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友々素敵

人はなぜ生きるのか。それは生きているから。生きていることは素敵なことなのです。

「ワンハンドレッド アンサーズ」

2008年01月27日 22時20分04秒 | Weblog
 今朝の朝日新聞には「ワンハンドレッド アンサーズ」というページがある。各界で活躍する100人に質問してその回答を元に書いた記事だ。今日の質問は「アメリカは好き?嫌い?」というもの。答えは「はい27人、いいえ21人、その他・無回答52人」と記されていた。

 私はここでは多数派のその他に入る。アメリカは好き?と聞かれたら、最初に浮んでくるのはアメリカの風景であり、そして私が目にした人たちである。私はアメリカの東海岸には行ったことが無いし、アメリカは西海岸をホンの少しかすめたに過ぎない。真冬のロッキー山脈の中の小さな街の商店街はまるで、開拓時代のような町だった。隣町まで何十キロと離れていて、その間に1軒あるコーヒーショップでは老人夫婦が愛想のよく応対してくれた。

 9月のサンフランシスコはとても寒かった。ベトナム人のガイドは「日本のトヨタが世界一になる」と話していたが、そのとおりになった。彼は私たちのためにコースを変えてツインヒルから街全体を見せてくれた。カリフォルニアの首都サクラメントでは普通の家庭のパーティに参加したが、言葉の壁はあっても人種の壁は感じなかった。どこにいってもアメリカ人は愛想がよく親切だった。とにかくアメリカは広すぎる。人々はルールを大切にしているが、それだけに個人主義であることも確かだ。おせっかいなくらい親切だが、自分に干渉されることを嫌う。

 私は子どもの頃から映画が好きだった。映画といえばアメリカ映画ばかりだったから、アメリカ人の生活は映画を通して知ることが多かった。プールのある家、車、大きな冷蔵庫、そして1000CCはあるだろう牛乳をガブガブと飲む姿に憧れた。アメリカを嫌いだと思ったことは一度も無い。アメリカ政府の政策に「反対!」してデモ行進をしたが、アメリカを憎いと思ったこともない。アメリカ人の小説を馬鹿にしたこともない。アメリカという国家が国民と世界の人々に対して行っていることについて、アメリカ人の中にも批判的な人はたくさんいる。アメリカ政府の政策を転換させるだけの関心と力はまだ大きくない。

 多分どこの国の人々も、毎日の生活に流され、よほどのことが無い限り、現状に異議を唱えることはない。たとえどんなに自分が生み出した価値がピンハネされていると知っても、生活ができていれば、お上に逆らったりはしない。逆らうということは勇気がいるし、エネルギーがいる。流されていくことは、時には腹が立つことや空しく思うこともあるだろうが、逆らうためにはもっともっと大きな力が要る。ひとりの力では何もできないから、共鳴してもらうための努力が要る。

 質問の2つ目は、「あなたが大統領になったら」というものだった。その答えは十人十色であったが、高木博志・京都大学准教授の「(合衆国)憲法に『戦争の放棄』をうたい、地球規模の新たな不戦条約を提唱」に私は賛成する。100人の中の多くの人がアメリカ政府の政策転換を求めるような内容であったことは、それだけ日本人の私たちがアメリカ政府の政策に異議を唱えていることでもある。ではまた、日本政府の政策にはどうなのだろうかとも思った。

 さてさて、私は明日から九州へ出かけるので、このブログは30日まで休みます。
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