「滝」の俳句~私の心に見えたもの

220728 佐々木博子(「滝」瀬音集・渓流集・瀑声集 推薦作品より)

笹鳴や炎のいろの和紙ちぎる 菅原鬨也 「滝」1月号<飛沫抄>

2014-01-12 04:07:57 | 日記
 紙漉きは寒い時期の作業で、特に女性の仕事であった。今
も蔵王颪の厳しい寒さの中、伝統工芸を守って良質の和紙を
作る白石和紙工房がある。
いろんな色に染められてちぎり絵のアートに、花びらは1
枚1枚ちぎって重ねて行く、赤い寒椿が一際カンバスに映え
る。和紙のちぎった部分の質感が、独特な雰囲気を醸し出し、
ちぎれた1本1本に命が吹き込まれて行く感覚を覚える。
赤い色は命の発露、血の色、赤ん坊の色、情熱の炎、これか
ら春に向かっての、生命力、力強さを感じさせる。
(今野紀美子)

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