「滝」の俳句~私の心に見えたもの

220728 佐々木博子(「滝」瀬音集・渓流集・瀑声集 推薦作品より)

帯締めて帯を叩くや冬日和 早川のり子 「滝」1月号<滝集>

2015-02-04 03:57:19 | 日記
 掲句は女性にとっても着物を着るのはほんの当たり前の時
代があった。この場面の帯を叩くとは帯の機能性から着崩れ
のないように締めとしての叩きであろうが、その他に決意や
新しい希望に向かうような意識も読み取れる。つまり気が引
き締まるという感覚が伝わってくる。その充実感こそ下五の
「冬日和」である。厳冬の中雪国の人にとっての貴重なひと
日が詠まれている秀句である。(赤間学)

コメントを投稿