❤いつも心に詞(うた)を置いて!🎤            🎼あの歌手あのartistにこの詞(うた)を!🎶

★恋の歌・愛の歌 おとこ唄・おんな唄 ★毎日が書き下ろ詞 
★附曲歓迎! 歌詞&タイトルの無断使用を禁じます。

「待ちびと」 森昌子

2012年10月12日 | 今日が誕生日の歌手
銀のライター

そして私は待っていた
 こんなに寒い夜だけど
  冷たいままの部屋にして

ほんの少しのぬくもりで
 私の決意がゆらぐなら
  手足が冷えてもかまわなかった

 街で私は見てしまったの
 私にくれたことのないような
 やさしさ いたわり あのしぐさ
 知らない誰かの肩を抱いていた
肩を抱く

だけど私は信じない
 時折り吹いた風のせい
  舗道を急ぐ人の波

若い頃なら問いつめて
 泣くだけ泣いたらすんだけど
  今でははぐれるわけにいかない

 やがて時計は0時を過ぎる
 靴音だけを夜にひびかせて
 合鍵 くらやみ しのび泣き
 したたる涙の音を聴くだろう

たぶん私は黙ってる
 戻ってくれた それだけで
  許してしまう 愚かしさ

待つということ あてのなさ
 嫌なら出てけ と云うほどは
  私を裏切る人じゃないから
  私を裏切る人じゃないから


よもやま:『今日が誕生日の歌手』シリーズ、1日早いが
森昌子サンは10/13が誕生日。
彼女を想定した過去4篇は、私なりに想いの込もる書き下ろ詞ばかり。
・北の大地をテーマに生きること、愛することの感謝を謳った「鳥に還り花と咲き」
・病からの復帰と彼女の歌に対する愛着を、めいっぱい表現した「歌 在りて」
・控えめに楚々として咲く花を彼女にかさね合わせて書いた「鷺草」
・惚れた男のもとを去る女の心情を、ちょっと刺激的に「いなずま」
今回はふとしたことで亀裂が生じる男女の愛憎。
愛するがゆえに信じ、受け入れ、自分のもとへ帰ってくる男を待つ
女性のひたむきさ。まるでモノクロの映画を見るような…。

『この歌手のお勧め曲』1.幸せ灯り 2.二人づれ 3.銀のライター
ちなみにタイトル画像にも使ったが、いっときほとんど聴かなかった「銀のライター」は
猪俣公章/作曲のMyベストを作っていたら、あらためてその良さに気づいた次第。

「夜の目眩」 内田あかり

2012年10月10日 | 歌謡曲女性歌手
内田あかり2

愛をかさねたあとで 別れよう と言われ
思わず あなたの頬 ひっぱたいていた

ならば どうして抱くの いつもより強く
訳などいらない すぐに出ていって

 気がつけばよかった・・・
 あなたのもの 少しずつ
 減っていってたことを

 形が欲しいわけじゃない
 独りがつらいわけじゃない
 忘れていた 目眩が
 また 始まるのが 怖いだけ

急にやさしくなると それが予告だから
誰かが言ってたこと 笑いながしてた

みんなオトコはおなじ わたし 見る目なくて
自分をいじめて 駄目になるばかり

 わがままな子供ね・・・
 大事にした 愛なのに
 すぐに壊してしまう

 きまって夜にやってくる
 クスリで治るはずもない
 罪にも似た 目眩が
 いつ おさまるとも 知らないで


よもやま:内田あかりサンが早朝のラジオ番組に出ていた。
大形久仁子名義でデビューして歌手生活47年目。以後1973(昭和48)年8月に
現在の内田あかりとしてCBS・ソニーから「浮世絵の街」を発売、大ヒットした。
このころのCBS・ソニーでは大信田礼子、金井克子、坂本スミ子、朝丘雪路、
渚まゆみ、ジュディ・オング、カルメン・マキ らが移籍、カムバック歌手として
軒並みヒット曲を連発し、その活況たるやそうそうたるものがあった。
他のレコード会社でも同年代の歌手として 山本リンダ、中村晃子、朱里エイコ、
安西マリア、あべ静江 などがヒットを飛ばしていた時期だった。
そんな彼女たちも変な言葉だが『熟美女』などと呼ばれる世代になった。
キワモノ的な作品の時代もあったが「好色一代女」はいい。
コロムビアに移籍後8月に発売したCD「魅力のすべて」は
聞き応えのあるアルバムで特にカヴァーものがいい。
1999年に歌手活動を本格的に再開するにあたり
いっとき内田明里に芸名を変更しているが、この時期のめだったヒットはない。
現在は都会的でアダルトな歌謡曲路線を歌っているが
それならば、ともう少し刺激のある大人のラヴ・ソングを書いてみた。  
大事にしていた愛、信じていた男、
裏切られた女性は目眩(めまい)に襲われるほどの哀しみに遭遇する…。

「人生ぽかぽか」 水前寺清子

2012年10月09日 | 今日が誕生日の歌手
チータ3

花が咲いたら ぽかぽか
心あったか ぽかぽか
老いも若きも ぽかぽか
あちらこちらも ぽかぽか

朝の体操 終わったら
ぐるり近所を ウォーキング
今朝はトースト 目玉焼き
それともご飯に お味噌汁
あぁいいね ハッピーね
生きてることは うれしいね
ひなたぼっこ

ペット

野越え 山越え ぽかぽか
笑顔いっぱい ぽかぽか
猫もワンコも ぽかぽか
会えば誰にも ぽかぽか

たまにお出かけ デパ地下や
出来たばかりの 店めぐり
べつに買うもの なくたって
興味を持ったら 若返る
あぁいいね ハッピーね
生きてることが 幸せね

今日もあしたも ぽかぽか
夢はいろいろ ぽかぽか
歌をうたって ぽかぽか
愛の気持ちで ぽかぽか


あぁいいね ハッピーね
生きてることが 幸せね


よもやま:水前寺清子サンは今日が誕生日。折りあるごとにチータには
このブログに4篇の書き下ろ詞をUPしてきた。
・チータ大得意の人生の応援歌、自分ならこう書くと思って書いた「白黒人生」
・2011年震災後に思いを馳せ、被災地ではボランティアが、被災者に分け隔てなく
声をかけ、肩をたたき手を握り合う。そういった光景から、浮かんだ「あなたさん」
・どんな境遇や立場でも、今に見ておれ、と夢に向かって進む人をテーマに「人生どこかに」
・人は一番でなくていい、二番目でもいいんだ 、とチータ自身にまつわる「二番目人生」
今回も人生の応援歌だが、老若男女が気軽に歌える
あったかい、やわらかい応援歌を書いた。
タイトルをほかほかにするか、ぽかぽかにするか悩んだが
(ほかほか)は適度にあたたかいさま。
(ぽかぽか)は体や心の中まであたたかく感じられるさま。
ぽかぽかの方が正解のようだ。

「雪の旅人」 河口恭吾

2012年10月08日 | 今日が誕生日の歌手
河口恭吾

風が舞う冬ざれは 途切れた過去が
いちばんいい貌(かお)で ふりむき 会釈する
つかのまに刻(とき)を止め 戻ろうとしても
心がひとりでに 旅の仕度はじめてる

 雪がくる 北からくる
 はがゆさだけ はこんで 白く
 雪よ降れ 俺にも降れ
 剥げ落ちた夢を とむらうように
 すべてを消して 白く
雪

味気ない酒を飲み 独りでいると
過ち 数えたり 理由(わけ)なく 自棄になる
今は日々 途中下車 岐れ道に迷い
行くての見えぬまま 旅の重さ受けとめる

 雪が哭く 静かに哭く
 いとしきもの 求めて 白く
 雪よ降れ だまって降れ
 果てのない旅を つづけるために
 あしたを染めて 白く
雪2

 雪よ降れ 俺にも降れ
 果てのない旅を つづけるために
 あしたを染めて 白く


よもやま:10/1が誕生日だった河口恭吾サン。
好きな歌手なので、このブログが第3シーズンに入ったのを機に
また誕生日にあわせてUP予定の詞を書いていたが、書きたい歌手が多く今日になってしまった。
河口サンとはある街でごくごくたまに会うことがある。
当たり前だが、まったく普通の風体で。
そんな彼も38歳。このブログでは「裏切りの秘密」 をUPしている。
字数の多い詞だったが、内容はとても意味シンで濃い詞。
今回は雪をテーマに日々を漂流する男の孤独と鬱屈を書いた。
頭2行が全体を象徴している。

「田舎町の大学生」 佐々木秀実

2012年10月06日 | 歌手生活**周年
佐々木秀実3

草いきれの田舎道
すれちがった 華奢な人
夏の日差しが 逆反射して
青々しい うなじ 
目にやきつけて

二日あとに また出会い
目くばせして 店に入る
やたら ぶ厚い医学書かかえ
上目づかい 会釈
ただ いじらしい

 騒がないで 波立たないで
 私のなかの 私が云う
  見つめないで 他人ぶるふり
  云わずもがな の 私 よそびと

折り曲げた くすり指 じっと見ていた人

田舎道

分別なら あるつもり
田舎町に 噂走る
シャツの袖口 まくりあげれば
白いうぶ毛 光る
二十才も前後

 騒がないで 波立たないで
 女でいても 女でなく
  見つめないで 他人ぶるふり
  ほんのゆきずり 私 よそびと

手渡した メモ書きを 風に散らした人


年上


よもやま:佐々木秀実サンも今年デビュー10周年記念を迎えた。
10/3に発売された「美しき日本のメロディ」と題したニューアルバムを聴いた。
リサイタルではお馴染みの日本のスタンダード名曲を中心に収録。
服部メロディや古賀メロディ、そして美空ひばりのカバーまで選りすぐりの10曲。
う~ん、選曲がイマイチ食い込みが物足りないなあ~。
このブログでは「もう一度ノクターン」「まよい路」「三叉路に雨が降る」
どれもドラマチックなシャンソンふうな詞をUPしてきた。
今回は田舎町に舞台を移し、まるでショート・フィルムのような
華奢でイケメンな医大生に思いを寄せる女性の
ひと夏のアヴァンチュールな恋心を書いた。
各最終行の一節がこのストーリーの展開を物語る。

「愛してるよ が言えなくて」 森本英世

2012年10月05日 | 歌謡曲男性歌手
森本

愛してるよ が 言えたなら
もとに収まる 恋だった
三ヶ月(みつき) 半年 いさかいに
疲れたあげくの 別れには
したくなかった 愛なのに

 それでこれから どうするの
 グラスの氷が 聞いてくる
 笑いものだよ 誰からも
  女ひとりを 幸せに
  出来ない男は
  風に吹かれる 濡れ落葉
グラスの氷

愛してるよ が 言えるのは
君のほかには いやしない
あなた 大きな 赤ん坊と
あきれて笑って 身のまわり
ずっと尽して くれたのに

 何度泣かせば 気がすむの
 夜更けの時雨が 肌を刺す
 遊びじゃないよ 愛だけは
  バカな男と 悔やんでも
  どこかで女は
  死ぬか生きるの 冬隣

愛してるよ が 言えなくて
胸に渦巻く わだかまり
今も消えない 残り香に
ゆられて むせんで 追いかけて
にがい涙を 噛みしめる


よもやま:このブログで一番気になっているのは
森本英世サンを想定した作詞に、どうしてこれほどのアクセスがあって
人気記事ベスト20に常にランクインしているのか、ということ。
実際のところ彼自身は主だったメディアの露出はないし、
ましてや新曲も発売していない。
裏返せばそれほどまでに彼に関心のある人やファンは近況や活動を心待ちし、
サイトからのリンクなどでその動向を知りたがっているのだろう。
今こそ森本英世待望論が深く静かに浸延しているのか。
これまでに書き下ろした「プライバシー」「愛を欲しがる子供のように」
「私を愛した男たち」
と3篇とも女歌だが、いずれも彼ならではの歌世界を書いてきた。
今回は男歌だが、なんともせつない内容。
男は、というか日本人は「愛してるよ」がなかなか素直に言えない、言わない。
ほんの挨拶がわりでもいいから、惚れた女性に「愛してるよ」と言えれば心は通じ合い
こんな苦々しい別れはしなくてすむものを。

ちなみにタイトル画像は私の作詞した作品が収録されている
彼のソロ・アルバムのサイン入りLPジャケットです。 

「春までもたないラブソング」 本間由里

2012年10月03日 | 歌謡曲女性歌手
東京慕情

耳のうしろで バイバイと
ささやく歌は 風だろか
それともオトコの つぶやきか
 秋の終りに 出会った人に
 好きか 惚れたか 聞かれたが
 それはあまりに せっかちで
 ワンフレーズも 書けてない
  心にきざむ ラブソング
  春までもたない ラブソング

花は黙って 散ってゆく
つめたい雨は 雪を呼ぶ
かさね着してても まだ寒い
 さびしがりやと うぬぼれ人は
 道の途中の 宿借りか
 まるで迷子を くりかえし
 リフレインは すれちがい
  二人をつなぐ ラブソング
  春までもたない ラブソング
楽譜2

 胸のすきまに 潜んだ人に
 あずけ切れない あれやこれ
 なのに背中を 向けられず
 イントロさえも 浮かばない
  ひと冬だけの ラブソング
  春までもたない ラブソング


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よもやま:人気記事のベスト20につねにランクインしている
本間由里サンのシリーズは今月で11作目。もちろんダントツの
発表数です。ここで改めて過去の書き下ろ詞を紹介します。
・由里サンを和製ベット・ミドラーと意識して書いた「あとのまつりで」
・編曲家の故・今泉敏郎さんの逝去を偲んで書いた「あなたなら惜しくない」
・由里サンの故郷、利尻に健在の母堂への想いをこめた「恩愛譜」
・同じく利尻をイメージにした一途な恋愛もの「浮き灯台」
・最も女の情念をつよく表現した「藍夜 ~aiyo~」
・邦画の名作『泥の河』をテーマに演歌色のつよい「燃える蟹」
・洋画『息子のまなざし』をベースにハートフルな「まなざし」
・蝉を男に、紅葉を女にたとえたストーリー性ある「蝉と紅葉の物語」
・崩壊した男女の恋愛をシュールに書いた「ブランコ」
・語り歌ふうに淡々と唄いこんでゆく詞法で書いた「恋 忘れ歌」
そして今回は歌謡曲調でタイトルもユニークに、満たされぬ恋愛模様を書きました。
余計な装飾をしないアレンジではピカイチの夫君・川村栄二氏なら
アコースティックを駆使して絶妙の編曲をするでしょう。

【速報】由里サンの本格的なライブが10月21日(日)に
座・高円寺(杉並区立杉並芸術会館)で 
「東京慕情」本間由里スペシャルライブと題して行われます。
これを見逃したらファンのみならず、歌謡界の損失です。
ぜひご覧になってください。

慕情