息をするように本を読む

初めて読んだ本も、読み返した本も、
ジャンルも著者もおかまいなしの私的読書記録
と、なんだかだらだら日常のことなども

煌夜祭

2013-09-19 10:56:30 | 著者名 た行
多崎礼 著

第2回C★NOVELS大賞受賞。
十八諸島では、冬至の夜魔物が闊歩するという。

王島を中心に三重の輪になって島が回っている。
違う輪の島とは周期によって距離が変わる。
島々では蒸気塔をもち、その力で互いに行き来している。
なんとも不思議な世界。

「語り部」と呼ばれる仮面をつけた人が、島々の歴史や
人々の物語を語りながら旅をしている。
ある冬至の夜にであった二人の語り部が、互いに語り合う。

まったく関係ないような話のひとつずつが短編となっている。
しかし、読みすすめていくうちに、これが壮大な物語の
一部であることに気づくのだ。

世界観、設定、構成。どれをとっても秀逸だ。
ファンタジーなのだが、つくりものに終わらないしっかりとした
読み応えがある。

この世界に行ってみたいと思わせる魅力に満ちている。

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