うろ覚えライフ。

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暴力団現在

2015年03月25日 | 時事社会ログ

○組員の「指詰め」強要禁止、幹部に再発防止命令

 

  福岡県公安委員会は24日、暴力団対策法に基づき、指定暴力団道仁会(本部・福岡県久留米市)系組幹部(41)に対し、指を切断する「指詰め」を同会の全組員に強要することを禁じる再発防止命令を出した。

 命令の効力は1年間。他の組員への指詰め強要を禁じる同命令が出されたのは、全国初という。

 県警によると、暴力団の世界では組織への不義理などがあった際に、自ら指を切って責任を示す風習が根強く残っている。

 発表によると、幹部は2013年11月、組を脱退しようとした組員に「辞めたいのなら指の1本でも持ってこんか」と脅迫したとして中止命令を受けた。しかし、昨年8月にも脱退しようとした別の組員に指詰めを強要したため、公安委は同様の行為を繰り返す恐れがあると判断。再発防止命令を出すことにした。組員2人は指詰めをしていないという。

 勿論、僕は組織的暴力団関係というか、裏社会闇社会の情報通でも何でもない、素人なので、もっともらしくコメントできる身分じゃないが、現代は多分、経済ヤクザ全盛の時代で、闇社会も全ては金で動き、金で解決する時代なんだろうなと思っている。

 だからこの時代に、昔ながらの暴力団組織とはいえ、まだいわゆる“エンコ詰め”なる、掟というか儀式があることに驚いている。今の時代なら、指に保険を懸けてから事故に見せ掛けて、何らかの方法で指を切断させ、保険金が降りた時点で上納させて、暴力団組織上層部が事を納めるのかな(?)、とか想像してた。でも、あれは90年代くらいだったろうか、ひと頃、親指に保険を懸けて指を切断する、という事件が騒動になったのは。まるで黒い流行のように続いた、考えてもゾッとする指切り事件。

 あれから、保険業界のやり方も変わったのかも知れない。業界の約款、事故の内容と支払い方など、決め事。

 保険額は、傷付いた指に寄って違うらしいけど、親指が最も高くて、幾らぐらいって言ってたっけ(?)、事件が頻発した頃、百万単位かなあ(?)、せいぜい二百万くらいだろうか、そんなに出ないか。百万二百万で指を切り落とすって、嫌だよねえ。90年代の、小説や映画で話題になったベストセラーホラー、「黒い家」の中で“指狩り族”の話が出て来るけど。

 保険を懸けて何年か経つと、自殺でも保険が降りる、っていう話はよくミステリやサスペンスでも使われるけど、実際、自分で指を切り落とす者も出ていたのだろう。それもけっこう数多く。自分で指を落として降りたお金が、自分に入るのなら、まだマシな気もするけど、これも強要が有りそうだしね。闇金のカタだとか。暴力団関係から、切り落として降りて来た金で払え!とかね。怖い話ですね。ゾッとする。

 「黒い家」の邦画の公開は、99年だったんですね。あの作品も原作者の貴志祐介さんが、元々、大手の保険会社勤務の経験がある方だったんで、保険業界に関するコトゴトがけっこう散りばめられていて、レアな裏情報も含めて参考になる小説だった。

 昔ながらの暴力団、いわゆるヤクザ組織というと、現在、高齢化も問題になっている、とかってのも聞きますね。これは刑務所服役囚の高齢化、というのとも繋がるのかも知れない。また、昔ながらのいわゆる“ヤクザ”という、暴力団のプロ集団ではなくて、新興の、アマチュアというのも変だけど、不良の若者たちがいわゆる“組”には入らず、自分たちで徒党を組み、犯罪組織化した集団となっている、「半グレ集団」というのも、ここ数年前から話題になってますね。プロの“組”でも“組員”でもなく、フリーの暴力組織。組織といっても、不良青年たちが友達どおしで集まって行き、集団化したグループなんでしょうけど。言ってみれば不良グループで、ともすれば組織だって犯罪行為も行うという‥。昨今のオレオレ詐欺みたいな、高齢者を狙った組織的な詐欺犯罪の黒幕にも、この半グレ集団が居るケースが多いようですが。

 でも“エンコ詰め”は、ビートたけしさん監督作品の映画、「アウトレージ」や続編の「アウトレージビヨンド」でそのシーンが出て来ましたね。映画作品ですが、あの映画は2010年と12年の公開作品で、映画の中でのシーンを見ると、やっぱり昔ながらの古いタイプの暴力団組織では、残っている慣例というのか掟というのか、儀式なのかも知れない。

 確かに市民社会の中で生きる者としては、警察が暴力団壊滅に向かって躍進してくれて、その通り、ヤクザ組織がどんどん縮小化して行けば、無論、市民社会側としては嬉しい限りなんですが、悪は滅びずというか、今度は新興の“半グレ集団”が勢いを増して来るし、都会では、日本の従来の暴力団組織の力が弱ってくれば、いわゆる中華マフィアみたいな海外の犯罪組織がのさばって来ようとする‥。本当に悪は不滅で、悪は形を変えて生き延びて、またジワジワはびこって行き、決して無くなるということはない。困ったもんですね。

 でも「悪」って言っても、プロの暴力団の方々でも、半グレ集団の方々でも、本当に本気で自分を「悪」だと思っている人は、あんまり多くはないような気がする。

 
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