
2019年録音の「Inner Planets」に続く坂田尚子の4作目もピアノ・ソロ・アルバムになった。デヴュー作から表現力を高めてきた坂田がソロアルバムを作ることは必然だと思う。それを前作でおこない、ないように強い衝撃をうけた。今回引き続いてのピアノ・ソロとなっていることは、坂田の表現力を再確認できてうれしい。
曲はすべてimprovisationの7曲でアルバム・タイトルが「dancing Spirits」となっている。
自身がピアノ以外にダンスもおこなっていて、そちらでも表現者であり、そのダンスを踊ることをせずに表現したのがこのアルバムなのだろう。
目を閉じてきけば、モダンダンスが展開されている姿が浮かぶ。ダンスの動きは連なった表現になるので、今回録音されたインプロもより流れるような連なりで美しい。
もちろん鍵盤を強く叩く流れもあるが、それもダンスの激しい乱の部分で静かな動きへの変化も見事だ。
それが2曲目から3曲目でつづく。そして3曲目でおもうことは、スウェーデン在住の坂田であるが、日本人の音感覚、懐かしい歌唱のようなところも楽しい。


ジャケットにあるよう「水」「火」という文字があるが、対峙する二極のダンスをイメージしながらそれを音にしたのであろうか、その二つの連鎖でイメージが統一されているように感じられる。
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