「滝」の俳句~私の心に見えたもの

220728 佐々木博子(「滝」瀬音集・渓流集・瀑声集 推薦作品より)

白シャツの深き胸元成果主義 成田一子 「滝」7月号<瀬音集>

2015-07-12 03:35:47 | 日記
 この作者の言葉の選び方にいつも驚かされている。今回は
成果主義だ。俳句では初めてお目にかかった。一般的には経
済用語のジャンルに入る用語である。38年間サラリーマン
生活の専門職種は、なんでもこなす営業部門であった。本棚
には、「失敗の本質」「私の自己啓発法」「感性時代の管理職」
「生きがいの経営学」等俳句には縁のない本が未だならんで
いる。「ダラリの帯」という言葉をご存じだろうか。京都の
舞子さんではなく、ムダ、ムラ、ムリを省いて最小の資本で
最大の成果をいかに上げるかに腐心した。
 この句のポイントの「深き胸元」の措辞だが私の解釈では、
サラリーマン世界の出世競争社会、上司、同僚、後輩との人
間関係等を包含した、厳しさ、悲哀を表現したと思うが深読
みであろうか、(梅森 翔)

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