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蝶になりたい

いくつになっても、モラトリアム人生。
迷っているうちに、枯れる時期を過ぎてもまだ夢を見る・・・。

まさに真珠

2014-05-08 | 
一昨日の夜、帰国した。
帰るだけなのに、まる2日間。
しかも、乗り継ぎ飛行機は2社、4機。
朝、4時半ホテル出発、6時半の飛行機に乗り、翌日の19時着。
時差が7時間あるとしても、ほぼ30時間。
途中、乗り継ぎ空港での時間待ち、これが10時間近くもあるという、不便ぶりではあったが。
日本と直行乗り入れ便がないためなのだが、よっぽど相性が悪いのか?
韓国人の観光客は、ちらほら見かけた。
おそらく、韓国には直行便が乗り入れされているからだろう、と予想される。

大ブレーク寸前、あるいは、もうブームが来ているかも知れない、クロアチア。
ブームという表現は似つかわしくないような気がする、静かな熱気。
活気付いているけれど、古都なので、落ち着いている。

日本人の姿もけっこう見かけた。
中国人も。
黒人は、ごく稀にしか見かけなかった。(5人ぐらい?)

同じ場所に同じ時間にいるのに、ダウンジャケットの人もいれば、半袖Tシャツの人もいる。
体感温度が、まちまち。
ビーチサンダルを履いている人は、北から来た人で、ブーツを履いている人は、南から来た人らしい。
逆なのでは?と一瞬思うが、
南の人は寒さに弱く、北の人は、暑さを求めているとか。
ビーチ沿いにずらりと並んだカフェで、延々とのんびり時間を過ごしている大勢の人々は、観光客ではなく、ほとんど現地の人だとか。
観光客を見て、楽しんでいるのか。
これは現地人が言っていたが、現地人ならではの分析は、面白い。

若い人も、家族連れも、年配も、いたるところに老若男女の姿を見た。
リタイアした人が集中するわけではなさそうだが、
大型客船が立ち寄り、その乗客である観光客が一気に訪れ、いっしょになると、急に混み混みになる。
ぎゅーぎゅーになる。
彼らのガイドさんは、番号や記号が書かれている独特の小さなプラカードみたいなものを掲げ、
船別、船内別のグループ分けされているそうだ。
なので、プラカード軍団の気配を察すると、さささっと足を速める。




なかでも最も印象に残るのは、クロアチア南部、 アドリア海に面した小さな港町、ドゥブロブニク。
アドリア海の紺碧を背景に、白壁とオレンジ色の屋根が連なり「アドリア海の真珠」と称されている。
歴史ある美しい古都、湾岸の景観、自然美、多くの人々が訪れる人気の観光地だ。
そっとこのまま、美しさをキープしてほしいものだ。


帰りの機内で見た映画「ミケランジェロ・プロジェクト」(監督・主役/ジョージ・クルーニー)でのセリフが
アタマと、こころを行き来する。
(マブタが上がったり、下がったり、ひっついたままだったり、で、
何度も最初から観なおしたせいで、時間が足りず、残念ながら最後まで観ることができなかったが・・・)

「文化や美術は、人命にも勝るほど大切な、死守すべきものだ」と主人公は言っていたが、
仲間の死に直面して、「尊い命をめんめんと受け継いできたものが、文化、芸術、歴史だ」と。

現在は、静かな美しい地であっても、内戦や、数々の歴史を積み重ねて、今がある。
平和は、多くの血を流して得られた、たいへん貴重なものである。
平穏な時代に感謝するばかりだ。

といっても、世界中のあちこちで、痛ましいことは起こっている・・・
日本にいると、そんなことは対岸の火事で、まったく自分とは無関係と感じることもあるかも知れないが、
まったく他人事と思えないような、繊細な気持ちが、自分のなかに芽生えることに気付く。


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