うろ覚えライフ。

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天才たち

2009年04月18日 | スポーツログ

 

○イチロー 日本新記録の3086安打

 

      マリナーズのイチロー外野手(35)は、本拠地シアトルでのエンゼルス戦に「1番・右翼」で出場、四回の第2打席で右前打を放ち、日米通算で日本プロ野球記録を上回る3086安打を達成した。イチローは遊ゴロ、右前打、遊ゴロ、左飛で4打数1安打だった。マリナーズは1-5で敗れ、連勝は6でストップした。イチローは15日の復帰戦で満塁本塁打を放ち、プロ野球記録に並んでいた。

  ‥ 電光掲示板には「A New Japanese Baseball Record」の文字。前夜の劇的な満塁弾でタイ記録に並んで迎えた一戦で、28年ぶりに新たな金字塔を打ち立てたイチローを、スタンドは総立ちで祝福した。

 

 

 それまで前人未到の3085という 偉大な記録を、二十数年間も守られ続けた日本野球界の雄、張本勲氏のことは、実は僕はよくは知らなかった。勿論、現役時代から、王・長嶋・野村級の名打者であることは解っていたけど、在日韓国人二世だと知ったのは引退後のことだ。

 サンデーモーニングなどのTV番組のコメンテーターで、辛辣な意見をズバズバ言うところなど横柄なオヤジにも見えて、いけすかなく思うこともあった。ヤな感じの態度のデカい横柄オヤジ、と。

 新聞のコラムを読んで知った。張本勲さんは5歳で広島で原爆に合った被爆者で、子供の頃の事故で右手に障害を持つ。多分、戦時・戦後の日本で差別も受けたろう。それは僕らには解らない、非常に苦痛なものだったろうと思う。ひょっとしたら、多分だけど、日本人を日本を憎悪した時もあった、くらいに嫌な思い、真っ暗だったり、どす黒かったりした思いも持ったこともあるに違いない、んだと思う。

 でもそれを、心に抱える、膨大な負の塊りを全て、見事に正のエネルギーに変えて英雄となった。これは本当にすごいことだと思う。あっぱれどころではない、すごいことをやってのけたのだと思う。日本球界に於ける、張本勲さんの偉大な記録は、あの人の意地の産物だろう。

 そういった非常に重たいものをずっしりと両肩に抱えた英雄の偉大な記録を、イチローというスマートでシャープな新しい世代のヒーローが、実にカッコ良く塗り替える。時代は流れ行き変わる。

 歴史だなあ。

 ワザワザ、アメリカの球場までイチローの激励に、自分の記録が突破されることを確認に、現地まで赴いた、あの人の態度も立派だと思う。スポーツマン。すごいなあ。イチロー自身は、憎まれ口を叩くみたく言ってたこともあったのに。

 社会科の教科書を開いて、歴史の、人類の年表を見ると、何々の戦い、何々の乱、何々合戦、何々戦争、と人殺しの歴史ばかりが書いてある。戦争なんて、人殺しの集合体なだけだ。人殺しなんて誰だって出来る。サルでもナイフ一本でも持たせれば出来る。子供でもフルオートのマシンガン持たせればいっぺんに何十人も殺せる。誰だって出来る人殺しの、主だったものばかりが、人類の年表によっぽどたいしたことのように並べて書いてある。

 イチローさんや張本さんのやったことは、ちょっと並大抵の人じゃ出来ることじゃないよ。織田信長なんて何十万人も大量に殺した、人殺しのオオモノじゃん。人を殺して回るしか解決策の見つけられなかった凡人じゃん。

 イチローさんや張本さんや王さんの記録こそが歴史だよ。

 戦争行って何十人も殺して回って勲章貰っても、誰でも出来る人殺しを多めにやっただけの人間じゃないか。

 

  

コメント
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