原題:Becoming Jane
原題を直訳すると、ジェイン・オースティンになるという意味です。つまり若き日のジェインの秘めた恋にだけ焦点を当てているだけでなく、聡明な女性ジェインが後にイギリス文学史上最高の小説家と評価されるまでの間のジェインについて描かれているわけであります。
京都シネマにて初日に鑑賞しました。2007年公開のイギリス映画で、日本では今年10月に公開となりました。1年以上も経っての公開なんですね。初共演なのかな?この2人。アン・ハサウェイとジェム―ズ・マカヴォイ。
ジョン・スペンスの『Becoming Jane Austen』をもとに、作家ジェーン・オースティンの若き日を描いた伝記映画。生涯独身だったジェインの隠された恋について描かれています。
現在は自立した女性なんて珍しくないけど、18世紀後半の時代にはこういう女性の生き方は否定されるのが当たり前だったのでしょうね。また愛のための結婚なんて愚か者がするものだったそうです。
そして何と言ってもお金!経済的な事から娘を財産のあるところへ嫁がす。もちろん家柄も良くないとだめ。。。。何か都合の良い話ですが。
そんな両親の思いを覆すのが末娘ジェインである。彼女は愛のない結婚なんて価値がない!階級や資産よりも、愛のために結婚することに意味があるのだと考えていたのだ。素晴らしいじゃないですか。
ジェインはペンで稼ぎたいと思っていた。
そんな両親がすすめた相手がまたとんでもないくらいダサい男(>_<)ジェインは間抜けな男だと評していた。私もこの相手ウィスリ―なら嫌だね。裕福で名士らしいけど。。。魅力はないわ。これがグレシャム夫人(マギー・スミス) の甥ということなんだけど。
そんなジェインの前に彼女の心を虜にする奴が現れる♪若いアイルランド人のトム・ルフロイ(ジェームズ・マカヴォイ)
ロンドンで法律を学ぶ学生だった。
1795年のクリスマス休暇に、2人は出会っている。(実際の2人の出会い。。。)
ジェインの兄ヘンリー(ジョー・アンダーソン) に伴われて、ジェインの住むハンプシャ―にやって来たのだった。知的でハンサムなトムだが、貧しくて洗練されていない地方の人々を軽視していた。
ところがジェインに出会ってその考えを覆されることになるわけである。
優れた才能に恵まれ、恐ろしいまでに強い独立心。その上に美しいジェイン
森の中で言葉の刃のぶつけ合い、舞踏会で共に踊り、クリケットの試合では、ジェインがトムの鼻をくじいた。
そんなトムはジェインに「トム・ジョウンズ」を読むようにとを手渡す。その本は官能小説だった。2人が恋に落ちるのは、時間の問題だった。。。。。
マカヴォイの身長は170cm、意外にも小柄なので驚き こうして見るとアンとそれほど変わらないわ。
姉のカサンドラ(アンナ・マックスウェル・マーティン)や従姉のイライザ(ルーシー・コウ)はそんな2人の親密さに忠告。
グレシャム夫人はジェインに冷たい視線、甥のウィスリ―はジェインの周りをと動きまわる。
トムとジェインの心は熱く燃えるが。。。。2人の抱える境遇を考えるとなかなか難しいものがあった。
ジェイン、18歳または19歳の時に、最初の小説「エリナとマリアンヌ」を書いた。そして恋に落ちる。(ジェインのバイオグラフィーによる)
トムは叔父、ラングロイス判事に財政面の援助を受けているために、叔父の承諾がなければ、ジェインとの事は。。。。
お互いに心を決めなければならない状況に追い込まれていく。ついにトムはジェインに駆け落ちをしようと持ちかけるが。先のことを考えると不幸を招くのは目に見えているのだ。さて2人は置かれている境遇をはねのけて、新たな一歩を踏み出せるのだろうか?
ジェインのバイオグラフィーの詳細については、ジョン・スペンス著書である「Becoming Jane Austen」を読むと分かるそうです。
作品
1811年、「分別と多感」
1813年、「高慢と偏見」
1814年、「マンスフィールド・パーク」
1815年、「エマ」
1816年、「説得」
1817年にアジソン病(慢性原発性副腎皮質機能低下症)により41歳の若さで亡くなる。
「説得」、「ノーサンガ―僧院」は彼女の死後に出版された。
※日本ではワイズポリシー配給で公開予定だったが、同会社が2009年4月に破産手続きをしたため、ヘキサゴン・ピクチャーズ配給に変更された。
『高慢と偏見』などで知られる19世紀の英国女流作家ジェイン・オースティンの若き日の知られざるロマンスをアン・ハサウェイ主演で映画化した伝記ラブストーリー。伝記作家ジョン・スペンスが様々な資料を基にジェインの人物像に大胆に迫った評伝『ビカミング・ジェイン・オースティン』をヒントに、生涯独身を貫いたジェインのたった一度だけの切なくも情熱的な恋の行方を綴る。共演は「つぐない」のジェームズ・マカヴォイ。監督は「キンキーブーツ」のジュリアン・ジャロルド。
メディア | 映画 |
上映時間 | 120分 |
製作国 | イギリス/アメリカ |
公開情報 | 劇場公開(ヘキサゴン・ピクチャーズ) |
初公開年月 | 2009/10/31 |
ジャンル | ロマンス/歴史劇/伝記 |
映倫 |
G |
もうDVD発売直前!
題名見て、「あぁ、こうやって一人の少女(?)が、あのジェイン・オースティンになったのねえ」と、感慨で見てました。
彼女の描く恋愛のカタルシス!!いいですよね。何度でも味わいたいくらい・・・。
でも、それが彼女の実らなかった愛の裏返しだったのかなああと思うと、なんだかつらかったです。
それをアンちゃんは、見事に演じてましたね。