常住坐臥

ブログを始めて10年。
老いと向き合って、皆さまと楽しむ記事を
書き続けます。タイトルも晴耕雨読改め常住坐臥。

奇跡の雪景色

2024年01月18日 | 登山
雪の無い1月。15日になって15㌢の積雪になった。車の屋根に降る雪が、あっという間に、5㌢を越える。朝の道路は、この冬初めて圧雪になった。日陰の道は凍り、滑らないで歩くには注意が必要だ。翌日、雲ひとつない晴天。計画していた里山歩きに10名の山仲間が集った。坂道で踏み跡をあるくと、山靴でも滑る。頂上から見える山形の市街、その向うにある奥羽山脈の雪景色は奇跡というほかない。こんな絶景を見るには、いくつも偶然が重ならねばならない。前夜の雪、雲ひとつない晴天。風もなく、そこそこ上がる気温。もし、朝靄がなく透き通った空気であれば、山の雪景色はさらにくっきりときれいだったろう。偶然が積み重なって得る絶景。山を歩く人にのみ恵まれる幸運だ。

雪晴れて蒼天落つるしづくかな 前田普羅

富神山の麓には、この山頂の神社を守る集落がある。元日には、鍋と燃料を持参して、雑煮にをふるまってくれるのが恒例であった。一緒に登った恒例の老人にそのことを話したら、去年の暮、その行事に熱心だった人が亡くなったと知らされた。だが、その息子さんが後を継ぎ、ことしもこの行事は行われたという。その方は、90歳になってもこの山登りを続けているという。老人になっても、初対面の人と臆せず話す。これが、高齢の生き方の極意かも知れない。
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