保健福祉の現場から

感じるままに

予防接種

2011年06月18日 | Weblog
5月26日の予防接種部会資料(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001e323.html)はいずれも重要かもしれない。予防接種部会(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r98520000008f2q.html#shingi9)の動向に目が離せない。
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医者にかかるための10箇条

2011年06月18日 | Weblog
平成16年版厚生労働白書で「新・医者にかかるための10箇条」(http://wwwhakusyo.mhlw.go.jp/wpdocs/hpax200401/b0087.html)が出ていたが、社会一般にはどれほど普及しているであろうか。「医者にかかる10箇条 あなたが"いのちの主人公・からだの責任者"」(http://www.coml.gr.jp/10kajyo/index.html)もある。上手なお医者さんのかかり方(http://www.pref.ibaraki.jp/bukyoku/hoken/tsukuhc/iryou-joho/jozu.pdf)も参考にしたいものである。 社会保障改革に関する集中検討会議「社会保障改革案」に対する日本医師会の見解(http://dl.med.or.jp/dl-med/teireikaiken/20110615_1.pdf)が出ているのでみておきたい。社会保障改革(http://www.cas.go.jp/jp/seisaku/syakaihosyou/index.html)の動向に目が離せない。
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改正介護保険法

2011年06月18日 | Weblog
「介護サービスの基盤強化のための介護保険法等の一部を改正する法律概要」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001927p-att/2r985200000192y3.pdf)、「 改正介護保険法などのポイント」(http://www.cabrain.net/news/article/newsId/34670.html)は理解しておきたい。第5期介護保険事業計画(平成24~26年度)(http://www.wam.go.jp/wamappl/bb05Kaig.nsf/0/3901a2770a7c3d354925783f00203825/$FILE/20110222_4shiryou_1_1.pdf)の策定作業は、保険者によって違いがみられるようである。
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原因不明の食中毒

2011年06月16日 | Weblog
厚労省「生食用食肉を取り扱う施設に対する緊急監視の結果」(http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000001fje8.html)が大きく報道されている。生食用食肉は牛肉ばかりではない。鶏肉にもっと関心が向く必要を感じる。また、昨年の発生状況(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001ahy8-att/2r9852000001ai5z.pdf)をみるまでもなく、生牡蠣のリスクコミュニケーションを徹底するべきであろう。ところで、6月16日放送 8:15 - 9:55 NHK総合のあさイチ(http://datazoo.jp/tv/%E3%81%82%E3%81%95%E3%82%A4%E3%83%81/492781)で、ヒラメにいる寄生虫「クドア・セプテンプンクタータ」による食中毒が放映されている。4月25日の薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会食中毒・乳肉水産食品合同部会(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001ahy8.html)で、ヒラメの粘液胞子「クドア・セプテンプンクタータ」、馬刺しの住肉胞子虫「ザルコシスティス・フェアリー」に関する資料(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001ahy8-att/2r9852000001aib5.pdf)が出ているのでみておきたい。原因不明の食中毒を経験された方が少なくないと思われるが、寄生虫の検査体制を至急整備する必要がある。なお、WHO「FIVE KEYS TO SAFER FOOD MANUAL;食品をより安全にするための5つの鍵マニュアル」(http://www.niph.go.jp/soshiki/ekigaku/Five%20keys%20manual%20Japanese.pdf)による、①清潔に保つ、②生の食品と加熱済み食品とを分ける、③よく加熱する、④安全な温度に保つ、⑤安全な水と原材料を使う、は子どもの頃から常識にしたいものである。
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気になる被ばくによる健康影響

2011年06月16日 | Weblog
全国保険医団体連合会が「原発による健康被害対策、損害賠償などを求め文科省要請」(http://hodanren.doc-net.or.jp/news/unndou-news/110609genpatu.html)を出している。6月3日の保安院発表(http://www.meti.go.jp/press/2011/06/20110603019/20110603019-2.pdf)に関する日経BPの記事(http://www.nikkeibp.co.jp/article/column/20110614/273955/?ST=business&P=1)が目にとまった。多数の人々について体内汚染の有無の迅速な判断に活用するための「移動式ホールボディカウンタ車」(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9B%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%9C%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%AB%E3%82%A6%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%BC)はどれほど活用されているのであろうか。周辺の空気、水、食べ物もそうだが、ヒトのモニタリングが不可欠ではないか。NHKETV特集「ネットワークでつくる放射能汚染地図」(http://www.nhk.or.jp/etv21c/file/2011/0515.html)が6月19日に再放送されるという。
 
原子力安全委員会「ホールボディカウンタ等の維持・管理等において踏まえるべき事項について」(http://www.nsc.go.jp/box/bosyu100813/wbc_h22.pdf)。
NHK「元参与 小児がん疫学調査求める」(http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110611/k10013459381000.html)。<以下引用>
<東京電力福島第一原子力発電所の事故で、4月に内閣官房参与を辞任した東京大学大学院教授の小佐古敏荘氏が、政府に提出した報告書の中で、福島県と近隣の県の子どもたちを対象に小児がんの疫学調査を行うべきだと指摘していたことが分かりました。小佐古氏は、福島第一原発の事故を受けて、菅総理大臣から内閣官房参与に任命されましたが「福島県内の学校などに通う子どもたちの年間の被ばく量を20ミリシーベルト未満に抑える」とした文部科学省の暫定的な目安に対し、「高すぎる」などと抗議して、4月末に辞任しました。関係者によりますと、参与を辞任する前に政府に提出した報告書の中で、福島県と近隣の県の子どもたちについて「甲状腺がんを発症する可能性があるため、被ばく量を評価したうえで、子どもたちの健康状態を長期的に調べる疫学調査を行うべきだ」と指摘したということです。子どもの被ばくを巡っては、政府の対策本部が1000人余りを対象に甲状腺の被ばく量の調査を行い、問題になるような値はなかったとしていますが、調査は一部に限られ、今も不安を訴える保護者が数多くいます。小佐古氏の指摘が政府内でどのように扱われたかは不明で、今後の事故対応の検証の中で取り上げられる可能性があります。>
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がん検診とユッケ事件

2011年06月16日 | Weblog
昨年10月の全国がん対策関係主管課長会議(http://www.wam.go.jp/wamappl/bb14GS50.nsf/vAdmPBigcategory40/55B8BBAD23EFE2AA492577BA00268F95?OpenDocument)では、都道府県が行うべき精度管理として、①県の水準を著しく下げる自治体への具体的指導。②項目毎に、実施できていない自治体を特定し、その原因をヒアリングする。③生活習慣病検診等管理指導協議会などで、チェックリスト実施率改善のための検討を継続的に行う。④検討結果を定期的に自治体ヘフィードバックする。⑤その他:例えば都道府県のホームページヘ掲載など、が示されていた(http://www.wam.go.jp/wamappl/bb14GS50.nsf/0/55b8bbad23efe2aa492577ba00268f95/$FILE/20101012_1shiryou4.pdf)。すでに検診機関の精度管理状況をネット公開している県(http://www.pref.toyama.jp/cms_cat/104020/kj00010354.html)もある。検診機関によって子宮がん検診ではかなり違いがみられているのが注目される。誰が細胞スクリーニングを行っているか、の人的要素が大きい。胃がん検診や乳がん検診でも、どんな撮影機器を使用しているか、誰がX線を撮影し、誰が読影しているか、の要素が小さくない。血液検査の自動分析のようにはいかない。精密検査になった方々の結果把握や情報管理も不可欠である。やりっぱなしのがん検診はあり得ない。地域保健・健康増進事業報告では、市町村がん検診事業に関して、各市町村から厚労省に詳細な報告があがっている。厚労省「がん検診事業の評価に関する委員会報告書」(http://www.mhlw.go.jp/shingi/2008/03/dl/s0301-4c.pdf)p37に示されている各がん検診の許容値(要精検率、精検受診率、がん発見率、陽性反応適中度等)がどれほどクリアされているかどうか、都道府県別あるいは二次医療圏別に明らかにされるべきであろう。さて、昨夜、某検診機関の方からいろいろ話を聞く機会があった。財政状況が厳しいため、とにかく安い単価で実施する機関にがん検診を委託し、住民誘導する市町村がでてきたという。国が示す許容値(http://www.mhlw.go.jp/shingi/2008/03/dl/s0301-4c.pdf)p37がクリアされているのならばよいが、そうでなければ、まさにユッケ事件がイメージされてしまう。見た目がよく、安ければよい、問題が起こらなければそれでよいのである。地元医師会でもがん検診の精度管理のため、施設検診のルール決めをしているところが少なくないが、実態は把握されているであろうか。
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在宅緩和ケア

2011年06月15日 | Weblog
厚労省がん対策推進協議会緩和ケア専門委員会(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r98520000008fcb.html#shingi2)の資料(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001eozn.html)には目を通しておきたい。今年3月の中間報告(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001eozn-att/2r9852000001ep52.pdf)では、医師、看護師、薬剤師に対する緩和ケア研修拡充の方針がうち出されている。「がん対策推進基本計画」(http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/gan_keikaku.html)において、緩和ケアは「治療の初期段階からの緩和ケアの実施」(http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/dl/gan_kanwa01.pdf)が重点的取り組みとして位置付けられているが、それぞれの地域において、専門病院とかかりつけ医療機関でのシームレスな緩和ケア体制構築が必要である。また、末期がんは介護保険制度の特定疾病(http://kaigomaster.net/tokuteisippei.html)であり、医療介護連携体制構築も重要である。さて、昨夜、がん診療連携拠点病院との共催で、在宅緩和ケア懇話会・事例検討会を開催した。フロア一杯に、多くの機関から、様々な職種の方々に参加いただいた。事例は60代前半の末期肺がんで、4回入退院を繰り返し、5回目の入院で拠点病院で亡くなられたケースである。退院後は、かかりつけ医・訪問看護ステーション・介護事業所が対応し、入院診療期間よりも在宅診療期間の方が長い。退院・入院は患者本人の希望に沿ったものらしい。病状が悪化する中で、最後の入院直前まで療養通所介護での入浴を楽しみにされていたといい、死後、介護者である娘さんに大変感謝されたそうである。そういえば、在宅緩和ケアの指標として「在宅看取り率」(http://www.mhlw.go.jp/shingi/2005/12/s1209-8f.html)が使用されるが、今回の事例のようなケースも立派な在宅緩和ケアではないか。いざという時にバックアップする拠点病院があるからこそ、在宅での緩和ケアが介護者にとっても安心できるように感じる。ところで、昨夜の会合で、拠点病院の緩和ケア部長が「療養通所介護を初めて知った」といわれたのが印象的であった。療養通所介護は2006年改正(http://www.mhlw.go.jp/topics/kaigo/topics/0603/dl/data.pdf)による「中重度者の支援強化、医療と介護の連携・機能分担」の一つとして位置づけられている(http://merca.goabroad.biz/2006/05/2006512.html)。やはり、病院と地域とのコミュニケーションが不可欠であることを改めて感じたところである。しかし、介護サービス情報公表制度(http://www.espa-shiencenter.org/preflist.html)をみれば、療養通所介護は極めて少ない状況にあることがわかる。平成24年度からの第5期介護保険事業(支援)計画で推進されるべきかもしれない。
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医療費適正化と国民健康保険

2011年06月14日 | Weblog
国民健康保険法(http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S33/S33HO192.html)第八十二条で「保険者は、特定健康診査等を行うものとするほか、これらの事業以外の事業であって、健康教育、健康相談、健康診査その他の被保険者の健康の保持増進のために必要な事業を行うように努めなければならない。」と規定され、第八十六条で連合会に準用規定されている。また、高齢者医療確保法(http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S57/S57HO080.html)第百五十五条2項で、国保連合会は「特定健康診査等の実施、高齢者医療制度の運営その他の事項に関する保険者その他の関係者間の連絡調整及び保険者に対する必要な助言又は援助」を行うことが規定されている。5月19日の「市町村国保における特定健診・保健指導に関する検討会」(http://www.kokuho.or.jp/statistics/an_hoken.html)では、特定健診・保健指導を効果的に推進するための提言として、①市町村国保の特徴を活かした取組み、②保険者努力が認められる評価の仕組み、③限られた財源の中で最大限の効果が得られる実施と評価方法、④医療費適正化効果の見込まれる保健指導の拡充、⑤地域の多様な関係者が連携する仕組み、⑥活動情報の紹介やデータを活用した分析が打ち出されている(保健衛生ニュース5月30日号)。 そういえば、厚労省資料「医療費の適正化対策等の取組みについて」(http://www.wam.go.jp/wamappl/bb11GS20.nsf/0/3e57b28a279ed19e492577ee0026d9fa/$FILE/20101203_2shiryou6.pdf)では、「健診情報から健診異常値の方を抽出し、レセプトと突合して医療機関未受診者に受診勧奨を行う。」、「レセプトから生活習慣病で医療機関に通院していた患者を抽出し、一定期間通院していない患者に受診勧奨を行う。」、「レセプトから抽出した対象病名毎に指導対象者を選定し、個別に指導を行うことにより重症化を予防。」などが示されていた。市町村国保及び国保連合会ではどのような取組みがなされているであろうか。
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後発医薬品の使用促進

2011年06月14日 | Weblog
ジェネリック医薬品使用促進の先進事例に関する調査報告書(http://nk.jiho.jp/servlet/nk/release/pdf/1226506092380)(http://nk.jiho.jp/servlet/nk/release/pdf/1226506077359)が出ている。後発医薬品の使用促進は医療費適正化計画の項目の一つである(http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000018ein-img/2r98520000018ek4.pdf)が、レセプト電子化を踏まえて、もう少し強化できないのであろうか。そういえば、厚労省から「全国医療費適正化計画の進捗状況に関する評価(中間評価)」(http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000018ein.html)が出ていたが、全国レベルだけではなく、それぞれの地域ではどうなのか、が重要と感じる。平成20~24年度の医療費適正化計画(http://www.mhlw.go.jp/bunya/shakaihosho/iryouseido01/info02c.html)について、平成23年4月6日現在、医療費適正化計画の中間評価を公表している都道府県は18府県(http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000018ein-img/2r98520000018f4c.pdf)という。
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自殺対策白書

2011年06月14日 | Weblog
「平成22年度 脳・心臓疾患および精神障害などの労災補償状況まとめ」(http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000001f1k7.html)によると、精神障害などの労災請求件数が2年連続で過去最高になったという。そういえば、自殺対策白書(http://www8.cao.go.jp/jisatsutaisaku/whitepaper/index-w.html)(http://www8.cao.go.jp/jisatsutaisaku/whitepaper/w-2011/pdf/index.html)(http://www8.cao.go.jp/jisatsutaisaku/whitepaper/w-2011/pdf/gaiyou/index.html)と子ども・若者白書(http://www8.cao.go.jp/youth/suisin/hakusho.html)(http://www8.cao.go.jp/youth/whitepaper/h23gaiyoupdf/index_pdf.html)(http://www8.cao.go.jp/youth/whitepaper/h23honpenpdf/index_pdf.html)が更新されたので目を通しておきたい。昨年の25~29歳の失業率は前年と同じ7.1%で高止まりしたままになっている。14日発表の福祉行政報告例(http://www.mhlw.go.jp/toukei/list/38-1a.html)では生活保護被保護実人員が200万人を突破した。自殺対策が相談体制の充実では限界なのは明白である。
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社会保障改革

2011年06月14日 | Weblog
13日の国資料(http://www.cas.go.jp/jp/seisaku/syakaihosyou/kentohonbu/kettei2/siryou2.pdf)p4で社会保障サービスにおける補助事業と地方単独事業の例がわかりやすく示されている。これをみると、国民の視点から見ると、社会保障サービスは、地方公共団体から、補助事業と地方単独事業の区別なく提供されていることがわかる。従って、今回の社会保障と税の一体改革の検討にあたっては、「地方単独事業」を含めた社会保障サービスの全体像を議論すべきなのは当然である。さて、2日の社会保障改革案(http://www.cas.go.jp/jp/seisaku/syakaihosyou/kentohonbu/kettei1/sankou1.pdf)(http://www.cas.go.jp/jp/seisaku/syakaihosyou/kentohonbu/kettei1/siryou4.pdf)はどの程度、社会に浸透しているであろうか。消費税ばかりが前面に出ているように感じるのは気のせいであろうか。
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特定健診の行方

2011年06月14日 | Weblog
特定健診は通称「メタボ健診」と呼ばれているが、平成20年度からの導入によって、①被扶養者の健診受診率を低下させた、②併せて実施してきたがん検診受診率を低下させた、③クレアチン検査がなくなった、④腹囲の基準がおかしい、⑤市町村保健センターは国保以外の関心が低下した、など評判が悪いことは確かである。老人保健事業の基本健診の観点からみればそうかもしれない。しかし、1)全国標準の電子データ管理で分析評価しやすくなった、2)治療中の者も健診対象でコントロール状況が把握できるようになった、3)健診が保険者主体のため、レセプト電子化と合わせて突合分析できるようになった、4)標準問診様式で受診者集団の健康習慣の評価が容易になった、5)健診実施機関の情報公開が徹底されるようになった、6)保健指導が標準化され、保健指導機関の情報公開が徹底されるようになった、などのメリットがある。高齢者医療確保法(http://www.mhlw.go.jp/bunya/shakaihosho/iryouseido01/pdf/hoken83b.pdf)第百二十条2項の規定に基づく、各保険者の後期高齢者支援金に対する加算減算(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000000utuj-att/2r9852000000uu0a.pdf)には賛否両論があるが、保健事業と医療保険がリンクした画期的な制度であるのは間違いない。制度が開始され、4年目に入っている。もっと前向きにならなければならないと感じる。とにかく、先般再開された「保険者による健診・保健指導の円滑な実施方策に関する検討会」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001a65z.html)の行方に注目である。
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DPC高額薬剤の行方

2011年06月14日 | Weblog
「DPC高額薬剤「出来高算定に」要望相次ぐ- 厚労省、来月にも対応案」(http://www.cabrain.net/news/article/newsId/34623.html)。<以下一部引用>
<DPC評価分科会(分科会長=小山信彌・東邦大医療センター大森病院心臓血管外科部長)は6月13日、大学病院や地域の中核病院の幹部、審査支払機関の担当者らから、DPC制度下で問題になる高額薬剤の実態をヒアリングした。抗がん剤など高額な薬剤の使用が病院や診療科の収支に大きな影響を与え、診療に影響を及ぼしていないかどうかを把握することが目的で、病院関係者からは、抗がん剤などの高額薬剤の算定を出来高にするよう求める意見が相次いだ。>

昨日の「診療報酬調査専門組織・DPC評価分科会資料」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001fddq.html)が出ている。高額薬剤等の取扱いに係る論点(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001fddq-att/2r9852000001fdk9.pdf)は知っておきたい。がん、関節リマチ診療にかかるヒアリングが行われ、高額薬剤の出来高算定が要望されている。行政刷新会議ライフイノベーションワーキンググループで「DPC制度の改善」として、「DPCは1日当たり包括払い方式を採用しているため、高額な材料費がかかる検査をした場合などに、コストが回収できない場合がある。」と問題視されていた(http://www.cao.go.jp/sasshin/kisei-seido/meeting/2010/life/1222/item_101222_03.pdf)。DPC/PDPSの包括範囲(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r985200000128co-att/2r985200000128lu.pdf)の基本は理解しておきたい。そういえば、以前「高額な検査は一時退院してもらって外来で実施している」という話を聞いたことがあるが、平成23年度に包括対象からの除外要件について一定の基準を策定するとされており、DPC高額薬剤の行方に注目である。
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糖尿病の医療の標準化と保健医療連携

2011年06月13日 | Weblog
昨年、糖尿病の診断基準が変わっている(http://f.hatena.ne.jp/bonbokorin/20100608161307)。「標準的な健診・保健指導プログラム確定版」(http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/seikatsu/pdf/02.pdf)では、空腹時血糖またはHbA1cの測定であるため、典型的な症状がない限り、特定健診だけでは糖尿病と診断できない。「標準的な健診・保健指導プログラム確定版」(http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/seikatsu/pdf/02.pdf)p48の受診勧奨判定値(HbA1c6.1;JDS)以上の方は、基本的に医療機関紹介されており、ガイドライン(http://www.lifescience.jp/ebm/cms/ms/no.19/topics.pdf)に基づく医学的評価が必要である。しかし、受診した医療機関では、随時血糖だけで大したことないといわれ、簡単な生活指導のみの方々が少なくないであろう。健診後の受診は診療所が多いが、管理栄養士がいない診療所がほとんどである。まずは適切な医学的評価と栄養指導を含む生活指導が重要であるのはいうまでもない。そのための体制をどう構築していくか、それぞれの地域で進めていく必要がある。さて、一昨日、生活習慣病指導者研修会に参加したのであるが、コメディカルがほとんどである。県内N市では、健診でHbA1c7以上の方は、2ヵ月後のレセプトで受診を確認し、未受診者には電話・訪問で受診勧奨している。また、必要な方は医療機関と連携して訪問指導を行っており、コントロールが良くなったとのことである。そういえば、以前の老人保健事業の基本健診では通院中の方は健診対象から除外されていた。基本健診の対象者は国保だけではない。全国標準の電子データ管理もない。実施機関の情報公開もない。特定健診制度になって、保健事業には革命的変化が起きているように感じる。老人保健事業個別健康教育と特定保健指導を比較するまでもないであろう。問題は、市町村保健センターの認識が変化していないことかもしれない。その証拠に、厚労省資料(http://nk.jiho.jp/servlet/nk/release/pdf/1226502959300)p90~に出ているように、「健診データとレセプトデータの突合分析」があまり実施されていない。厚労省資料(http://www.wam.go.jp/wamappl/bb14GS50.nsf/0/22487f2561e33a4c4925784f001eb3b2/$FILE/20110310_7shiryou3_2.pdf)p24~28に出ているように、入院レセプトで心血管イベントをみることもできるのである。とにかく、市町村保健センターの認識を転換し、レセプト評価のノウハウを普及させる必要を感じる。また、医療の標準化のためには、分析データをもとにした、地元医師会・医療機関との協議が不可欠であろう。但し、レセプト評価に関しては、市町村保健センターの保健師・管理栄養士に働きかけるだけでは進まないことを、研修会後にH保健師の話を聞いて感じた。中央からの仕掛けが必要かもしれない。
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気になる腸管出血性大腸菌感染症

2011年06月11日 | Weblog
WHOのホームページ(http://www.euro.who.int/en/what-we-do/health-topics/emergencies/international-health-regulations/ehec-outbreak-in-germany)で、ドイツを中心にした腸管出血性大腸菌アウトブレイクが連日更新されている。10日現在(http://www.euro.who.int/en/what-we-do/health-topics/emergencies/international-health-regulations/news/news/2011/06/ehec-outbreak-update-13)で、16カ国、3092例(HUS and EHEC cases) 、うちHUSは、798例である。しかし、非常に気になるのが、HUS患者のうち、68%が女性で、20–49歳が最も発症率が高いことである。血便があるが、診断がついていないケースもみられている。先般の国内焼肉チェーン店のO111集団感染事件でも、HUSの発症率が高いこと(成人も含めて)や血便でも検便で菌が検出されなかったケースが少なくないこと等、類似点がある。O111集団感染事件での死因は急性脳症らしいが、ヨーロッパではどうなのであろうか。やはり、感染症対策として厳重な警戒が必要である。
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