今年は元日から大地震が起き、飛行機の火災など、正月気分もないまま10日以上が過ぎた。今年の山の初登りは、高齢の笹谷峠。雪の少なさに驚く。避難小屋でストーブを焚き、sさん自慢のナメコ汁に新しい年を感じた。あいにく
山は小雪が舞っていた。この峠はいつも風が強い。年末年始を身体を動かさずに過ごしたせいか、峠までの雪道を歩いて体力の衰えを痛感した。今までのように雪道を悠々と歩きたい。体力の維持、これが年初の目標の一つになった。いつもなら、ブログにも一年の計を書いていた。
哲学者安岡正篤に『活学一日一言』の1月1日は「年頭清書」である。人間を知り尽くした人の年頭の言葉を、ここの掲げさせてもらう。その志の幾分かでもを分けてもらい、今年を生きるよすがとしたい。
1残恨(残念なこと)を一掃して気分を新たにする
2旧習(ふるい習慣)を一洗して生活を新たにする
3一善事を発願して密に行ずる
4特に一善事を択んで心読を続ける
5時務を識って自ら一燈となり一隅を照らす
一隅を照らすとは、天台宗の開祖最澄の言葉だ。「一人ひとりが自分のいる場所で、自ら光となり周りを照らして、進むべき道を知らせること」だ。困難な時代に、周囲に凸凹や、川はないか。どこが皆が安心して歩ける場所か。このような言葉を、念頭に書くことができるだけでもありがたい。今、自分ができるだけのことをする時間を大切にする。そのためには、1年健康でなければならない。山を歩きながら、そのことを痛感した時間であった。