銅版画制作の日々

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マイレージ、マイライフ(2009)

2010-03-25 | 映画:シネコン

 原題:UP IN THE AIR


原題の意味は、飛行機での旅と「何かが宙ぶらりんで決まっていない」という意味を兼ねているそうです(Keri先生のフォトシネマエッセイから抜粋)

東宝シネマズ二条にて鑑賞。「サンキュー・スモ―キング」、「JUNO/ジュノ」でお馴染のジェイソン・ライトマン監督があのジョージ・クルーニー とタッグを組んだ。その内容は、現代を生きる貴方に贈る人間ドラマ。

それにしてもこんな職業が実際にあるのでしょうか。クル―ニ―が演じるのは、企業のリストラ対象者に解雇通告をするプロフェッショナルもの。いわゆる“リストラ宣告人”だそうです。企業になり代わってそんな事をするというのも、何か腑に落ちない話ですが。。。。。時代を象徴する仕事としては、目の付けどころ的仕事と言えるのかも。

STORY

年間出張322日、企業のリストラ対象者に解雇通告する、リストラ宣告人、ライアン・ビンガム(ジョージ・クルーニー)。全米中を飛び回りながらニ度と会わない相手に人生のやり直しを淡々と告げる.彼の口から出る言葉は、あくまでリストラによるトラブルの回避テクニック。自らの講演でも謳っている“バックパックに入らない人生の荷物はいっさい背負わない”をモットーに人間関係も仕事もあっさりと淡泊にこなし、結婚願望も持たず家族とも距離を置いたまま、ただマイレージを1000万マイル貯めることが目下の人生目標となっていた。

そんなライアンに予期せぬ出会いが訪れる。

一人目は、彼と似た境遇のキャリアウーマン。


それがこの彼女、アレックス・ゴーラン(ヴェラ・ファーミガ
縞模様のパジャマの少年やエスターでお馴染の方です。
同じ価値観を持つ彼女とはすぐに意気投合し、互いに割り切った関係を楽しむことに。

そして2人目は、会社から期待された女性新入社員


彼女の名前はナタリー・キ―ナ―(アナ・ケンドリック
ニュームーン/トワイライト・サーガに出ている女優さんだそうですが、彼女は初めてこの作品で観ました。しっかりものって感じですね。

このナタリーがとんでもない提案をする。何とネット上で解雇通告を行い、出張を廃止するという合理化案。


まさにライアンにとって、自分の立場と目標を危うくする存在の登場だ!
さらに、これまで避けてきた家族との“つながり”を試される大問題が発生。
そこには、人生で初めて、“今までの自分”と“これからの自分”の距離を感じ始めるライアンがいた・・・・。おっとこれはヤバいぜ(汗)

さらには彼女の教育係に当てられてしまう。ナタリーを連れて実地研修となるわけに。。。。。。


ところが、解雇通告をした女性から思わぬ言葉を聞くことに。「橋から飛び降り自●をする」という衝撃的なものだった。これにはナタリー、大きなショックを受ける。、リストラの残酷さを目の当たりにし、プライベイトライフも危機に直面する彼女はじょじょに変わっていきます。何とメールでもって、彼氏に振られちゃうことに。

ナタリー、ライアンがアレックスとの付き合いについて、ライアンが割り切った関係を楽しんでいることに対して責任ある関係を避けている!と非難します。

ナタリーやアレックスとの付き合いで、ライアンは、これまでないがしろにしていた人との“つながり”の大切さに気付かされていくことになります。


妹の結婚式に、アレックスを同伴することにしたライアン。これがきっかけで彼の気持ちに変化が訪れることに。。。。。


そして彼は、ある決断をする。人は何のために働くのか? 何のために頑張るのか?この答えを見つけるべく。。。。

ついにライアンは行動を起こすことになります。でもそのアレックスにはある秘密がありました。それは映画後半に明らかになります。

そしてナタリーにも転機が。。。。。実は彼女がリストラ通告した際、自●を公言したあの女性が何と?


ライアンの上司クレイグ・グレゴリー役には、ジェイソン・ベイトマン。「JUNO/ジュノ」にも出演した俳優さん。

しがらみという煩わしい荷物を持つこともなく、夢の1000万マイル達成が彼の存在証明。しかし“心のマイル”は限りなくゼロに近かった・・・・。人生の局面で深入りしない男と、彼を取り巻く様々な現代の世相ーーー。

う~ん煩わしい人間関係は確かに歓迎したくないけど。でもそれってやっぱり寂しいかもしれませんね。ライアンに私も通じるかしら?なんてちょっとドキッとしちゃいました。私に限らず、今の現代を生きる人に通じるものかもしれませんが。

困った時や悲しい時、苦境に出会った時、一人でどのように解決出来るかしら?なんて考えると、人間やっぱり一人では生きて行けないかも。。。。。。

解説

「JUNO/ジュノ」「サンキュー・スモーキング」のジェイソン・ライトマン監督がウォルター・カーンの同名小説を基に、現代人を取り巻く様々な問題をスマートに描き出すハートフル・ヒューマン・ストーリー。リストラ宣告人として全米を飛び回り、煩わしい人間関係を回避して身軽で気ままな人生を送ってきた主人公が、2人の女性との出会いをきっかけに、それまでの生き方や人とのつながりについて見つめ直していく姿を、シニカルな中にも優しい眼差しを込めて綴る。主演は「フィクサー」のジョージ・クルーニー、共演に「ディパーテッド」のヴェラ・ファーミガ、「トワイライト~初恋~」のアナ・ケンドリック

右がジェイソン・ライトマン監督

フィンチ機長役サム・エリオット 、リストラに遭遇する会社員ボブ役にはJ・K・シモンズ と豪華キャストが脇を固める。

オフィシャル・サイト
http://www.theupintheairmovie.com/ (英語)
オフィシャル・サイト
http://www.mile-life.jp/

※地味な作品ですが、今の時代の様々な問題を盛り込んだ人間ドラマでした。

 

 

 

 

Comments (4)    この記事についてブログを書く
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4 Comments

コメント日が  古い順  |   新しい順
こんばんは^^ (KLY)
2010-03-26 00:30:02
キャストの3人、そして何より脚本がよく出来てました。流石は一時期アカデミー賞本命といわれただけはあります。個人的には脚本賞はこっちにあげたかったなぁって思いました。
ナタリーの愚痴聞いているシーンで、アレックスが結局何のかの言いながら男の条件を一杯挙げるのを聞いて、「んだよー、結局女性っていくつになってもそうなんね?^^;」って(笑)
電車にただ座るジョニーの哀愁漂う演技の何とまあリアルなことか。思わず励ましたくなっちゃいましたよ。(苦笑)
返信する
名言! (オリーブリー)
2010-03-26 17:38:55
mezzotintさん、こんにちは。

>“心のマイル”は限りなくゼロに近かっ
た・・・・。

拍手!!!
機長から渡された時、まさにそれを感じずにはいられないご様子でした!
上手いなぁ~mezzotintさん♪

この作品、もしかしたら年齢や境遇を選ぶのかもしれませんが、三人三様、実に上手く表現されていましたよね。
誰でも彼らのどこかの一部に当てはまる、そんな感じがしました。
返信する
TBありがとうございました (シムウナ)
2010-04-04 20:02:40
TB有難うございました。
この映画観賞後に、思わず自分の重荷を
全て捨て去って、必要最小限の人間関係、
絆を深めたいと考えてしまいました。
現代社会に蔓延している問題を上手く物語に
反映していていました。

今度、訪れた際には、
【評価ポイント】~と
ブログの記事の最後に、☆5つがあり
クリックすることで5段階評価ができます。
もし、見た映画があったらぽちっとお願いします!!
返信する
ふわふわと (sakurai)
2010-05-16 20:07:16
地に足付いてない・・・という風情と、今の漠とした世の中に何んともはっきりしない不安を感じる・・・という原題が、ぴったりだと思ったんですよ。
最後の歌でなんで監督がこの映画を撮ろうと思ったのかもわかったし。。。
邦題をぜひ、何とかしてもらいたかったですわ。
返信する

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