「滝」の俳句~私の心に見えたもの

220728 佐々木博子(「滝」瀬音集・渓流集・瀑声集 推薦作品より)

流星や鉄路は熱を放ちをり 加藤信子 「滝」1月号<滝集>

2011-02-04 06:38:09 | 日記
 八月に一番多く見られるという流れ星。八月の初めに立秋
があるが、まだ日差しが強く、暑い。その溜め込んだ熱を線
路が放っているという。流れ星の空から鉄路へ大きく視野を
取り、「熱」が夜気の涼しさを語り得る静かな秋の真夜であ
る。
 熱を放っている線路を旅の高揚を内包している作者と読め
ば、なにやら艶っぽい旅路の余韻と置き換えてみたくなるそ
うなると、一瞬で消えてしまった流れ星が切なくも感じられ
る。(H)

第10回滝俳句賞受賞おめでとうございます。

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