息をするように本を読む

初めて読んだ本も、読み返した本も、
ジャンルも著者もおかまいなしの私的読書記録
と、なんだかだらだら日常のことなども

重力ピエロ

2011-02-28 13:54:01 | 著者名 あ行
伊坂幸太郎 著

仙台の街を舞台におこる連続放火事件。
現場に残るグラフィティアートが気になる主人公・泉水と、その弟・春は
不可解な謎に取り組む。

映画化されたので、そちらが有名だが、文章で読んだほうがわかりやすいんじゃないか。
エピソードの絡み合い、リズミカルな文章、兄弟の軽妙なやりとり。
すごく楽しく軽やかに読み進めることができる。

泉水の仕事である遺伝子関係の言葉がヒントになったり、
春の出生がキーポイントになったり、
結構重いテーマの気がするのだが、さらりと扱い、読ませる感じ。

そして結末のどんでん返し。
ネタバレになるのでやめておくが、ひとつだけ。
ビジネスホテルのおやじに怒られに行くエピソードが好き。
ばかばかしくも、なんかいい。

伊坂幸太郎、なんとも不思議な空気感をもつ人だ。
仙台にまで興味がわいてきた。

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