■モンゴル政府からは日本に対して何度も投資を求める要人が来訪しているのですから、雪崩を打って投資額を増やしているチャイナに対抗して援助と投資を積み上げて行けば、チャイナ経済圏に飲み込まれる心配をしているモンゴルの人々には歓迎されるでしょう。しかし、急激な近代化は富の偏在と環境破壊を生み出しますから、その辺りの予防策を提供するのも忘れては行けない重要な要素になります。チャイナに負けずに露骨な経済最優先の態度で乗り込むと、思いも掛けない反発を受ける危険が有ります。そんな心配をしていたら、早速『週刊新潮』8月10日号に非常に気になる記事が掲載されましたぞ!主人公は角川春樹さんです。
……チンギス・ハーンの生涯を描く日蒙合作映画である。製作総指揮を角川春樹氏(64)が務め、主役のハーンを演じるのは反町隆史。総制作費は実に30億円……ところが、「角川さんのやり方はあまりに酷い。許せませんね」こう憤慨するのは、「蒼き狼」制作準備委員会のメンバーだ。「……そもそもこの映画は、5年前、当時の駐日モンゴル大使が都内で出版社を経営している難波多津子さんに日蒙合作で記念映画を作らないかと持ちかけたのが始まりなんです」難波さんは、モンゴルとはボランティア活動を通じて交流があったという。
■キー・ワードは井上靖原作の『蒼き狼』です。この作品は20年ほど前に加藤剛さんが主演でテレビ映画化されていますし、北大路欣也さんが主役で舞台化もされています。中央アジアに造詣が深かった井上靖さんですから、現地のモンゴルでもこの作品は非常に有名なのだそうです。だた、問題になるのは『蒼き狼』は、『天平の甍』『楼蘭』『風濤』などのアジアを舞台とする歴史小説と共に新潮社が版権を持っているということでしょうなあ。記事の続きです。
「モンゴルでは、チンギス・ハーンを描いた井上靖さんの『蒼き狼』はかなり有名ですからね。これを原作にして、映画の製作を委託された。そこで翌年『蒼き狼』制作準備委員会を設立し、難波さん自ら事務局長に就任してのです」当初、モンゴル川と予定していた総制作費は10億円。俳優はモンゴル人と日本人の両方を、監督にはモンゴル人のニャムガワー氏を起用することで合意していました。
■難波さんは必死になってスポンサーを探し、何とか4000万円を調達したそうですが、映画の素人がこれだけの金額を集めるのは並大抵な事ではありません。ご立派!でも、日本の企業やお金持ちは映画に対する見識が低いような気もしますなあ。
……困った難波さんは角川氏のもとへ相談に行ったのである。これが昨年末のこと。「角川氏は撮影にあたり軍の協力が得られることを条件に協力を約束。で、今年2月、難波さんが角川氏を連れてモンゴルに行き、制作にこぎ着けたんです。雲行きが怪しくなったのはこの頃から。俳優にモンゴル人が1人も入っていなかったので文句を言うと、角川氏は“これは私の映画だ。あなた達とは関係ない”と豹変したのです」5年間苦労してきた制作準備委員会はアッサリ外されてしまったのだ。
■映画制作や興行の世界は、博打の要素が強くてヤクザな話はごろごろしているとも言われますが、国際問題になったりするのは拙(まず)いですなあ。記事によりますと、角川春樹さんが構想している映画は、森村誠一さんの小説『地果て海尽きるまで』という角川さんが版権を持つ作品を下敷きにすることにしてしまい、『蒼き狼』とは別の流れになって行ったとのことです。角川書店の内部抗争が激化した時に、森村さんは素早く春樹氏支持を発表した方でもありますから、チンギス汗の映画となったら、森村作品を下敷きにするのは当然と考えたのかも知れません。御丁寧に、原作の変更にクレームが出ると『蒼き狼』という名称を角川側は商標登録して対抗したとも書かれています。その言い分は『蒼き狼』という単語?は「日本人がモンゴルに対して抱く一般的なイメージ」だからだそうです。
……チンギス・ハーンの生涯を描く日蒙合作映画である。製作総指揮を角川春樹氏(64)が務め、主役のハーンを演じるのは反町隆史。総制作費は実に30億円……ところが、「角川さんのやり方はあまりに酷い。許せませんね」こう憤慨するのは、「蒼き狼」制作準備委員会のメンバーだ。「……そもそもこの映画は、5年前、当時の駐日モンゴル大使が都内で出版社を経営している難波多津子さんに日蒙合作で記念映画を作らないかと持ちかけたのが始まりなんです」難波さんは、モンゴルとはボランティア活動を通じて交流があったという。
■キー・ワードは井上靖原作の『蒼き狼』です。この作品は20年ほど前に加藤剛さんが主演でテレビ映画化されていますし、北大路欣也さんが主役で舞台化もされています。中央アジアに造詣が深かった井上靖さんですから、現地のモンゴルでもこの作品は非常に有名なのだそうです。だた、問題になるのは『蒼き狼』は、『天平の甍』『楼蘭』『風濤』などのアジアを舞台とする歴史小説と共に新潮社が版権を持っているということでしょうなあ。記事の続きです。
「モンゴルでは、チンギス・ハーンを描いた井上靖さんの『蒼き狼』はかなり有名ですからね。これを原作にして、映画の製作を委託された。そこで翌年『蒼き狼』制作準備委員会を設立し、難波さん自ら事務局長に就任してのです」当初、モンゴル川と予定していた総制作費は10億円。俳優はモンゴル人と日本人の両方を、監督にはモンゴル人のニャムガワー氏を起用することで合意していました。
■難波さんは必死になってスポンサーを探し、何とか4000万円を調達したそうですが、映画の素人がこれだけの金額を集めるのは並大抵な事ではありません。ご立派!でも、日本の企業やお金持ちは映画に対する見識が低いような気もしますなあ。
……困った難波さんは角川氏のもとへ相談に行ったのである。これが昨年末のこと。「角川氏は撮影にあたり軍の協力が得られることを条件に協力を約束。で、今年2月、難波さんが角川氏を連れてモンゴルに行き、制作にこぎ着けたんです。雲行きが怪しくなったのはこの頃から。俳優にモンゴル人が1人も入っていなかったので文句を言うと、角川氏は“これは私の映画だ。あなた達とは関係ない”と豹変したのです」5年間苦労してきた制作準備委員会はアッサリ外されてしまったのだ。
■映画制作や興行の世界は、博打の要素が強くてヤクザな話はごろごろしているとも言われますが、国際問題になったりするのは拙(まず)いですなあ。記事によりますと、角川春樹さんが構想している映画は、森村誠一さんの小説『地果て海尽きるまで』という角川さんが版権を持つ作品を下敷きにすることにしてしまい、『蒼き狼』とは別の流れになって行ったとのことです。角川書店の内部抗争が激化した時に、森村さんは素早く春樹氏支持を発表した方でもありますから、チンギス汗の映画となったら、森村作品を下敷きにするのは当然と考えたのかも知れません。御丁寧に、原作の変更にクレームが出ると『蒼き狼』という名称を角川側は商標登録して対抗したとも書かれています。その言い分は『蒼き狼』という単語?は「日本人がモンゴルに対して抱く一般的なイメージ」だからだそうです。
もっと、日本の映画製作に投資される企業の方々には、大声で叫びたい!“映画という文化を通じて沢山の方々の良き交流をもう少し理解して頂き、決してトラブルなどを起こし、醜い法廷戦争は避けて欲しい”と言うこと、これは難波さん、角川両者だけの問題では無く、制作委員会として名を連ねてきた企業の皆さんにも責任はあるはずです。こういったトラブルが二度と無いことを日本の企業の皆さんに申したい。そして、難波さんの力のあったからこそ、この映画が製作できたことを角川氏自身肝に命じて今後の映画事業に邁進して欲しい。
角川氏に敢えてアドバイスするのなら福沢諭吉、孫文を見習って欲しい!
私の独り言です。
3月1日の夕刊で難波さんが角川春樹事務所を訴えたという記事が載っていました。
公開を目前にしてこんな事実があったなんて驚きました。