るみに出た。

   労働組合「首都圏青年ユニオン」が「レイバーネット日本」のサイトで、景品数の水増し命令を拒否した女性編集部員がパワーハラスメントで病気休職、のちに解雇され、ユニオンに加入したことが発端となって明らかになった問題だとの文章を掲載した。

   21日付の毎日新聞夕刊でもこの問題を詳しく取り上げている。

   女性は上司から「会社にいたかったら文句を言わずに黙って仕事をしろ」と言われ、不正を働くことへのストレスで病気になり11年9月から休職。12年2月に「多数の読者にプレゼントを発送せず、不法に窃取した」との解雇通知書が送られてきたというのだ。女性側は「罪をなすりつけて懲戒解雇された」と訴えているという。

 「うちでもやっていた」元出版社員の告白

   出版社の信用を揺るがす大問題に思えるが、以前出版社に勤務していた男性に話を聞いてみると、「うちでもやっていた」と打ち明けた。

   男性の会社では、他の業務に追われてプレゼントの発送まで手が回らず、結局発送せずに終わってしまったケースが数回あったという。社内を整理していたら大量に未発送の読者プレゼントが出てきたこともあったそうだ。

   一度「大丈夫でしょうか」と上司に言ったところ、「それで夢を見させてあげることも読者サービスのうちだ」と返されたという。

   発送できないのなら懸賞をやらなければいいのに、というのが率直な感想だが、男性は「懸賞をやることで、スポンサーから読者プレゼント用に商品をもらえるような力のある雑誌ということを見せつけたいという側面も出版社にはある」と話していた。

 

秋田書店、読プレ不正・社員解雇報道に反論 「元社員が賞品をほしいままに不法窃取」

 

  秋田書店の読者プレゼント不正問題で、社内で不正を訴えた社員を同社が解雇したという報道に対し、同社が反論。

   秋田書店が読者プレゼントの不正で消費者庁から措置命令を受けた問題に絡み、社内で不正を訴えた女性社員を同社が解雇したという報道に対し、同社は8月21日、Webサイトに社告として反論を掲載した。

 同社は報道について「記事は弊社への取材も一切おこなわれず一方的に元社員の言い分を掲載した」「書かれている内容と弊社の認識とは大きな隔たりがあり、とうてい容認できない」とした上で、解雇した社員については「あたかも社内の不正を指摘し、改善を訴えたために解雇されたなどと主張しているが、解雇の理由は元社員が賞品をほしいままに不法に窃取したことによるもの」として、「法廷の場で事実関係を明らかにし、解雇の正当性を証明する」としている。

 毎日新聞は21日、「プレゼントを窃取した」などとして懲戒解雇された景品担当の女性元社員が解雇撤回を求めて提訴する考えだと報道。記事によると元社員は不正を知り上司に訴えたが、「会社にいたかったら文句を言わずに黙って仕事をしろ」と言われた、という。

 秋田書店は漫画雑誌の読者プレゼントで、誌面に掲載した当選者数に対し実際の当選者数が少なかったとして、消費者庁から措置命令を受けた。「50人」にプレゼントのはずが3人だった例もあった。

 

 この、秋田書店の懸賞詐欺的な事態が外部に漏れるには、内部告発しかないだろうな、と思っていたら、やはり元秋田書店社員の辞めた後での告発だった。辞めた、でなくて辞めさせられた、になる訳か。

  消費者庁や首都圏青年ユニオンだかの、懸賞詐欺的行為の指摘に対して、秋田書店は素直に認めたんですね。シラを切り通す、ということはしなかったんだ。解雇元社員の虚偽告発、で対抗しなかったんですね。社内の社員全部を押さえれば、シラを切り通す、で行けなかったのか。辞めた元社員やアルバイトとか契約も多いだろうから、「そんな真似はやってない」で通し切るのは無理か。一度、事実が明るみに出ると、もう隠し切れない、と会社側も諦めて、潔くお縄を頂戴することにしたんだな。

 不当解雇を訴える元社員もタフだな。解雇撤回を求めてる、って、そこでもう一度働く気なのか。その職場でもう一度働く気なら、すごい心臓だ。尊敬する。直接ぶつかった上司とまた一緒に仕事が出来るなんて。タフな心臓。その神経は羨まし過ぎる。それとも、解雇処分なら退職金も出ないし、辞めるにあたってイロイロ冷遇だろうから、一度、解雇撤回を通して、社員に返り咲いた後、再び、今度は依願退職か何かで、退職金などの正当な待遇を受けるつもりなのか。

 世の中には、一般的な世間常識ではいけないこと、もろ違法なこと、っていうものも、その世界の中でだけでは通っている、ってことはあるじゃないですか。その業界の中でだけは通用すること、とかって。普通、世間一般ではいけないことで、常識を疑われそうな事柄でも、その業種の中では、とか、その団体の中では許される、とかっていうことが。まま、ある訳じゃないですか。その世界、その業界の中では誰でもやってるよ、って話。そういうのがあったりする。

 昭和の時代はそれで通ってたんだけど、最近の若者の中には、正義感に燃えて、こんなこといけない!って告発する者が出て来る。まあ、融通が利かない、って言えばそうなんだけど。勿論、それは基本的には良い行為なんだけど、これまでは暗黙の了解で通っていたのに、新人の若者が正義感からぶち壊しに掛かった、とかってこと。昔なら、青臭い正義感、とかって言われる話。そういう意味では社会は昔の方がユルかったんだよね。総体的に世の中は、昭和とか20世紀中に比べて法律とか規則・規制は、現代の方が断然厳しくなっている、と思う。

 しかし、「読者も良い夢がみれたんだ」は出版社側の人間もひどい言い草だな。傲慢過ぎる。ふざけるな!と怒りが沸く。

 出版社にすれば、雑誌というものはアンケートが欲しい。より数多くのアンケートを得るために懸賞で豪華景品というエサを蒔く。エサはウソだった訳だ。読者側は葉書代切手代も掛かれば、葉書記入の労力もある。これは出版社側の騙しだし、詐欺行為だ。

 勿論、僕は、会社側よりも不当解雇されたという告発者の、元会社員の方に同情するし、供述や主張を信じたいし、また応援したいくらいの気持ちだ。会社側の方がけしからんと思うけど、双方に言い分があるし、当事者しか知らない事実というものもある。会社側の言い分が全面的にウソとは限らないだろうし。

 また、こういう言い方は申し訳ないのだが、僕自身が、不当解雇を申し立てる元会社員の人を直接知ってる訳でも何でもないので、どういうプロフィルやキャラクターの人か全く解らない。元社員の方を全面的信じたいが、出版社側も強く反論してるし、情報量からも第三者には今一つ何とも言えない感じもある。でも、労働者応援したいけどね。

 先頃、宮部みゆきさんの「名もなき毒」を読んだし、またTBS系ドラマでやってる、それを原作にした、ドラマ版「名もなき毒」も、今見てるし、小説やドラマ中で描かれる、登場人物のゲンダイズミのモンスターぶりに戦々恐々としてるし、まあ、ゲンダイズミは極端な描かれ方だとは思うんだけど、世の中は広いし、あれに近いような常識破りのキャラクターもけっこう実在するもんかも知れない。実際、この社会では毎度、無差別殺人が行われているもんだし、ゲンダイズミは人殺しはしないが、それに近いようなことも実行するし、世の中には千差万別、いろんな人間が居るし、また人それぞれがキャラクターに何面も持ってるもんだし、闇の部分を抱えてる人だって多い。人も会社も一概に言えない。

 

吸血姫夕維~千夜抄~ ジェネックス

 

 それでは、訴えさせていただきます―大解雇時代を生き抜く (角川SSC新書) [新書]

 


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