「滝」の俳句~私の心に見えたもの

220728 佐々木博子(「滝」瀬音集・渓流集・瀑声集 推薦作品より)

蔵王権現さよなら三角砂糖水 菅原鬨也 (9月号飛沫抄)

2010-09-10 21:16:29 | 日記
 砂糖水が季語。
 ♪さよなら三角 また来て四角 四角は豆腐 豆腐は白い
白いは兎 兎は跳ねる ・・・・光るはおやじの禿頭♪
子供の頃に歌った、どんどん連想していく遊び唄が懐かしい。
 中八に気付いたがちっとも気にならない。藤田湘子の本に
「字余りは、確たる理由があって、あえて用いる手法」と、
書いてあったのを思い出した。「さ」にのせたリズムが楽しい。
 わからないのが「蔵王権現」である。
 日本仏教における信仰対象の一つ。インドに起源を持たな
い日本独自の仏で、奈良県吉野町の金峯山寺本堂(蔵王堂)の
本尊。お互いにほとんど同じ姿をした三体が祀られているの
だそうだが、ネットの画像では、青い顔をしているのはわかる
が小さくてお姿の全容はわからない。
 「蔵王権現」で切れるのだから関連を無理に探す必要はな
いのかもしれないが、権現様は仏が命のあるすべて救うため
に、仮の姿でこの世に現れていて下さるのだ。遊び唄から見
えてくる子供達を見守る優しい目を感じてみた。(H)