甲子園大会の決勝戦は予想もしない展開だった。佐賀北の大逆転劇にはただただ驚かされた。行政相手に裁判を行っている知人は「これで、大逆転だ」と、我がことに引き寄せ興奮していた。試合を見ている人は皆、広陵の優勝は間違いないと思っていたはずだ。佐賀北は先発投手が2点を先取され、これまで無失点の押さえのピッチャーも打たれ、7回までに4点を取られた。打線は7回までにヒットは1本しかない。これでほぼ確実に広陵の優勝が決まった。私はそう思い、お茶しないかという知人の誘いもあったので、出かける準備をした。
ところが8回、先頭打者が出塁すると、連打がでたりして満塁になった。ここでホームランが出れば同点だが、まずありえないなと思いながら見ていた。これまで完璧なピッチングで佐賀北打線を抑え込んできた投手が粘られ、押し出しの1点を与えてしまった。塁は埋まっている。打者は3番だ。ホームランが出れば逆転だ。野球は筋書きのないドラマ、ホームランなら最高に盛り上がるところだ。そんなことを願ってはホームランは出ないだろう。ところが結果はホームランだった。そんな馬鹿な!こんなすごいことが起きるなんて!
守る側からすれば、最後の最後まで気を抜かずに攻めて押さえ込むことを、攻める側からすれば、最後まであきらめずに全力を尽くすことを、今日の試合は教えてくれた。高校野球は優勝したチームとそうでないチームに大きな差はない。人生も同じだと私は思っている。どの人の人生も素晴らしい。素晴らしいドラマの積み重ねだ。自分はなんと恵まれない人生なのか、そんなことを思う必要はない。佐賀北のように、大逆転だってありうるはずだ。そんな風に思えば、人生はどんどん楽しくなる。
楽しくなることが、今一つある。我が家では子どもたちに、蝶の孵化を見せようと2本のミカンの木がある。毎年、蝶がやってきては卵を産みつけ、幼虫が葉を食い荒らす。ところがいつも、いつの間にか幼虫はいなくなる。さなぎの抜け殻もない。今年もすでに10匹以上の幼虫がいつの間にかいなくなった。原因を突き止めなくては気がすまない私は、ミカンの鉢を居間に持ち込み、孵化しても家からは出られないようにした。見ていても昼間は孵化する様子はなかったので、ならば夜しかない。しかし、さなぎの抜け殻が残っていないのも気になる。
卵から孵った幼虫は、初めの2日間くらいは茶色と白色のまだら模様だが、次に気が付く時はもう緑色に変っている。この変化の様子も見たことがない。緑色の小さな幼虫も1週間ほどで5センチくらいにある。縞模様もハッキリして美しくなる。それでさなぎになると思うのだが、さなぎは越冬したものしか見たことがない。だから推測だが、さなぎになると同時に孵化してしまうのではないか、そう思ってミカンの鉢を居間に置いた。明日の朝、居間に2匹の蝶が飛んでいれば、やはり夜のうちに孵化したと考えていい。先ほどまで、バリバリと音を立てて、葉を食べていたが、今は静かだ。幼虫は音も聞こえ、眼も見えるようでもある。さて、明日の朝が楽しみだ。
ところが8回、先頭打者が出塁すると、連打がでたりして満塁になった。ここでホームランが出れば同点だが、まずありえないなと思いながら見ていた。これまで完璧なピッチングで佐賀北打線を抑え込んできた投手が粘られ、押し出しの1点を与えてしまった。塁は埋まっている。打者は3番だ。ホームランが出れば逆転だ。野球は筋書きのないドラマ、ホームランなら最高に盛り上がるところだ。そんなことを願ってはホームランは出ないだろう。ところが結果はホームランだった。そんな馬鹿な!こんなすごいことが起きるなんて!
守る側からすれば、最後の最後まで気を抜かずに攻めて押さえ込むことを、攻める側からすれば、最後まであきらめずに全力を尽くすことを、今日の試合は教えてくれた。高校野球は優勝したチームとそうでないチームに大きな差はない。人生も同じだと私は思っている。どの人の人生も素晴らしい。素晴らしいドラマの積み重ねだ。自分はなんと恵まれない人生なのか、そんなことを思う必要はない。佐賀北のように、大逆転だってありうるはずだ。そんな風に思えば、人生はどんどん楽しくなる。
楽しくなることが、今一つある。我が家では子どもたちに、蝶の孵化を見せようと2本のミカンの木がある。毎年、蝶がやってきては卵を産みつけ、幼虫が葉を食い荒らす。ところがいつも、いつの間にか幼虫はいなくなる。さなぎの抜け殻もない。今年もすでに10匹以上の幼虫がいつの間にかいなくなった。原因を突き止めなくては気がすまない私は、ミカンの鉢を居間に持ち込み、孵化しても家からは出られないようにした。見ていても昼間は孵化する様子はなかったので、ならば夜しかない。しかし、さなぎの抜け殻が残っていないのも気になる。
卵から孵った幼虫は、初めの2日間くらいは茶色と白色のまだら模様だが、次に気が付く時はもう緑色に変っている。この変化の様子も見たことがない。緑色の小さな幼虫も1週間ほどで5センチくらいにある。縞模様もハッキリして美しくなる。それでさなぎになると思うのだが、さなぎは越冬したものしか見たことがない。だから推測だが、さなぎになると同時に孵化してしまうのではないか、そう思ってミカンの鉢を居間に置いた。明日の朝、居間に2匹の蝶が飛んでいれば、やはり夜のうちに孵化したと考えていい。先ほどまで、バリバリと音を立てて、葉を食べていたが、今は静かだ。幼虫は音も聞こえ、眼も見えるようでもある。さて、明日の朝が楽しみだ。