アッパレじゃ!

大好物は舞台観劇♪ようござんすか?ようござんすね。”私見”バリバリ入りますっ!ネタばれアリアリ~。

流山児★事務所 櫻の園

2010年09月26日 | 演劇

フツーじゃないとは思ってたけど
そのとおりだったぁあ♪

2010年9月3日(金) 
池袋 あうるすぽっと D列センター

あうるすぽっとチェーホフフェスティバル2010
流山児★事務所 櫻の園
演出:千葉哲也
出演:安奈淳、流山児祥、塩野谷正幸、伊藤弘子 ほか

老僕(塩野谷正幸)がそこにいるだけで…
古典劇じゃないムードが…。

キャハハ。
小間使いの衣装は、まるでメイドカフェ。

チェーホフ劇を何度も観てる
というわけじゃないんだけれども…。
どっちかっていうと
『三人姉妹』の方が親しみあるかも。

『桜の園』は、
渋谷のコクーンで、ターコ(麻実れい)のを
体験したことがあるだけ。
まさに、広大な土地を支配する
女地主そのものだったよ。
ターコオーラ全開っ!

さ~てこちらは安奈淳
うわっっ!
おとみさん退団後、初観劇じゃ♪
ってどんだけ年月流れてるんやぁ。
ヒャ~~~。

ラネーフスカヤ夫人
パリから5年ぶりの帰国。
なんだかゾロゾロとお供を従えてる。

桜の園も何もかも抵当に入って…。
袖は1ミリだって振れないはずなのに、
じぇんじぇん気にする様子がなくってさぁ。

通りすがりの物乞いに
「細かいのがないわ」って金貨をポイっ。

そんなゴージャスな金使いを、
お兄ちゃん(流山児祥)がいっつも
叱るんだよ。優しくね。
その度に
「私ったら、またやっちゃったわ」って、
後悔してるんだけどねぇ。
なんかキャワイイ♪憎めなぁい。

流山児祥のナマ姿は…初体験じゃぁぁあ。
なんでか今まで縁がなかったなぁ。
観たい観たいと思いながらぁ。
ドッシリ構えた風体で、エエ味出してる♪

得体の知れない取り巻きの中の1人。
若い従僕・ヤーシャ役が…
朝比奈慶だっ。
女性が男性を演ってるのか。
ってことは男役だっ。

OGエンタテイメントナビ(byスカステ)で、
おとみさんと出演してた時に、
「この役は、元は男性なんだけど女性になった人」
みたいな事言ってたなぁ。
中世的なムード満点だっ。

執事も男性なんだけど
女性(町田マリー)が演じているのよぉ。

ラネーフスカヤの娘、養女、地主、
万年大学生、家庭教師etc

摩訶不思議な空間が漂う
千葉哲也演出っっ。
な~んかエエやん。ツボにささるわぁ♪

今まで、
「ちょっととっつきにくいよね、桜の園」
そういう感覚だったんだけど。
ピュ~~っ。
そんなもんどっかに吹き飛んでしも~た♪

破滅の道に向かってひたすら進む
桜の園の女主人・ラネーフスカヤ。

パンツルックが、細身のおとみさんにバッチリ♪
歩き方も颯爽としてて凛々しい♪
子供用ピアノで鼻歌♪
ああ~喋る声も唄う声も、なにもかも
じぇんじぇん宝塚時代と変ってな~~い!!
感動~~!!ハフハフ~。

貧しい農夫だったロバーピンが立身出世。
商人の立場から何度も助言してるけど、
女主人の耳には届かない…。
この土地を貸別荘にしてしまえば、
手放さなくてすむのに。

桜の園が競売にかけられる日。
舞踏会で気を紛らわせながらも、
やきもきするラネーフスカヤ。

もたらされた知らせは…
親身になって忠告していた、あの
かつての使用人ロバーピンが新しい地主!

人々が、ラネーフスカヤのもとを離れ、
そうして、
彼女もまた新しい世界へ旅立ってゆく。

桜の木が切り倒される音が遠くで聞こえる。
無人となった屋敷に、
たった1人残っていた人が…それは老僕。


下手のブランコの浮遊感
中央の鉄の扉の重さ
上手の無機質な鉄骨階段
あうるすぽっとの空間が
物語っているのは何だろう…。

支配階級制度が終わりを告げ、
新しい時代が始まる。
そんな歴史的背景を、
あんまりキャッチ出来なかったし…。

だからといって
登場人物の誰に
感情移入するわけでもなく…。
なんだか…ちょっと心に隙間風が…

やっぱりチェーホフについて、
もそっと頭に入れておいた方が
楽しめるのかもしれんなぁ。
予習ってキライなんだけど…。ムムム。

な~んて思ってたんだけど、
観劇して何日経ったっけ?
思い出すと、こう、沈殿したものが
フワ~っと浮いてくるような
そういう感覚を味わってて、
これは私の記憶の箱に、結構残りそう♪

そういえば、
客席に深沢敦がっ!
フツーの格好。夏だからTシャツと半パン。
みたいな。

流山児★事務所 舞台写真あり
朝比奈慶公式ブログ
あうるすぽっとチェーホフフェスティバル2010


2 コメント

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櫻の園 (キャマ)
2010-09-26 13:43:53
昔、杉村春子さんで、観ました。階級社会の崩壊、時代の潮流、考え捲くりだった記憶が。
チェーホフ作品の中でも、1番好きですよ。
安奈さんなんですね。私のベストタカラジェンヌです。
ロシアの作家は、ジックリ書きますね(言い方変えたら、『長い…』)。冬の夜長、物思うのに適しているんでしょうね。トルストイの「戦争と平和」は、頬っぺた抓りながら、読みました…。

かしまし娘様、守備範囲広いですね。もっと教えて下さいね。
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杉村春子 (かしまし娘)
2010-09-27 12:40:46
キャマ様
キャ~杉村春子ですか!!
ご覧になったのですね。羨ましいぃぃ。
新劇だからリアルな舞台だったんでしょうね。
衣装も小道具も時代背景に忠実で。

オオ!おとみさんがベストですか。お目が高いっ。
私はあまり観たことが無いのですが、
『あかねさす紫の花』の大海人皇子が忘れられません。
中大兄皇子のショウちゃんも好きでした♪

ロシア文学は高校時代に読んでみたのですが…
ちょっと…(笑)アレ以来手を出していないんですよ。

守備範囲が広いというより、かなり偏ってます(笑)
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