「滝」の俳句~私の心に見えたもの

220728 佐々木博子(「滝」瀬音集・渓流集・瀑声集 推薦作品より)

差し水にポンプの応ふ旱寺 及川源作

2020-08-18 04:36:02 | 日記
懐かしい景ですね。お寺にあるところが又いいですね。住職さんが慣れた手つきでやっているのを見ていたのでしょうか。手押しポンプを思いました。ガチャポンプとも呼ばれる手でハンドルを押し下げて水を吸い上げるポンプでその時の音がそのまま商品名になっています。「差し水」は「呼び水」のことかと思います。水によって隙間を埋めて配管内の気密性を高めるために行います。これによって、配管内部からの空気を抜き取り、必要な真空状態をつくりだします。水を呼ぶための水です。「旱寺」とありますので、作者はそもそも井戸に水があるのかと心配していたのでしょうね。「応ふ」と勢いよく出たことに感動してのお作でしょう。(最初に懐かしいと書きましたが手押しポンプは今も使われていて農家の方が使っていたりします。部品も手に入りますし、製品も出ています。)博子

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