銅版画制作の日々

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インビクタス/負けざる者たち(2009)

2010-02-06 | 映画:シネコン

 原題:INVICTUS

ひとつの願いが、
ほんとうに世界を変えた物語。

あのクリント・イーストウッド監督の最新作ということで、楽しみにしていた作品です。

東宝シネマズ二条にて鑑賞。ネルソン・マンデラと言えば、2007年公開の「マンデラの名もなき看守」を思い出しました。この作品を観ていたので、マンデラ大統領については少しだけ予備知識がありました。
彼はアパルトヘイトに反対したため、27年という長い間ロベン島の刑務所に投獄されていました。一口に27年なんて簡単に言うべきじゃないけど。いやあ大変ですよね。人生80年として、3分の1も拘束状態だった。そんなマンデラ大統領、苛酷な状況に置かれていたのに、罪に陥れた人たちを恨んだりせず。。。寛容な態度で接するとは本当に大きな人だと思いました。

 


ネルソン・マンデラ にはモーガン・フリーマン
ある時、どの俳優に映画で自分を演じてほしいかと訊かれたマディバ(マンデラの愛称)は、『モーガン・フリーマン』と答えたと言う。


 STORY(ヴェルデオフィスより抜粋)

その大統領の誕生は、熱い喜びと、激しい怒りで迎えられた。1994年、南アフリカ共和国初の黒人大統領、ネルソン・マンデラ(モーガン・フリーマン)だ。
マンデラは就任早々、国の最大の問題を大統領官邸で目の当たりにする。白人の職員たちが新政権の下を去るべく、荷物をまとめていたのだ。マンデラは、すぐに全職員を集めて、「“過去は過去”だ。皆さんの力が必要だ。我々が努力すれば、我が国は世界を導く光となるだろう」と語りかける。
南アフリカは、問題を山のように抱えていた。不況、失業、犯罪増加 ― それらに立ち向かうためには、対立する黒人と白人をひとつにする ― それがマンデラの願いだ。


フリーマンはマンデラを演じる上で、もっとも重要な部分は練習してどうなるものではないと話す。彼に似せて演じることは避けたそうだ。自然に彼になることが必要であり、それこそ最大のチャレンジだったと。


手始めにマンデラは、大統領警護班に4人の白人を配属する。さまざまな人種で創る“虹の国”は「君たちから始まる」と言うマンデラに、「俺たちを殺そうとした連中ですよ」と反発する責任者のジェイソン。それでもマンデラは「赦しが魂を自由にする」と諭す。前政権に27年間も投獄された人の言葉に、ジェイソンは驚きながらも従うしかなかった。さらにマンデラは、意外な行動に出る。ラグビーの南ア代表スプリングボクスの試合を観戦したのだ。ラグビーは白人が愛好するスポーツで、黒人にとってはアパルトヘイトの象徴だった。長らく国際試合から追放されていたチームは、“南アの恥”と言われるほど、弱体化していた。


1年後、ラグビーのワールドカップが、南アで開催される。マンデラの中で、何かが閃く。その日からマンデラは、秘書のブレンダが心配するのも聞かず、どの政策よりもラグビー強化を優先するのだった。



まずは、チーム名を変えることを決定した国家スポーツ評議会を、「今は卑屈な復讐を果たす時ではない。我々の国家を築く時だ」と説得してやめさせる。次に、スプリングボクスの主将、フランソワ・ピナール(マット・デイモン)をお茶に招待し、指導者のあり方について気さくに語り合う。そして投獄されたロベン島で絶望した時、ある詩が立ち上がる力をくれたという体験を語る。車で待っていた婚約者のネリーンに「大統領の用件は何?」と聞かれ、「たぶんワールドカップ優勝だ」と答えるピナールは、大統領の真の目的に気付き始めていた。


ラグビーチームボクスの主将フランソワ・ピナール 役にはマット・デイモン
フランソワ・ピナールの役作りのため、南アフリカ人のアクセントをマスターしなければならなかった。しかし見てのとおり、この役には肉体的なチャレンジもあった。「出演が決まると、僕はすぐにインターネットでフランソワのことを調べ始めたんだけど、彼がかなり大柄なことを知ったんだ。それでクリントに、『この人、すごくデカいんだけど』と言ったら、『ふん、君はほかのことを心配しろ。それは俺が考えるから』と言われた」そうだ。実際にピナールと出会い、、『スクリーン上の僕はもっと大きく見えるから』と言ったのをえているよと言われたそうだ。
そしてマットは肉体を鍛え、見事に仕上げたそうだ。



過酷なトレーニングを続けるチームに、大統領から、PRの一環として各地の黒人地区でコーチをしろとのお達しが出る。「そんな時間はない」と怒る選手たちも、崩れかけた家に住む子供たちの、輝く瞳とはじける笑顔に触れた時、時を忘れて懸命にスポーツの楽しさを伝える。彼らの歓声が一つになった空き地には、「一つのチーム、一つの国」のスローガンが書かれた看板が立っていた。

1995年、遂にワールドカップが幕を開ける。サッカーファンだった黒人たちも、今やスプリングボクスを応援している。熱狂するスタンド、TVの前に集まる人々、南ア国民4300万人が見守る中、一国の、そして世界の歴史を変える“事件”が、始まろうとしていた ― 。

フリーマンもマットも役作りにかなり努力したんですね。スポーツを通して、国民を一つにまとめたマンデラ大統領の凄いパワーにも敬意を表したいですね。
ヒューマンドラマなので、地味ですね。エンタメ的な要素はありません。じわっと感激するお話でした。スポーツ好きの方にお薦めかも。


マンデラ大統領の政策はナイスでした

メディア 映画
上映時間 134分
製作国 アメリカ
公開情報 劇場公開(ワーナー)
初公開年月 2010/02/05
ジャンル ドラマ/伝記/スポーツ
映倫 G

「チェンジリング」「グラン・トリノ」の巨匠クリント・イーストウッド監督が、アパルトヘイト(人種隔離政策)後の南アフリカで開催されたラグビーワールドカップを巡る感動の実話を映画化したヒューマン・ドラマ。アパルトヘイト撤廃後も人種間対立が残る中、国民が一つにまとまる大きな転機となった自国開催のラグビーW杯での奇跡の初優勝までの道のりを、ネルソン・マンデラ大統領と代表チーム・キャプテンを務めたフランソワ・ピナール選手との間に芽生える絆を軸に描き出す。主演はモーガン・フリーマンマット・デイモン

製作総指揮にはモーガン・フリーマンが関わっています。

追記:ところで、オレ―♪オレ~オレ~レってサッカーの応援のときの歌じゃあないの?

原作はジョン・カーリン


オフィシャル・サイト
http://invictusmovie.warnerbros.com/ (英語)
オフィシャル・サイト
http://wwws.warnerbros.co.jp/invictus/



 

 

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6 Comments

コメント日が  古い順  |   新しい順
こんにちは♪ (ひきばっち)
2010-02-15 17:54:38
イーストウッドがハッピーエンド作った・・!
それがまず驚きでした!
ボクもそんなに沢山彼の監督作を見たわけではないですが、
ラストで主要人物が死なないのは・・??おぼえてないっす(笑)!
まぁ、この映画のラストが、南アフリカの新しい出発点でしょうから、たまにはこれくらいストレートなのもありでしょうね(^^♪!
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感動しました~ (マリー)
2010-02-08 20:40:28
こんばんは~~。

結末も見えるベタな映画でしたが(笑)やはり本物の重みを感じ感動しちゃいました。
なんといってもマンデラ氏の素晴らしさ。これを演じきったモーガンが凄い!
実話っていうのが信じられないぐらいでしたが
本当のお話なんですね。

ただ、ちょっと気になったのは~
強くなる途中経過がなかったことかな?だんだん士気が上がったはずなのに、一気に1年後でした~。時間が足りなかった???

“オレ~オレオレ”は私もそうなんだぁ~とびっくり。。
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桁外れの (sakurai)
2010-02-08 13:26:17
凄い人ですよね、つくづく。
この映画の番宣に出てたモーガンが、「僕は、ちょっとした役をやってるんだけど・・」と、茶目っ気たっぷりに言ってましたわ。
台詞の一個一個がずしんと来ましたね。
またこれが、モーガンが言うと、重みが増すのが凄いですよ。
イーストウッドの、とことんまっすぐ映画って言うのも、なかなかいいなあと感じました。
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地味だけど (オリーブリー)
2010-02-07 01:25:51
mezzotintさん、こんばんは。

イーストウッドにしたら爽やかな感動系で確かにこれまでとは違い地味でしたね(笑)
でも今の時代に合ってるような気はしました。
このように民衆のモチベーションをかき立てるリーダーシップのある人物が、政界にも企業にも必要なんじゃないかな~なんて思いました。
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オレオレオレ (たいむ)
2010-02-06 19:29:30
こんにちは!
実話なだけあって地味ですけど、ぐっとくるものがありますよね。
それにしても「オレ―♪オレ~オレ~レ」は「サッカーだけじゃないんだぁ」と私も気になりました。
でも「ニッポンチャチャチャ」がバレーボールのものと思っていたら、実はサッカーが先だったとか、興味が無いと知らないことっていっぱいありますね。
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そうですねー (KLY)
2010-02-06 16:19:53
確かにスポーツに興味ないとつらいとこかも。特にラグビーは日本でも好きな人は凄く好きだけど、全然興味ない人の方が多いし。
私はあのラグビーシーンは凄く魅せられました。あのスローを含めた撮り方を観ると、イーストウッド監督も含めてスポーツの撮り方が上手いなぁとつくづく感心します。
ともあれ、イーストウッド監督にしては珍しくあんまり哲学的じゃないというか、ネタ的にはベタな作品かな。それでも良かったですけど^^
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