旅限無(りょげむ)

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アニータ!青森へ? 其の参

2007-01-31 18:18:07 | 社会問題・事件

県住宅供給公社……は31日午前10時40分、この職員の行為が業務上横領罪に当たるとして青森署と県警に刑事告訴した。公社のこれまでの内部調査で、この男性職員は、同公社の庶務・経理を担当する千田郁司(ゆうじ)主幹(44)…同公社の口座から引き出した現金総額は1994(平成6)年から2000年までに14億2600万円となることが判明した。本県史上前例がない巨額の横領事件は、司法の場に解決がゆだねられた。青森署と県警は告訴を受理、早急に捜査に着手する。

■警察よりも前に、税務署が告訴を受けて公社に調査に入っていたそうですが、公社が調査に踏み切ったのは政府からの不正送金調査による疑惑が発端だったというわけです。。


……仙台国税局が今月23日、税務調査のため公社に入り、金融出納帳、預金通帳、伝票と照合したところ、伝票のないものが判明。千田主幹本人へ聞き取り調査したが、説明できず、以後、出社しなくなったという。このため、同国税局が25日、公社に対し調査を指示。26日金融機関に出向き六例(1998年-2000年度)を抽出したところ、現金が不正に払い戻されていた事実が発覚。同主幹による14億円余もの巨額の使い込みが明らかになった。

■おそらく、この段階では公安関係の人々は本気で青森住宅公社からテロ資金が奪い取られたと思って必死で捜査していたかも知れませんなあ。


……内部調査では、同主幹が横領していたのは94年から今年(01年)までの間。…公社の銀行口座などから121回…引き出しを開始した94年度は1300万円。95、96年度は1000円台だったが、97年度に1億8400万円と億単位に跳ね上がり、2000年度には、一気に4億7000万円にまで膨らんだ。千田主幹はこの事実を隠すため、帳簿類も操作していたもようで、同公社、県サイドが不自然な疑いのある帳簿の状況を確認している。……
2001年10月31日 東奥日報

■9・11同時多発テロに近付くほど横領は大胆になり、何かに急かされるように高額になっています。資金が潤沢だったアルカーイダが、日本の田舎から簡単に足の着く公金を奪うはずなど無いのですが、万が一という事も有りますからなあ、実際には、すっかり味をしめた欲張りアニータが悪女の手練手管を使って千田さんから搾り取っていただけの事だったのですが……。


「金額に相当の変動があれば(不正を)確認できるが、支払いに支障を来さない程度のカネが残っていたので…」。県住宅供給公社は、不祥事の事実をつかめず14億円余まで被害が拡大した理由をこう説明、本来把握すべき資金の動きをつかんでいないという“どんぶり勘定”ぶりを露呈した。

■こんな弛緩した管理体制が、後々、県議会まで巻き込んだ責任の擦り付け合い、泥仕合を演じる原因となります。


……千田主幹は、同公社の原価見返勘定と原価未清算勘定を管理している口座から現金のほとんどを引き下ろしていた。いずれも分譲事業などのために内部的にプールした資金。日常の業務で、取引相手とのやりとりにこの資金を使うことはない。……外部からの指摘で不正が発覚する可能性は低く、そこを経理に精通した千田主幹に突かれた格好だ。また同公社は、毎年の監査も「伝票の枚数が莫大(ばくだい)に多く、すべてを突き合わせるのは物理的に難しい」との理由から、実際の現金の流れと伝票を照合する作業を一切行っていなかった。1982年4月の入社以来、千田主幹が経理担当を離れたのはわずか2年間だけ。経理業務をほぼ一任し、行うべきチェックを怠ってきた同公社のずさんさが、巨額の被害を生み出した。
2001年11月1日 東奥日報

■公社の責任者は、理由にもならない泣き言を並べるしか無かったのは、自業自得というべきでしょう。こうして続々と公金を扱っている自覚に欠ける公社の実態が全国に知れ渡って行きました。

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