「滝」の俳句~私の心に見えたもの

220728 佐々木博子(「滝」瀬音集・渓流集・瀑声集 推薦作品より)

鏡餅の大き罅より木遣唄 鈴木要一 「滝」3月号<滝集>

2015-03-21 03:19:01 | 日記
 現在はパック入りの鏡餅が主流になってしまった。黴も生
えなければ罅もはいらない。便利だがなにか侘しい。掲句は
大きい罅が入ったのだから昔ながらの鏡餅のようだ。作者は
最近のお正月に少々味気なさを感じ、昔を懐かしく思い出し
ているのでしょう。小さい頃のお正月には力強い木遣唄が聞
こえ、それが今も耳に残っている。鏡餅と木遣唄が響き合っ
て余韻の生まれる一句となった。(中井由美子)

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