『甘噛み^^ 天才バカ板!』 byミッドナイト・蘭

ジュリアナから墓場まで・・・。森羅万象を語るブログです。
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[「青梅ほっとこ寄席(三遊亭鬼丸&粋歌の会)」に行く]

2013-01-27 08:06:13 | 物語の感想
☆三遊亭鬼丸師匠が、今までで最も私の家に近い寄席に来るとのことで、前々から予約していた会に、母親を伴ない行った。

 実は、昨夜も、鬼丸師匠は都内で落語会を催していて、私は、ちょうど、食品衛生責任者の講習で都内に行っていたので、それが終わった後に鬼丸落語会(柳家小せんさんとの二人会)にも行く気が満々だったのだが、外せぬ用事が出来て、急遽 行けなくなったので、その分、今日は笑わせてもらおうと思った^^

 会場は町の会館で、私は、リラックスして座席に腰を下ろしていた。

 満席だったが、私は最前列の最右翼といういい席に座っていた。

 基本、私は、客としてあまり目立ちたくないので、中盤にいたいのだが、

 母親が、ズズズイーッと、最前列に行ってしまったのだ。

 その意気や良し! なのだが、我が母親は、寝たり、オチを言ったり、我が物顔のところがあるからイヤなんだよなぁ^^;

 今回は、青梅のケーブルテレビの収録があるとのことで、おそらく、私の後頭部(ハゲ)が映っているかも^^;

   ◇

 さて、ほっとこ寄席を企画している方・天明氏の挨拶ではじまる。

 なんか、この間の入間での寄席といい、個人で開いている寄席の企画の方は、なんか男らしくて穏やかな雰囲気の方が多いようだ^^

 途中で、鬼丸師匠の奥さんの話をして、「よくネタにされていますが、皆さんが思う以上に可愛い方です」と言ってましたが、ヘヘヘ、私は知ってるもんねぇ^^ 見たもんねぇ^^

   ◇

 さて、先ずは、二つ目の女流・三遊亭粋歌が高座に上がった。

 チラシの写真だと中年の女性に見えたのだが、出てきたのは、まだまだ若さの残る方だった。

 なかなか笑窪が深く 印象的だなぁと見ていたら、ほくろだった^^;

 ちょうど、位置的に重なっていたのだ。

 ハキハキと『締め込み』を語ってくれる。

 噺家の常套句で「名前だけでも覚えていってください^^」があるが、私、最近 その言葉の意味がよく分かる。

 この世界、亭号は勿論、名前も師匠から一字貰ったりするので、似た名前が多く、すぐ忘れるのだ。

 しかし、この方は女流なので、私にとってはまだまだ珍しく、記憶に残るだろうし、

 何よりも、この噺、先日 柳家右太楼さんの語りでも聞いたのだが、粋歌さん、歯切れよく、それぞれにうまく、面白かった。

 女性らしい綺麗な着物で、何という名称か分からないが腕の垂れている部分、その中の裏地が黄色くオシャレで、なにやら文字も書いてあった。

 登場人物の夫婦の馴れ初めの「うん出刃(男の求婚の、半ば脅迫まがいの、(結婚を)「うん」か、それとも「出刃」で刺されるか?)」の略語が、やっぱ面白い。

 後から、粋歌さんは語るのだが、この前半パートは、テレビ録画があるので、非常に緊張したとのこと。

 下がるときに、高座の横に設えられた屏風の陰に、レコーダーを置いていたらしく、そっと持っていった。

 おそらく、後から、自分の中での反省会に使用されるのだろう^^

   ◇

 続いて、鬼丸師匠だ。

 おそらく、昨夜の会を終えると飲んだのだろう、ちょいとそんな顔だった^^

 朱色の着物。

 でも、すぐに自分のペースに引き込み、客席をドカンドカンと沸かす。

 母親も、「鬼丸嫁」ネタで、ツボにはまったらしく、ゲラゲラ笑っていた。

 愚妻ネタなのだが、最近 ラジオで語った「年賀状」「田中慎弥」の他に(それだけででも生で聞くと面白い!^^)、更に「愚妻仲間」ネタが加わっていて、笑いがダメ押された^^

 「鶴瓶事件」も、まくらとして、まとめられていました^^;

 噺は「百川」

 善良な田舎者の奉公人が、客に誤解され、用事を誤解し、話が転がっていく。

 この奉公人のキャラクターは、鬼丸師匠の独壇場で面白いが、

 何人もの登場人物があるが、その描き分けもうまく、

 入り組んだ言葉の「誤解状況」を自然に説明していく流れもいい。

 なんちゅうか、意味のない笑いと、意味のある笑いをちゃんとバランスよく配合していた。

   ◇

 鬼丸師匠が話し終えると中入りとなったのだが、そこで天明さんが、今後の寄席の予定などを話していると、

 客の爺さんが「ちょっと聞きたいんだけど」と天明さんに話しかけた。

 この爺さん、噺家が出てくると「待ってました!」とか微妙にズレて言うので、ネタにかぶって腹が立ったのだが、なんか意見として、「円生のを聞いたが、この百川の主人は女性であったはずだ。料亭の女将だ」とのこと。

 天明さんが「時代時代で落語も微妙に変化します^^」といなすと、「そこは変えちゃいけないとこだ!」とがなる。

 うざい・・・。

 どう考えても、そこは「変えてもいいとこ」だ。

 私が感心したのは、この登場人物の多い噺で、しかも、男ばかりなのに、それをちゃんと演じ分けているとこなのだ。

 さぞかし、女主人にしていたら、噺の運びが楽だっただろう。

 ・・・今、書きながら、幾つかのサイトを覗いているんだけど、主人を女性としている「百川」の概要はないんですよね・・・。

   ◇

 さて、粋歌さんの二席目。

「さあ、テレビ録画もないので、伸び伸びと新作をさせて頂きますよ^^」と、自作と思われる噺「転職・なまはげ」を語った。

 元は銀座のセレブ御用達のジュエリーショップで働いていた女性が、パリにバイヤーの勉強で留学をすると退職したはいいけど、彼氏に金を持ち逃げされ、しょうがなく日雇い仕事に・・・、それは銀座の秋田県アンテナショップでのなまはげ着ぐるみ役であった。

 その手ほどきのさまもいいのだが、なんの因果か、なまはげ姿のまま、ジュエリーショップにお使いに行かなくてはならなくなって・・・、というお噺。

 面白い! 面白いが、内容は一気に、山田邦子から青木さやか、友近的な一人コントの様相を呈していく。

 私には、そこに、どうやって落語アイデンティティーを見出すのかは分からない。

 コントと落語の間には、どこか境界があるはずで、あらねばならないと思うのだが、私には分からない。

 しかし、大いに笑わせてもらった^^

   ◇

 最後に、鬼丸師匠の二席目「笠碁」だ。

 静かにはじまる噺であった。

 おっ! 今度は、紺の着物だぞ!

 ・・・最初は、碁を打ち合う姿だけで見せ、そこに「ああ、わかる、わかる^^」と見る者に感じさせなくてはならない。

 今まで見たことない「静の鬼丸」であった。

 粋歌さんの派手な噺との構成の妙もあり、客席は高座に集中する。

 碁仲間がケンカ別れし、なんだかんだと和解するお噺。

 待った・待ったなし、の、ケンカの発端の言い合いから、溜めていた笑いが徐々に弾けていく。

 じわじわと面白くなっていく。

 そのじわじわは、クライマックスでは、友情の再確認への感動を醸していく、のだが、

 実際の終幕は、ドタバタで終息する。

 あくまでも、イザコザのお笑いの中で腐れ縁が復活し、盛り上がりつつ終わる。

 面白い^^

 これは、両者が譲らずに、でも、距離が徐々に縮まっていくと言う構図がなくてはならず、その匙加減が難しそうだ^^

 ・・・はぁ、今回も、大きな満足度を抱きつつ、帰宅しましたよ^^

                                          (2013/01/27)

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