常住坐臥

ブログを始めて10年。
老いと向き合って、皆さまと楽しむ記事を
書き続けます。タイトルも晴耕雨読改め常住坐臥。

虎が雨

2018年06月28日 | 日記


昨日、空梅雨に涙雨のような雨になったが、今日は風が少し強いものの多い雨は期待できそうにない。「虎が雨」というこの頃では、知っている人は誰もいないような俳句の季語がある。何でも、かって大磯にいた虎御前という遊女の涙雨を言うらしい。この遊女なぜ涙雨を流したか。虎御前は曽我兄弟の兄の方、十郎祐成の愛人であった。

建久4年5月28日(太陽暦では6月28日頃)、曽我兄弟は富士の巻狩りに出かけ、父の仇である工藤祐経を討った。仇討ちで有名な話だ。討ったのは弟の五郎時致で、兄十郎は護衛の新田忠常に返り討ちにあって死ぬ。また弟の五郎も、その場で捕らえられ殺された。この出来事を聞いた虎御前が涙を流して泣いた。その涙が、この日の雨になったという。以来、この日は雨が必ず降る日と言われた。

虎が雨あめつち狂ふごとく降る 草村 素子

こんな歌舞伎の演題になったテーマだが、それも忘れられて、阪神ファンがみすみす負けて、トラキチたちが流す涙を虎が雨だという俗説もある。果たして今日の28日、雨の足りないこの地方は虎が雨となるだろうか。
コメント (2)
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