アッパレじゃ!

大好物は舞台観劇♪ようござんすか?ようござんすね。”私見”バリバリ入りますっ!ネタばれアリアリ~。

新派 1年8か月ぶりの公演! 小梅と一重 その1

2021年10月25日 | 新派


去年の2月公演『八つ墓村』
千秋楽まで後数日…
という時に、
新型コロナウイルスのせいで公演中止!
その後、朗読劇等はあったけれど、
本公演は1年8か月ぶり!!
ヒャッホオオオ!

2021年10月14日(木)曇り 晴れ
新橋演舞場 11時開演 3階B席

花柳章太郎追悼と銘打ち、
故人を偲ぶゆかりの名作二本立て

11:00~11:40
小梅と一重
原作:伊原青々園
脚色:真山青果
演出:成瀬芳一
キャスト
宇治一重:水谷八重子
假名屋小梅:河合雪之丞
蝶次:瀬戸摩純
兼吉:田口守
澤村銀之助:喜多村緑郎
※喜多村緑郎が下行結腸憩室炎の為休演。
代役は喜多村一郎。16日から復帰

大正八年に河合武雄と初代喜多村緑郎で初演され、
花柳章太郎も昭和二十八年に小梅を手掛けた、
『假名屋小梅』の中の一幕。
近年では二代目水谷八重子と波乃久里子の上演で
お馴染みですが、昭和五十一年の初代水谷八重子、
十七世中村勘三郎の顔合わせに倣い、
今回は一重に二代目水谷八重子、
小梅に河合雪之丞の女優と女方の競演に、
銀之助に喜多村緑郎という配役で、
新派の華をご高覧いただきます。

新派観劇歴が短いもんで、
花柳章太郎の偉大さも知らないし、
この作品もお初なのだぁ。

芝居茶屋で
新富町の芸者達が噂話中。
なんでも
花柳界のスターで
歌舞伎役者の澤村銀之助が、
芸者仲間の蝶次に
ホの字なんだけど、
彼に肩入れしてきたのが
新橋でも屈指の看板芸者の
假名屋小梅(河合雪之丞)。

小梅の気持ちになったら、
心穏やかではないわなぁああ。
しかも!今!
あっちの座敷でべろんべろんに
酔っ払ってるんだってさぁあ。

芸者達が去った後、
隣の部屋から出てきたのが
噂の張本人蝶次(瀬戸摩純)!
そこへやって来たのが
銀之助の男衆兼吉(田口守)。
こんな所にいたら禍の元だから、
さっさと消えてくれ。
なんてこと言われてるよぉお。
しかも蝶次が結んでいる帯は、
元は銀之助の着物なんだって。
で、で、
その着物を仕立てたのが小梅。
アッチャァアア。
小梅が知ったらぁあ!!
ドッカァアアアン!!
大噴火だよぉおおおお。

初めて聞かされた蝶次が、
思わず帯に手を当てて
隠そうとする仕草がイイわぁあ。
俯いた姿が健気で陽炎の様…。
こりゃぁ男が放っておかないわぁ。

銀之助は、
梨園の御曹司じゃぁないんだって。
だからスポットライトを
浴びるまでには、
苦労、苦労、また苦労。
必死に歯を食いしばってきたのに、
こんな下っ端芸者と噂になったら、
今までの苦労は水の泡。
アッちゅう間に人気はガタ落ちぃい。
だからこのまま会わずに
もう帰ってくれ!
キツイ言葉を浴びせられる蝶次…。
でも…でも…。
なかなか腰を上げなぁい。
結構しぶといね。

兼吉が去って静かになった座敷に
入ってきたのが!
一中節の師匠宇治一重(水谷八重子)!

なななんとぉお。
水谷八重子82歳で初役!!
グオォオオ!!
新派でもこんなことがあるのねぇえ。
スッゲェエエ!!



ただならぬ気配を感じた一重は、
蝶次に話し掛けるのだぁああ。
そこへ
女将(伊藤みどり)がやって来た。
蝶次は女将に
銀之助に会わせて欲しい。
って頼んでるよぉ。
きっぱり別れを言いたいんだってぇ。

「イヤだ!」
銀之助(喜多村一郎)がキター!
別れるなんて嫌だ!!

銀之助が、
なんじゃかんじゃ言ってるのを
聞きながら思ったんだけどさぁ。
小梅は、
花形役者の谷町でいたいだけ。
芸者の意地で、
銀之助を手放したくないだけ。
っていうわけじゃぁない気が
するんだけどなぁ。
そりゃぁね、蝶次とは
じぇんじぇん正反対の女性だ。
とは思うんだけどさぁあ。

新派
新橋演舞場
2021年10月2日(土)~25日(月)
小梅と一重
その1 (2021.10.25記)
その2 (2021.10.26記)
太夫さん
その1 (2021.10.27記)
その2 (2021.10.28記)