アッパレじゃ!

大好物は舞台観劇♪ようござんすか?ようござんすね。”私見”バリバリ入りますっ!ネタばれアリアリ~。

渡辺えり参戦! 初夏の新派祭 お江戸みやげ

2024年06月19日 | 新派




初夏の新派祭
作:久保田万太郎
演出:成瀬芳一
船木とき・しげ(二役):河合雪之丞
舟木榮吉(交互出演):喜多村一朗 河合穗積
よし子:瀬戸摩純
鈴木重一:喜多村緑郎

久保田万太郎作・演出で昭和16年6月有楽座で初演。
昭和初期の浅草鳥越神社附近が舞台の、根は良い男なのに酒故身をあやまった錺(かざり)職人の物語。

久保田万太郎の台詞劇。
重一が妻を裏切っまで、どんな女性を好きになったのだろう…。
そう思いながら観てたんだけど、
ラストシーンで明らかに!!
だから、雪之丞が2役演っているのかぁああ。
切なさだけが残ったぁあああ。



喜劇 お江戸みやげ
作:川口松太郎
演出:大場正昭
お辻:渡辺えり
常磐津 文字辰:河合雪之丞
お紺:大野梨栄
女中 お長:菅原ゆり
阪東栄紫:喜多村緑郎
おゆう:波乃久里子

時は天保初年の春
所は湯島天神の茶屋 
茨城の結城から、名産”結城紬”の反物を売りに
江戸へやって来た行商人のオバサンが2人。
おゆう(波乃久里子)とお辻(渡辺えり)
茶屋で一休み。

私が魅了された『お江戸みやげ』は、
2001(H13)年4月歌舞伎座の先代芝翫と富十郎コンビ!
ちょっと訛りがあって、大らかで、
2人の掛け合いが絶妙だったのよぉおお。
忘れられないわぁああ。
舞台写真も持ってるわぁああ。

「お酒を飲むと心が乱れる。だから止めているんだ」
そう言いながらも、
酒好きなおゆうの誘いに
つい、1杯、2杯…杯を重ねてしまったお辻。
酔っ払っちゃったぁあ。



宮地芝居を観たのはいいんだけど、
挙句に、人気役者・阪東栄紫(喜多村緑郎)に
ポ~ッとなってさぁ。
栄紫が恋人・お紺(大野梨栄)と駆け落ちする。
その手助けをしちゃってさぁ。
商売で儲けたお金!1年分の生活費!
全部あげちゃったぁあああ!!



栄紫は、思わず長襦袢の片袖を引きちぎって、
お辻に差し出したぁあああ!!
キャァキャァキャァ!!
恋の証じゃないのよぉおお。

「これがお江戸みやげだよ」
栄紫の長襦袢の片袖をおゆうに見せながら
そう呟くお辻…。
キュンキュンするぅうう…。

角兵衛獅子の
幼い兄弟が通りかかって、
2人は思わずお小遣いをあげるよ。
「貰うだけじゃぁいけない」
ってんで兄の太鼓に合わせて、弟が連続側転っ!
客席も大拍手っ!

お辻はきっと1年は禁酒するね。
でもさぁ、酒に酔った勢いとはいえ、
清水の舞台から飛び降りて、
一生に一度の恋に巡り合ったんだよぉ。
羨ましいじゃないのよぉお。

で、来年も2人で江戸へ出てくるよね。
商売が終わって、茶店で一休みしながら、
おゆうが「ここの宮地芝居だったねぇ」
とか言いながら、去年の恋バナを喋り始めてさぁ、
お辻が「もう止めておくれよぉ」なぁんて
ピーチクパーチクやるんだろうなぁ。
妄想が爆走したぁああ!フフフ

渡辺えりは大らかな役柄で、ピッタンコだったぁ。
これからもドンドン新派に出て欲しいぞぉおお。



アンコールで、雪之丞が「撮影タイムでぇえす」
エエ!ホント!驚く客席!
スマホを片手にパシャパシャ!!



SNSでツイート宜しく~!ということだぁねぇ。
新派も当世風なことやるのねぇ。
宣伝隊長が雪之丞っていうのがピッタンコ。

螢 
喜劇 お江戸みやげ
三越劇場
2024年6月1日(土)~23日(日)

ストーリーはこちらで
  ↓
お江戸みやげ (2005.9.28記)

コメントを投稿