“第九”にかける人々

各地で外出自粛要請の3月最後の土日、島岡美延です。
2月の最終週、いきなり全国一斉休校が要請されました。
この1ヶ月、日本中の人々がストレスを抱え、医療現場が疲弊する中、夫人の会合は“自粛要請の花見に当たらない”からいい、そう。
テレワークで見事な演奏を見せている新日本フィルの方は、3月の演奏会が全てなくなり、“自分たちは不要不急の職業なのか”と言っていたのが切ないです。
プロ・アマ問わず、多くの合唱団も活動休止になっていそう。
でも、音楽の力、合唱の力は小さくない…。
映画『ルートヴィヒに恋して（本日公開）』をご紹介します。
韓国出身で神戸在住のキム・ソヨン監督が、“なぜ日本ではプロではない人たちが第九に夢中になるのか”と撮り始めたドキュメンタリー。
ナレーションはなく、ドイツ語の歌に挑む何十人もの“素人”の日々を追います。
多くは、音楽と無縁だった人々。
誰もが事情を抱え、それでも第九の練習を支えに各々の人生を輝かせている…。
思い切り大きな声で歌える日々が、早く戻ってきますように。