「滝」の俳句~私の心に見えたもの

220728 佐々木博子(「滝」瀬音集・渓流集・瀑声集 推薦作品より)

日脚伸ぶ鼻を寄せ合ふ牧の馬 成田清治 「滝」3月号<滝集>

2014-04-12 04:44:52 | 日記
 景で言えば、まだ冬の寒さを感じながら、日の長くなって
きたことを感じている一月下旬頃の牧場の馬の様子という事
ですが、群れる習性や「鼻」と言っても「貌」全体をさすよ
うな鼻筋。速さや力強さの象徴のような馬の存在が「日脚伸
ぶ」の「脚」の字に掛かり「走る」という期待感が待春の心
地に繋がるような気がする句だと思いました。
 昔の人は「一日に畳の目ひとつずつ日が伸びる」と言った
そうです。目に見える春への距離感を鼻を寄せて語り合う馬
のようでもあり、ほのぼのした感じもまた良いですね。(H)

2 コメント

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3歳馬 (あいざわ静子)
2014-04-12 10:19:35
北海道の日高で保養されている競馬馬の様子が目に浮かびました。3月には出産ラッシュになり、母仔で寄り添う姿があちこちに。生まれながらの美形の馬たち。2歳にはサラブレッドとして馬場を駆けます。明日4月13日は「桜花賞」、満開の桜に囲まれた阪神競馬場をまだ幼い3歳牝馬たちが初めてのG1を競います。3歳馬は牡馬も牝馬も晴れの舞台が続きます。「皐月賞」「NHKマイルカップ」「オークス」「日本ダービー」と休むいとまなく駆け抜けます。福島競馬場も今日から開催。一面の緑のターフをひたすら駆ける馬たちは美しいです。
句の作者が「鼻を寄せ合ふ牧の馬」と詠む馬たちへの優しさが嬉しいです。
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 (博子)
2014-04-12 19:42:23
 本当に静子さんはお馬さんが好きですねぇ。

春は仔馬に会える季節でもありますね。
そういえば先日、配達に行った家に仔牛がいて触らせてもらいました。
「ワー、可愛い」と言ったら、牛も器量よしは高く売れるのだそうです。
結局牛肉になるのに・・・。
不思議だけど本当の話です。
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