結婚(けっこん)して一ヵ月。新婚(しんこん)の甘(あま)い生活(せいかつ)を夢見(ゆめみ)ていた私は、夫(おっと)のわがまま放題(ほうだい)にぶち切れてしまいました。結婚前にそういう人だと分かってたら、結婚なんて――。
まず驚(おどろ)いたのが、朝は俺(おれ)より先に起(お)きるなってこと。朝は私の寝顔(ねがお)を見ていたいからって、なに甘いこと言ってるのよ。じゃあ、朝食(ちょうしょく)は誰(だれ)が作るのよって話よね。それによ、朝食はしっかり食べたいから、三品(さんぴん)以上おかずを作ってくれって。そんなの無理(むり)でしょ。そこまで私に要求(ようきゅう)するなら、もっと朝早く起きればいいじゃない。私はあなたが起きるのを、寝(ね)たふりをしてずっと待(ま)ってるのよ。
まだあるわ。食べるの遅(おそ)すぎ。よく噛(か)んで食べなきゃいけないのは分かるわよ。でも、朝は忙(いそが)しいんだから。今まで会社(かいしゃ)に遅刻(ちこく)したことないのかなぁ。それに、私が先に食べ終わると怒(おこ)るんだから。私だって、仕事があるんだから付き合ってられないわよ。
私は夫が望(のぞ)む良(よ)き妻(つま)になることをやめました。対等(たいとう)な立場(たちば)で、共(とも)に生きることを望(のぞ)みます。私は、夫にそう宣言(せんげん)しました。夫は私の言うことを黙(だま)って聞いてたけど…。私は、張(は)り詰(つ)めていたものがスッと取れて、何だか晴(は)れやかな気分(きぶん)になっちゃった。
その日から、二人の関係(かんけい)も変わった気がします。私が口うるさくなっただけかもしれませんが。夫婦(ふうふ)なんて、思ってることは何でも言わないと、いけないのかもしれません。
<つぶやき>良き夫、良き妻になる。簡単(かんたん)なことじゃないですよね。思いやりを忘(わす)れずに。
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