現代人の祖先、古代人類との交雑で免疫力獲得か

2011年08月25日 09時27分33秒 | Weblog
 現代人の祖先は、別の人類とされるネアンデルタール人やデニソワ人と交雑することで免疫機能を高めたことが、米スタンフォード大などのチームの研究でわかった。


 人間の免疫の成り立ちに一石を投じる成果で、米科学誌サイエンスに26日発表される。

 研究チームは、ヨーロッパやアジアに広がり、絶滅した古代の人類のネアンデルタール人3体とデニソワ人1体の化石の遺伝情報を解析。免疫機能に重要な白血球の型に関係する部分を、欧州、アジア、アフリカの現代人と比較した。

 古代の人類と共通する白血球の型を、アジアでは7割以上、欧州では5割以上の現代人が引き継いでいるのに対し、アフリカでは1割以下と、あまり引き継がれていなかった。

 人類の起源はアフリカで、古代の人類は27万~44万年前に、現代人の祖先は6万~7万年前にアフリカを出た。アフリカを出た現代人の祖先は、アジアやヨーロッパで既に現地の環境に適した免疫機能を持っていた古代の人類と交雑することで、その免疫機能を獲得。有利な遺伝子が現代人の間で広がったらしい。

(2011年8月26日03時05分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20110825-OYT1T01192.htm

このような記事は好きです。どのようにして、人類がここまで広がったのか、知りたいです。

人生案内「異動で嫌々向かない仕事」

2011年08月25日 09時23分02秒 | Weblog
 30代半ばの公務員男性。今春の異動で、行きたくなかった部署に配属されました。その後は体調がすぐれず、仕事に対してやる気を持てない状態です。

 今の部署は、業務が専門的で忙しく、時間外勤務も当たり前のようにあります。以前から、私には性格的に向かない仕事だと思っていました。前の部署の上司にお願いされ、仕方なく異動に応じたのですが、実際に業務に携わってみると、やはりしんどくて、今更ながら受けるのではなかったと後悔ばかりしています。

 前の部署の仕事にようやく慣れてきて、もう一年頑張ろうと前向きになっていたのに、今回の異動で働く意欲をなくしました。毎朝の通勤がつらく、仕事をしてもすぐ疲れを感じます。

 私はいやだという気持ちをあまり顔に出さないので、言われた仕事を淡々とこなすようなタイプと、周囲には思われているようです。でも、実際はいろいろと葛藤しながら職場にいるのです。

 休日も仕事のことを考えてしまい、いやになります。日々の充実感がありません。どうすればこの状況を打開できるでしょうか。(愛媛・R男)


 食わずぎらい、という言葉があります。あなたの仕事に対してのえり好みの激しさには、この言葉が感じられます。いやだな、やりたくない仕事だな、と思っていた仕事を命じられたので、アレルギー反応を起こしたのでしょう。

 こういう時には、やみくもに拒否するのでなく、いやいやながらでも試食をしてみることです。あなたが想像していたのと違って、大変おいしかった、ということが多くあるからです。あなた好みの味であった、なんて案外な発見をするかも知れない。

 食わずぎらいの人は、自分勝手に「いやな味」を想像していやがっているのです。「いやな味」こそ本当は美味なのに、食わずぎらいの人は、みずから食の世界を狭めて生きているのです。もったいない。

 あなたは、自分の性に合わない仕事だ、とおっしゃる。仕事をしてみて、自分の性に合わせるのです。人は仕事で人間形成を成すのです。その意気込みで、充足した日々を送るのです。

 (出久根 達郎・作家)

(2011年8月23日 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/jinsei/gakko/20110823-OYT8T00119.htm