「ハイジ」、スイスで実写映画

今週は、少しは太陽が戻ってくる予報、島岡美延です。
夏休みも終盤。
スクリーンで、雄大な山々に触れるのはいかが？
映画『ハイジ アルプスの物語（26日公開）』をご紹介します。
不朽の名作アニメーション『ハイジ』の実写化。
世界中の人がイメージするハイジやおじいさん、クララ…、素敵なキャストがそろいました。
アルプスの山で暮らすちょっと頑固なアルムおじいさんは、名優ブルーノ・ガンツ。
ハイジは、元気な笑顔が本当に素敵。
クララも金髪の素敵な少女。
不器用なペーターはアニメから抜け出してきたような雰囲気。
フランクフルトでのクララのお屋敷での生活では、ハイジもきれいな洋服を着せてもらいます。
でも、どうしてもアルプスの山が恋しくてたまらない…。
そして、アルプスに戻ったハイジ、そこへやってくる車椅子のクララ。
最近は、CMで変わったセリフを言っている（！？）アニメのハイジたちですが、本物のアルプスの風景、干し草のベッド、ヤギたちとの暮らしをご堪能下さい。

雷鳴の中、『卒塔婆小町』

昨夜は稲光の中を帰宅、島岡美延です。
川崎市と世田谷区共催の多摩川花火大会は中止に。
河川敷に集まっていた人々に豪雨、暴風。世田谷では落雷、ヒョウも。
私は花火ではなく、新宿シアターモリエールで上演中の劇団スタジオライフ『卒塔婆小町』（9月3日まで）に出かけたのですが、劇場にたどり着くころ、ボタッ、ボタッと落ちてきた大粒の雨。
その後、劇場の中でも“演出”かと思うほどの雷鳴が、何度も聞こえていました。
小野小町のもとへ顔を見せてほしいと、百夜通った深草少将の伝説に焦点をあてた『深草少将の恋』（作・演出：倉田淳）。
その短い音楽劇に続けて、三島由紀夫の近代能楽集から『卒塔婆小町』。
夜の公園で出会った、老婆と若い詩人（深草少尉）の物語。
老婆は、自分は昔“小町”と呼ばれていたと語りだす。
そして、夜の公園は、鹿鳴館になり、老婆は、誰もが美しいと褒めたたえる小町に変身して、踊りだす…。
舞台をコの字型に囲んだ、近い客席。
想像力をかき立てられる豊かな80分です。

複雑な家族、父親の葛藤

我が家の朝顔がやっと咲き出した今週、島岡美延です。
8月の日照不足で、まだ咲かない向日葵畑もあるとか。
ぐずぐずした天気は、この家族の気持ちみたい。
映画『幼な子われらに生まれ（26日公開）』をご紹介します。
重松清の21年前の傑作小説が“いま”の物語として、再生されました。
『しあわせのパン』『繕い裁つ人』などの三島有紀子監督が、ヒリヒリするような親子・夫婦の関係を描き出します。
再婚した田中信（浅野忠信）は、一見良き父親を装いながら、妻・奈苗（田中麗奈）の長女とうまくいっていない。
奈苗は男性に頼って生きる専業主婦で、キャリウーマンの元妻・友佳（寺島しのぶ）とは正反対のタイプ。
彼は、自分の実の娘と3ヶ月ごとに会うことを楽しみにしている。
そんな折、奈苗は妊娠し、血のつながらない長女は、複雑になる家族に耐えかねて、「本当のパパに会わせて」と叫ぶ。
そして、信は、DVで別れた奈苗の元夫（宮藤官九郎）に会いに行き…。
家族を築くことの意味を考えさせられます。

奇跡の野良猫ボブ、映画出演

雨の連続記録は、まだ伸びそう、島岡美延です。
今日は雷雨の予想も。
突然、降られてしまった雨…、ついてないですね。
なんとなく拾った猫、これが、人生を変える…！？
映画『ボブという名の猫 幸せのハイタッチ（26日公開）』をご紹介します。
野良猫を助けたつもりが、救われたのはストリートミュージシャン。
ロンドンでの実体験がベストセラー小説になり、野良猫ボブ（本人！）が映画初出演。
親に見放され、ロンドンでプロになる夢も叶わず、どん底の人生を送っていたジェームズ。
繊細すぎて、心にも傷を負い、追いつめられた彼の前に現れたのが、茶トラの猫、ボブだった。
拾った猫を連れて、路上ライブに出かけてみれば、まさに“相棒”という存在感を発揮。
ジェームズの肩に乗って散歩したり、演奏中にはギターの上で耳を傾けている？
人々が撮った写真が話題を呼び、ジェームズの人生が回り始める…！
文字通り、“ハイタッチ”するボブが、キュート。
ジェームズ役のルーク・トレッダウェイもいいです。

日本映画史上初、関ヶ原の戦い

東京に久々に日差しの予報、島岡美延です。
東日本と西日本で天気の傾向が大きく違う日々が続いていますが、このあたりが境目？
映画『関ケ原（26日公開）』をご紹介します。
司馬遼太郎の国民的ベストセラー、初の完全映画化です。
『日本のいちばん長い日（2015）』などの原田眞人監督が、構想25年、ようやくたどり着いたスペクタクル・アクション！
日本の未来を決した、わずか6時間…、「関ヶ原の戦い」を新しい解釈で描きます。
「司馬さんの視点」の語りが入ってくるのも、司馬遼太郎ファンとしては嬉しい脚本。
“正義を信じ、愛を貫く純粋すぎる武将”として描かれる石田三成を岡田准一。
その対極となる徳川家康は“野望に燃え、天下取りを目論む武将”として、役所広司。
小早川秀秋もこれまでとは違い、“義を貫こうとする武将”（東出昌大）として描きます。
さらに、三成に仕える伊賀の忍び・初芽に有村架純。
1600年9月15日、関ヶ原。
武将たち、女たちの戦いを豪華キャストが“再現”します。

史上最強、美しい女性戦士

避暑地かと思うような涼しい朝、島岡美延です。
暑さが戻ったら、この世界観に浸りたい…！
映画『ワンダーウーマン（25日公開）』をご紹介します。
昨年公開の『バットマンVSスーパーマン ジャスティスの誕生』で、2大ヒーローを圧倒するパワーを披露したワンダーウーマン。
強さと究極の美しさを具現化したのは、ガル・ガドット。
ミス・イスラエルで「世界で最も美しい顔100人」2位選出の彼女は、兵役経験（国の義務）もあり、戦闘シーンの説得力は見事。
女性だけが暮らす、パラダイス島のプリンセスとして生まれたダイアナ。
ある日、不時着したアメリカ人パイロットを助けたことで、外の世界で戦争が起きていることを知る。
自分の力で世界を救いたいと、故郷をあとにする。
初めての外界で、彼女が見たものとは。
そして、なぜ美女戦士となったのか…！？
特殊な島で育った天然さ、美しさと強さとのギャップ、それがまた魅力的。
海外女性セレブが“なりたいヒーローNO.1”というのも納得です。

“声”が伝えるメッセージ

雨で涼しい「終戦の日」、島岡美延です。
72年間、戦争をしないですんでいるのは、奇跡のバランスの上に成り立っているのかも。
今年は、日本の上をミサイルが飛んでいく、という“もしも”に備える8月。
北朝鮮とアメリカの挑発合戦。
そこで、今月の姿勢テーマ『相手に伝わるのは“表情”が持つメッセージ』を考えてみます。
口で言っていることより“表情”にこそ本音が現れる…、実感ありますよね。
かの国のリーダーはどうでしょう。
米大統領は、嫌悪感、満足感、かなり顔に出るタイプ。
手振り身振りを使って、相手を非難したり、自分や身内を鼓舞したり。
声は、低音で冷静、というより、相手を挑発するようなトーン。
そして、北朝鮮はというと、リーダーの“動画”はあっても、演説や肉声は報じられていません。
“声”すら不明なリーダーの行動に、世界が振り回されている…。
声は、緊張や不安が隠せないもの。
重要で複雑なリーダーの声という情報を隠しながら、何をしようというのか、実に不安です。

兄弟という、切ないライバル

お盆の傘マークは、秋雨前線の走り、島岡美延です。
8月の東日本、夏の青空が恋しいくらい。
ロンドンは涼しい夏だったようですが、昨日は、リレーとは対極の長時間の戦い「50㌔競歩」という競技が、こんなに面白いとは。
荒井選手が銀メダル、小林選手が銅メダル、さらに丸尾選手が5位入賞！
リオで銅メダルだった荒井選手が、ずっと小林選手を励まし続けながらの“見事な二人旅”の快挙だったよう。
五輪での勝利が、競技のすそ野を広げ、みんなで強くなるお手本。
そろそろ、マラソンも“復活”してほしいものです。
兄弟は、助け合う存在であると同時に、ライバルにもなる…？
映画『草原に黄色い花を見つける（19日公開）』をご紹介します。
1980年代、ベトナムの貧しい村。
12歳のティエウと幼いトゥオンは仲の良い兄弟。
ある日、幼なじみのムーンが、彼らの家に身を寄せることに。
恋心を伝えたいティエウだったが、無邪気にムーンと遊ぶ弟に嫉妬、取り返しのつかないことしてしまい…。

時間が止まる“異世界”で

世界陸上の男子4×100㍍は、予想外の展開、島岡美延です。
ジャマイカのアンカー、ボルト選手がレースを中断、日本は見事な銅メダル！
お互いがライバル、それがチームで最大の力を発揮する…、やはり日本人向きかも。
いつも一緒の仲間が、突然、姿を消してしまったら？
映画『隠された時間（19日公開）』をご紹介します。
過去に戻るのではなく、“時間が止まる”異世界で、身体が成長してしまう物語。
主演のカン・ドンウォンは「見た目は大人、の13歳」を繊細に演じます。
最愛の母を亡くし、義父とともに、離島に引っ越してきた少女スリンは、同じく親がいない少年ソンミンと出会う。
二人だけの秘密の暗号、淡い恋心…、そんなある日、同級生たちと出かけた洞窟で、スリン以外の3人の少年が一瞬にして消える謎の失踪事件が発生。
捜査が難航する中、見知らぬ男（カン・ドンウォン）がスリンの前に現れて、「僕はソンミンだ」と主張する。
果たして、彼女には、分かるのか。
同じ体験をしたら、と想像してみて下さい。

近未来、人類の敵は人類？

32年前の今日、日航ジャンボ機が御巣鷹山に墜落、島岡美延です。
戦後40年の節目の年に、520人の命が犠牲になった、忘れてはいけない事故。
原爆投下や終戦の日を知らない世代が増えています。
体験していないことは、教えたり、伝えたりしなければ、知らないまま。
もし、ある組織が、目的をもって、人類の記憶を消去しようとしていたら…？
映画『ダイバージェント FINAL（19日公開）』をご紹介します。
世界的ベストセラーの映画化シリーズ第3弾で完結編。
近未来、人類が「無欲」「平和」「高潔」「勇敢」「博学」の5つの派閥に分類・管理される社会体制が、大規模なクーデターによって崩壊し、新たな支配者たちが勢力を拡大していた。
シカゴの街は、巨大なフェンスに囲まれ、重いゲートは閉鎖されている。
トリスは、仲間とともに外の世界へ脱出することを決意。
しかし、そこで待ち受けていたのは、[異端者（ダイバージェント）]にまつわる驚愕の事実。
巨大組織が企むのは、“世界のリセット”だった…！