食べる女、ぶつかる女

昨日の寒さで今シーズン初手袋、島岡美延です。
今朝も冷え込みましたが、11月中は暖房を使わず過ごすつもりです。
先日、電車で、ちょっとびっくりする光景に出会いました。
平日夕方の私鉄各駅停車の列車内のこと。
始発駅で発車前から、ミニサイズの牛丼らしきものを食べていたのは、20代、髪の短い美女。
立っている人がちらほら、の混み具合です。
彼女の腕に下げられているのは、某高級スーパーの袋。
あれ、さっきと違うお弁当？　彼女は列車が動き出したところで、今度はミニ天丼・・・！
ショートパンツから伸びた脚を組み、食事時間は10分余り。
また別の日、乗り換えに急ぐ人々が行き交うターミナル駅。前方から来る、やはり若い女性。
肩からかけた大きなバッグを次々と人にぶつけながら、こちらへ向かってきました。
私は、なんとかよけることができましたが、ぶつかったら、かなり痛そう。
もちろん、ぶつけた人に謝るわけもなく、まさに猪突猛進。
彼女たちにとって周囲の人々は、「風景」以下の存在かも？

その「家」に隠された秘密

一気に12月の寒さになりそう、島岡美延です。対策をしっかりしてお出かけ下さい。
引越しは人生の新たなスタート、マイホーム購入となれば、その喜びは最大のはず。でもその家には、秘密があった・・・。
映画『ドリームハウス（23日公開）』をご紹介します。
有能な編集者ウィル（ダニエル・クレイグ）は、長年辞めた会社を辞め、ニューヨーク郊外に夢のマイホームを購入。仕事人間だった彼は、愛する妻（レイチェル・ワイズ）と娘たちと過ごすための決断をしたのだ。
ところが、怪しい男が周囲をうろつく、娘が「誰かが覗いている」と怯える・・・、不可解な出来事続く。
そんな矢先、この新居で、かつて一家皆殺しという壮絶な事件が起きていた事実を聞かされる。
殺人犯がつかまっていないと知ったウィルは、単身、調査に乗り出した。
幸せな一家を悩ます犯人とは、そして何故こんな事件が起きたのか・・・。
緊迫感あふれるサイコスリラー。恐怖と切なさが同居する不思議な物語。
もちろん結末まで、一瞬も目が離せません！

役者に徹した82歳

嵐のような雨が上がって快晴、島岡美延です。
まもなく川崎国際多摩川マラソンのスタート、その特別番組に出かけます。
「走る人」の季節、真っ盛りですね。
なぜこの人は、こんなにも色気があるのでしょう。
クリント・イーストウッドが、ただ一人の弟子と認めたロバート・ロレンツに初メガホンを任せた、映画『人生の特等席（23日公開）』をご紹介します。
ガス・ロベルは、メジャーリーグのスカウトマン。パソコンもメールも使わない、彼のスタイルは独特。いつも気難しげで、時代に取り残された男を球団はそろそろお払い箱にしようとしていた。
視力の衰えという問題を抱えつつ、ガスは「最後のスカウト」の旅に出る。
一人娘のミッキー（エイミー・アダムス）は、弁護士として重要な局面を迎えていたが、父の旅に付き合うことに。
早くに妻を亡くし、娘とのコミュニケーションが円滑だったとは、とても言えないガス。
ぶつかり合ってばかりの二人。だがミッキーにも「野球を見る目」があった・・・！
「人生」をじっくり味わってみませんか。

フランス風 爆笑劇

まもなく雨が降り出しそうな土曜日、島岡美延です。
最近、思いっきり笑いました？
声を上げ、涙を流して笑った舞台、加藤健一事務所公演『バカのカベ　フランス風（本多劇場　12月2日まで）』に出かけました。
1982年、つかこうへい事務所解散公演『蒲田行進曲』をWキャストで演じて以来、30年ぶりに、風間杜夫と加藤健一が共演。
いまや紫綬褒章受章者の二人が、身体を張って客席を爆笑の渦に。「芝居の間」が絶妙！
パリの高級マンションに暮らすピエール（風間）には、変わった習慣があった。
毎週、これぞ！という「バカ」をパーティに招き、本人には趣旨を秘密にして、友人たちと「バカを笑い者」にして楽しむという、かなりの悪趣味。
今夜は、フランソワ（加藤）が呼ばれていた。税務署勤務で、超ド級の変わり者。
ピエールが出かける直前にギックリ腰になってしまい、そこへ来たフランソワは、彼の窮地を救おうと手を尽くすも全て裏目に・・・！
妻や愛人も登場する大人のコメディ。
つか時代の仲間、平田満も「声」で出演。

バロック・サロンへぜひ

本日、衆議院解散、島岡美延です。
新年を議員として迎える人は誰？
日本の国会とは全く別の時間が、そこには流れています。
国立新美術館で開催中『リヒテンシュタイン　華麗なる侯爵家の秘宝（12月23日まで）』を見てきました。
キャッチコピーは「ようこそ、わが宮殿へ」。
伯爵家のコレクションは、現在、ウィーン郊外の「夏の離宮」で公開されています。
その独自の展示方法は、作品にキャプションをつけず、バロック様式の室内装飾と調和させる、というもの。
これが企画展の「バロック・サロン」で再現されています。
絵画、彫刻、工芸品、机・椅子・チェストなどの家具、タペストリー・・・、贅を尽くし、精密に細工が施された美術品が、17世紀の飾り枠付き鏡をはさんで、同種のものが左右一対に。
壁際から離れ、部屋の中央からもその展示を眺めてください。
さらに、頭上を見れば、天井画！
ルーベンス、ヴァン・ダイクの絵画、また象牙の「ジョッキ」も奇跡の美しさ！　
英国王室に次ぐ、世界最大級の個人コレクションをぜひ。

「座った脚」美人を目指せ

ボジョレーヌーヴォー解禁日は、この秋一番の冷え込み、島岡美延です。
国会議員は酔っている余裕なし？　
総選挙まで約1ヶ月、慌しい師走に国の未来が決まります。
さて、今月の姿勢テーマ「きれいな脚を習慣にする」を実践していますか？
座った姿勢の脚のチェックポイントは、言うまでもなく「膝をそろえているか」。
ところが、これがなかなか出来ていません。パンツ姿だとなおさら、女性の多くが「膝を開いて」います。
座ると膝上まで見えてしまうスカートでも「膝を閉じていない」光景は、電車、食事の場所、どこでも当たり前。
膝はつけて「足元を開く」または「膝から下を交差させる」のも、好ましいとはいえませんが、「全開」しているよりマシ？
欧米女性が堂々と行う「脚を組む」のは、日本だと人前では遠慮する人が多いでしょうか。身体のためにも避けたいクセ。
座って背筋を伸ばすからこそ、膝も閉じやすいのです。
太ももの筋肉が衰えると、膝をつける形をキープできません。
「座り姿勢」の美しさ、ぜひ目指しましょう。

こうして彼は「父に」なった

だいぶ冷え込みが強くなってきました、島岡美延です。
そんな北風冷たい季節に、心が温かくなる物語はいかが？
映画『ワーキング・ホリデー（17日公開）』をご紹介します。
役者として、なかなかいい味を出しているEXILE AKIRAの奮闘ぶりをご覧下さい。
元ヤンキーでホストの沖田大和（AKIRA）の働く店に、まもなく小学6年生の進（林遼威）が、突然やってくる。
「あなたの息子です」と言われ、何がなんだかわからない大和。
オカマである店のオーナー（ゴリ）や、仲間のホスト（綾野剛）らとともに話を聞いてみると、進の年齢、名字に心当たりが。
とりあえず部屋に連れて帰ると、朝食は作る、部屋は片付ける、なんともしっかり者の進だった。
夜の仕事から、昼の仕事、宅配便ドライバーに転職した大和。
息子とのコミュニケーション、慣れない仕事、そのトラブルにも一つずつ向き合っていく・・・。
果たして、11年前に別れたきりの「進の母親」との再会は！？
日常が「冒険」になった春休み。みんな成長しました！

これは「生きる」生々しさ

秋の空のもと、政治の世界に激しい風雲でしょうか、島岡美延です。
この映画の「激しさ」には、人間の生々しさが映し出されています。
『ふがいない僕は空を見た（17日公開）』をご紹介します。
これは「R18」指定。今までのイメージを文字通り「脱ぎ捨てた」のは、田畑智子と永山絢斗。
タナダユキ監督の渾身の演出に見事に応えています。
高校生の卓巳（永山）は、友達に連れて行かれたイベントで「あんず」と名乗る里美（田畑）と出会う。
彼女のマンションでアニメキャラのコスプレで情事に耽る二人。その写真や動画がばら撒かれた。
実は里美は、姑から不妊治療や体外受精を強要されていた。妻の情事を知った夫が隠し撮りをしていたのだ。
不登校になった卓巳は、母（原田美枝子）の助産師の仕事に触れ、命と向かい合う。
また卓巳の親友（窪田正孝）は、認知症の祖母と、団地で極貧の生活をしている。
それぞれの想い、苦悩の重さ。
光の差し込むリビングで肌を重ねる二人に、神々しさすら覚えます。
たぶんこれは、希望の物語。

モデルの世界をのぞきたい！

雨が上がって暖かくなりそう、島岡美延です。
内閣府主催のシンポジウムで司会をして、「仕事を得にくい人々」に関して、色々考えさせられました。
「あきらめなければ夢は叶う」、その言葉にどれくらいの実感がありますか？
映画『ファッション・ストーリー（17日公開）』をご紹介します。
先日、中村さやか監督がラジオに登場。
1年前に、600人以上の中から選んだ人たちが、今、雑誌・テレビで活躍中だそう。さすがの審美眼！
雛子（本田翼）は、ファッション誌「ラ・ストラーダ」の駆け出し専属モデル。No.1モデルのミホ（加賀美セイラ）を目標に日々、奮闘中。
ある日、編集長・森崎（手塚理美）の鶴の一声で、ミホとコンビで撮影することに。
最初は緊張した雛子だったが、大いに刺激を受けていく。
一方、完璧に見えたミホは、交際中のカメラマン宅間（伊藤洋三郎）の微妙な態度に揺れていた。そんな時、事件が起こる・・・！
モデル、編集者、スタイリスト、ヘアメイク等、現場を取材しつくして出来た、素敵な物語です。

12歳の残酷さの記憶

夕方から雨の予報、島岡美延です。
演劇でしか出来ない、そんな舞台に出会うと、その時間がとても贅沢なものに思えます。
吉祥寺シアターで上演中の劇団モダンスイマーズ公演『楽園（15日まで）』。団員4人と客演に深沢敦を迎え、作・演出の蓬莱竜太による強烈な90分。
「これは子供の物語」と、文字が浮かび上がり、芝居が始まります。
30代の大人の格好をした「小学6年生」たち。朽ち果てた観光ホテル。そこを「基地」とした放課後・・・。
あなたは覚えていますか？　
自分のクラスにいた、威張るヤツ、転校生、誰かにくっついている子、浮いている子、いじめられる子、いつも一人でいる子・・・。
人気者もあっという間に、その地位を奪われる。
いじめられる側が、いじめる側に回る、それは「時間単位」で入れ替わることも。
「先生に言いつけてやる」とか、誰もが聞き覚えのある言葉が、胸に突き刺さります。
遊びのつもりだった、12歳の日の出来事が、その後の人生を変えた・・・！
12月7,8日には、神奈川芸術劇場で。