天命を知る齢に成りながらその命を果たせなかった男の人生懺悔録

人生のターミナルに近づきながら、己の信念を貫けなかった弱い男が、その生き様を回想し懺悔告白します

菅首相が政権浮揚に画策した「国民栄誉賞授与」を目標半ばの「なでしこジャパン」は是非受賞固辞してほしい

2011-07-25 20:44:45 | 日記
今日の日記は、サッカー女子W杯で初優勝した「なでしこジャパン」に国民栄誉賞を授与することに関する率直な私見です。
以下に、その政府見解を聞いたチーム監督の感想を産経ネットニュース(2011.7.25 17:24 )から、以下に引用・掲載します。
『・・「検討うれしい」と監督 国民栄誉賞検討指示で・・枝野幸男官房長官が25日、サッカー女子W杯で初優勝した「なでしこジャパン」に対し国民栄誉賞の授与を検討するよう指示したことを受け、チームを率いた佐々木則夫監督は「検討していただけることは、うれしいことです」と感想を語った。佐々木監督はこの日、東京都北区の味の素ナショナルトレーニングセンターで日本オリンピック委員会(JOC)の竹田恒和会長らに初優勝を報告。竹田会長は「五輪予選を前にした他スポーツの選手の励みになった」とねぎらった。実現すれば、国民栄誉賞が団体に授与されるのは初めて。日本サッカー協会は「正式な発表を待って対応したい」としている。添付した写真は、サッカー女子W杯決勝で米国を破り初優勝、トロフィーを掲げて喜ぶ沢(中央)ら「なでしこジャパン」=17日、フランクフルト(共同)』
私は、18日早朝決勝戦を放映するサッカー女子W杯の試合を見る為、早く寝て時間通り早く起きて、試合最初から最後のPK戦の勝利まで見ていたサッカーファンです。だから、「なでしこジャパン」が初優勝した最終試合にはとても感動しました。
しかし、このサッカー女子W杯の初優勝だけで国民栄誉賞に値するか?私は大いなる疑問を抱いています。まず、初優勝といっても正式記録は、PK戦勝利の為、”引き分け”扱いです。試合には勝ちましたが、未だにアメリカに勝ってはいないのないのです。
だから、チームメンバーの勝利後コメントでも、その”不完全勝利”に触れて不満を語った選手がいました。また、沢主将は、ロンドンオリンピックでメダル(出来れば金メダルを)を取りたいと、次の抱負を語っていました。だから、まだ、彼女たちの目標が完全に達成されたわけではないのです。
アメリカ・大リーガーのイチローは、国民栄誉賞の候補に何度も挙がりながら『受賞はとても嬉しいが、国民栄誉賞をもらうとモチベーションが下がるので辞退します。引退した時に検討して欲しい。』とその受賞を固辞しています。
「検討していただけることは、うれしいことです」と感想を語った佐々木則夫監督は、受賞した後の「なでしこジャパン」のチーム運営をどのように考えているのでしょうか?今回の初優勝は、”ゴール”ではなく”スタート”だと私は思っています。ならば、まだ過分な栄誉は選手たちには良くないと佐々木則夫監督は思ってほしいです。
時の権力者たちは、民衆に感動を与えたヒーローに過分な恩賞を与えて、自分の治世の都合の良い道具に利用しています。12世紀後半、京から平氏を追放して公家や庶民にとても人気があった源義経に、後白河上皇は過分な恩賞と官位を与えて兄頼朝を激怒させ、源義経の身を危うくさせた歴史的な事実は、その端的な実例です。
だから、私は、菅首相が自己政権の浮揚の為に画策した「国民栄誉賞授与」を、未だ目標半ばの「なでしこジャパン」は、是非受賞固辞してほしいです。そして、国民の多くはその受賞如何に関わらず、彼女たちの今回の行動に賞賛を惜しまないはずです。
私は「なでしこジャパン」の毅然たる態度を今期待しています。
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