『甘噛み^^ 天才バカ板!』 byミッドナイト・蘭

ジュリアナから墓場まで・・・。森羅万象を語るブログです。
ここでは、気軽に読めるエントリーを記していきます^^

[感謝されないヒーローたち(『ザンボット3』『どろろ』『ワーロック』)]☆

2011-01-20 20:42:18 | 物語の感想

☆・・・最近、ずーっと、『マクロスF』のシリーズをレンタルして見続けている。

 これ、テレビで放送されていたんでしょ? すっごく絵も動きもグレードが高いのだが・・・。

 Wヒロインのシェリルもランカも、どちらも魅力的で楽しい^^

 この<GOOブログ>のマイページのTOPもランカのデザインにしております^^

 シェリルのデザインがあったら、そっちにするんだけど^^

 てな訳で、[2007/02/12]と[2005/02/09]に書いたアニメのお話でも再掲しましょうか・・・。

   ◇

 ・・・(2007/02/12) 
 
 ここ、二三日、『機動戦士ガンダム(1979)』の作画を担当した安彦良和が、なんか脚光を浴びている。

 産経ビジネスでのインタビュー <安彦良和さん「ガンダム、お粗末すぎて見ません」>(今は記事の公開が終了されている)
   
 や、『2ちゃんねる』では、こんなスレッドが急速に消費されている。

   【憲法】「なめられて平気なのか」という今の嫌中嫌韓とセットの改憲論は、
                      サブカル的…安彦良和★3[02/11]

 このスレッドのソースは、東京新聞の記事 (今は記事の公開が終了されている)。

 まあ、それらについて語る訳ではない。

 私は、『ガンダム』を「お粗末」というのならば、同じく富野由悠季監督と安彦氏が組んだ『ザンボット3(1977)』など思い出したくもないんだろうな、などと思うのだ。

 しかし、幼少時の私の人格形成上、『ザンボット3』程に影響を与えてくれた作品はない。

     

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 以下、2005/02/09の再掲・・・。

≪▼『無敵超人ザンボット3』は、今から四半世紀ほど前のテレビアニメである。

 正義の巨大ロボット・ザンボット3が、宇宙人の侵略から地球を守る・・・。ひとことで言うと、そんな良くあるパターンのアニメではあった。

 実際、子どもの頃の私は、そんな予定調和を期待して見ていたものだ。

 ▽しかし、その内実たるや、とてつもない現実を突きつけてきた作品だった。

 第一の特筆は、その全篇のクライマックスで、悪の侵略者ガイゾックを前にして、対する正義の一族・神ファミリーの、その一族郎党が、ほぼことごとく、敵に特攻して散華していくという物語である。

 主人公(12歳)こそ、最後には生き延びるのだが、その従兄弟である15歳・14歳は若い命を散らす。

 一族の長老夫婦も、敵に突っ込んで死ぬ。

 一族の各親父も、それぞれ、壮絶に死ぬ。

 兄ちゃんも死ぬ。

 愛犬も死ぬのだ。

 「こ、これはどういうことだ!?」

 小学生低学年の私は、目の前で繰り広げられる状況についていけなくて、唖然としたものだった。

        【一族総玉砕】・・・。

 後に、その原因を子どもながらに解析しようと試みた時、それは、それこそが「トラウマ」となって現われるのだった・・・。

 ▼この物語は、毎週30分の23話の連続アニメであったのだが、そのクライマックスだけが特筆だったわけではなく、その物語全篇は、普通のロボットアニメでは考えつかないような絶望に覆われていたのである。

 第二の問題、【人間爆弾】・・・。

 宇宙の侵略者ガイゾックは、駿河湾一帯を拠点とし、地球人絶滅に乗り出す。

 その一番卑劣な手口が「人間爆弾」であった。

 捕らえた人間を殺すでもなく、その体に爆弾を埋め込み、釈放して、後に仲間のもとに帰った時に、爆発させ、被害を大きくするのである。・・・「人間爆弾」は、神経と絡み合い、除去不可能なのである・・・。

 こ、こんな話・・・、子どもに見せて良いのかよ^^;

 でも、私は、そう言った物語から、命の大切ささえ学ばされた。・・・と、済ませたいのだが、物語はそれでは終わらない。

 ▽「人間爆弾」の恐怖は、数話に渡って語られるのだ。

 「人間爆弾」の手術を施されてしまった人間は、背に星型の手術が痕あるので、それで分かるのだが、主人公(12歳)は、恋する美少女の背に、その星型を見て悲しみに絶叫するのだ。

 そして、「人間爆弾」にされてしまった人々は、死期を悟り、一人また一人と仲間の下を去っていくのである。

 彼方では、ドゴーン! ドゴーン! と周りの者に迷惑をかけずに爆死する人々の爆発音が聞こえ、夜空を赤く燃やすのだった・・・。

 ▼ガイゾックの侵略は、容赦なく、駿河湾岸の町を破壊しまくります。

 普通の、それまでのロボットアニメならば、翌週には、その町は修復されていたものです。

 例えば、『マジンガーZ』の光子力研究所などは、毎回バリヤーが破られて、機械獣にメタクソに破壊されてましたが、次の週にはケロッとして「全快」していたものです^^;

 だが、『ザンボット3』における駿河湾の町は、翌週の放送でも復興されぬままで、被災者の【難民キャンプ】まで出来ていて、多くの住民が避難生活を送っているのです。

 主人公一族の神ファミリーは必死になって戦い、駿河の町にこれ以上の被害を出さないように奮闘します。

 ・・・しかし、戦い終わって、町に戻ると、神ファミリーは、被災者に石を投げられるのです。

      【『お前等がいるから、ガイゾックは襲ってくるんだ~!』】

 かくして、神ファミリーは、石持て町を追われ、・・・だが、ガイゾックが襲ってくると、住民に嫌われつつも、住民のために戦わなくてはいけないと言う、「やるせない」展開を見せるのです^^;

 ▽こう言った展開は、手塚治虫の『どろろ(1968)』にもあった・・・。

     

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 どろろと百鬼丸が、苦難の果てに妖怪を倒すと、助けてもらったはずの村人たちが、百鬼丸の「鬼神」の如き戦い振りを見て、「お、お前こそ! 妖怪だ! 出てけーっ!」となるのである。

 どろろは毒づきながら、百鬼丸とともに、妖怪から解放された村を後にするのでした・・・。

 ▽でも、私は、この話のオリジナルと思われる話を知っている・・・。

 それは、『ワーロック(1959)』にある。

     

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 エドワード・ドミトリク監督の西部劇である。

 (キャスト)リチャード・ウィドマーク ヘンリー・フォンダ アンソニー・クイン

 監督のエドワード・ドミトリクは、ハリウッドにマッカーシズムが吹き荒れた40年代末から50年代中頃に、赤狩りに遭って投獄され、共産党員であったことを告白した際に、仲間の名前を暴露したとして批判された経歴がある(エリア・カザンと同じだ)。

 そんな背景が色濃く感じられる作品だが、この作品には、主人公が、助けたはずの村人によって村を追われる、と言う話の原型が見て取れる。(2005/02/09) ≫

 さて、そんな『ザンボット3』の<人間爆弾>についての動画を見つけたので、リンクさせておく。

   《無敵超人ザンボット3 星が輝く時》(クリック!)

 とにかく、たかだか5分くらいの映像だ。

 大人も我慢して黙視せよ!

 これが、<人間爆弾>だ!!

                                                     (2007/02/12の再掲)

   ◇

 ・・・(2011/01/20)


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