☆うーん、面白かったですねえ。
『グラン・トリノ』に続いて、テーマは、民族の「融和」であった。
前作の町内レベルから、国家レベルへと、テーマがスケールアップしている。
アパルトヘイト下、27年間を「テロリスト」として獄中で過ごしたマンデラ氏が、南アの大統領に選出され、黒い肌と白い肌に二分されていた国内を、近く迫っていた「ラグビー・南ア・ワールドカップ」での盛り上がりの中で一つにまとめていく物語だ。
エメリッヒの『2012』の時にも語ったが、話のスケールが大きい時、その「スケール」の中から、幾つかのポジションを抽出し「世界の広がり」を、見ている者に感じさせなくてはならない。
イーストウッドも、これがうまい。
大多数の国民が黒人の中での、南アのラグビー代表チームのあり方。
大統領になったマンデラの警護担当の前任白人たちと新任の黒人たちの葛藤。
そして、いざ、ワールドカップが始まってからのスタジアムや町の各所での点描の数々、細かい刻みだが、段階を踏んだモンタージュでクライマックスへ突っ走る。
◇
前半も素晴らしい。
モーガン・フリーマンの、余裕かつ軽妙、それでいて深みのある演技は、演技しなくても、その顔だけで作品の質をあげているし、
民族の融和・・・、ワールドカップの成功へ導くための、各エピソードでのマンデラ氏の問答は、それだけで後半の試合の緊張にも似たバトルで、いちいち感動させられる。
マット・デイモンも、南ア・ラグビーチームのキャプテンとして、デカプリオみたいな若いパワーを出してくれていた。
◇
決勝戦で、南アは、NZのオールブラックスと戦うが、私は、この南アのワールドカップの前の時期に、NZにワーキングホリデーに行っていたので、日本ではそれほど話題ではなかったワールドカップ前夜の盛り上がりを体感していたので、個人的に更に盛り上がった。
オールブラックスVS世界選抜の試合も生で観た。
ただ、残念ながら、この頃は、確か、オーストラリアのワラビーズの方が強かったと記憶する。
◇
この作品は、精神の強さ、精神の力が高らかに歌われた作品である。
「オールブラックスの強さは、半分はハカ(ウォークライ)の力に拠る」などと言うセリフが堂々と語られているので分かろう。
実にドラマチックな結果でしたね。
しかし、保守派の、しかも最右翼と思われるイーストウッドの、最近のバランスの良さはどういうことなのだろう・・・。
(2010/02/16)
『グラン・トリノ』に続いて、テーマは、民族の「融和」であった。
前作の町内レベルから、国家レベルへと、テーマがスケールアップしている。
アパルトヘイト下、27年間を「テロリスト」として獄中で過ごしたマンデラ氏が、南アの大統領に選出され、黒い肌と白い肌に二分されていた国内を、近く迫っていた「ラグビー・南ア・ワールドカップ」での盛り上がりの中で一つにまとめていく物語だ。
エメリッヒの『2012』の時にも語ったが、話のスケールが大きい時、その「スケール」の中から、幾つかのポジションを抽出し「世界の広がり」を、見ている者に感じさせなくてはならない。
イーストウッドも、これがうまい。
大多数の国民が黒人の中での、南アのラグビー代表チームのあり方。
大統領になったマンデラの警護担当の前任白人たちと新任の黒人たちの葛藤。
そして、いざ、ワールドカップが始まってからのスタジアムや町の各所での点描の数々、細かい刻みだが、段階を踏んだモンタージュでクライマックスへ突っ走る。
◇
前半も素晴らしい。
モーガン・フリーマンの、余裕かつ軽妙、それでいて深みのある演技は、演技しなくても、その顔だけで作品の質をあげているし、
民族の融和・・・、ワールドカップの成功へ導くための、各エピソードでのマンデラ氏の問答は、それだけで後半の試合の緊張にも似たバトルで、いちいち感動させられる。
マット・デイモンも、南ア・ラグビーチームのキャプテンとして、デカプリオみたいな若いパワーを出してくれていた。
◇
決勝戦で、南アは、NZのオールブラックスと戦うが、私は、この南アのワールドカップの前の時期に、NZにワーキングホリデーに行っていたので、日本ではそれほど話題ではなかったワールドカップ前夜の盛り上がりを体感していたので、個人的に更に盛り上がった。
オールブラックスVS世界選抜の試合も生で観た。
ただ、残念ながら、この頃は、確か、オーストラリアのワラビーズの方が強かったと記憶する。
◇
この作品は、精神の強さ、精神の力が高らかに歌われた作品である。
「オールブラックスの強さは、半分はハカ(ウォークライ)の力に拠る」などと言うセリフが堂々と語られているので分かろう。
実にドラマチックな結果でしたね。
しかし、保守派の、しかも最右翼と思われるイーストウッドの、最近のバランスの良さはどういうことなのだろう・・・。
(2010/02/16)