天命を知る齢に成りながらその命を果たせなかった男の人生懺悔録

人生のターミナルに近づきながら、己の信念を貫けなかった弱い男が、その生き様を回想し懺悔告白します

『007危機一発』T・ヤング監督I・フレミング原作ナイアガラのM・モンロー広告をA・エクバーグに改悪

2011-07-17 19:25:36 | 日記
今日の続編日記は、映画『007/危機一発』(1963年製作 テレンス・ヤング監督 ショーン・コネリー ダニエラ・ビアンキ ロバート・ショウ主演)と原作本イアン・フレミング著『007 ロシアから愛をこめて』(1957年初版本の井上一夫訳・創元推理文庫版)の違う描写のことです。
この映画では、ジェームズ・ボンド(ショーン・コネリー)に協力したイスタンブール駐在の英国海外情報局支局長を負傷させたソ連諜報員を、狙撃・報復するシーンが出てきます。添付した写真は、ショーン・コネリー(右)の肩を借りて銃に狙いを付け「アニタの口は可愛いな 魅力的だ!」と囁く英情報支局長のペドロ・アルメンダリス(左)です。
この映画シーンは、ボブ・ホープとアニタ・エクバーグの名前が大きく書かれたアメリカ映画の宣伝看板のアニタの口に作られた出口から脱出しようとする諜報員を狙撃するテレンス・ヤング監督の有名な演出です。しかし、この描写は、前年に製作されたイタリア映画『ボッカチオ’70』の第二話でアニタ・エクバーグの広告看板が動き出すシーンを借用・パロディ化した原作をまったく無視した改悪だと私は思っています。
何故なら、イアン・フレミングの原作では、アメリカ映画『ナイアガラ』(1953年製作)の広告になっていて、主演のマリリン・モンローの口からソ連諜報員が脱出するプロットになっているからです。
その原作から該当する記述を、以下に引用・掲載します。
『大きな女の顔の輪郭と何かの文字が現われてきた。ボンドには、その文字が読めてきた。「ナイアガラ。マリリン・モンロー、ジョセフ・コットン」・・ボンドは眼鏡を巨大なマリリン・モンローの髪の山から額の谷、二フィートもあろうという大きな鼻の頭までの鼻筋へと、じりじりと下げていった。ポスターに、かすかに四角い形が見える。それは鼻の下から、大きな魅力的な曲線を描いたくちびるまでつづいていた。・・巨大な、陰になったポスターの口のあたり、恍惚と半開きになった大きな深紅のくちびるの間から、黒い人影が現われて、死体の口についたうじ虫のように宙にぶら下がった。』
映画では、アニタ・エクバーグの広告でしたが、私は原作通りに、より官能かつ魅力的だったナイアガラのマリリン・モンローにしてほしかったです。私自身もマリリン・モンローの大ファンだから、再鑑賞してその思いを今さらに強く抱いています。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

8月13日からのトルコ旅行を前に英映画『007/危機一発』再鑑賞してイスタンブールへの旅情を高めらる

2011-07-17 11:02:03 | 日記
今日の日記は、今久しぶりにお茶の間鑑賞している映画『007/危機一発』(1963年製作 ショーン・コネリー ダニエラ・ビアンキ ロバート・ショウ主演)のことです。
私は8月13日から中東・トルコへ観光旅行に出かけます。その訪れるトルコ都市にイスタンブールがあります。その国際都市・イスタンブールが登場する48年前のイギリス映画『007/危機一発(再公開時のタイトルは「ロシアより愛をこめて」』をレンタル店から借りて、今茶の間鑑賞しています。
この映画では、国際的秘密結社(スペクター)首脳NO.1が、英国情報部のジェームズ・ボンド(ショーン・コネリー)への復讐(前作・007は殺しの番号で受けたダメージへの)のため、さらにソ連情報部の最新暗号解読機を己の手に入れるため、スペクターに寝返ったソ連情報部女性首脳(ロッテ・レーニヤ)NO.3のロシア情報部で部下である女性秘書・ロマノワ(ダニエラ・ビアンキ)を巧みに利用して、ロマノワが勤務するイスタンブール駐在ソビエト連邦総領事館に、宿敵ジェームズ・ボンドをおびき寄せます。ボンドもソ連情報部が画策した罠の可能性を肯定しつつ、イスタンブールへ飛びます。このようなプロットで判るように、この映画は、20世紀中葉の米ソ冷戦時代に、イギリスが製作したスパイ映画の名作です。
映画に登場するイスタンブールは48年前の姿ですが、今回よく見直してみて、エキゾチィックでとても魅力的な街であると、強く私は得心しました。添付した写真は、ベリーダンスの饗応を受けるショーン・コネリー(右端)です。
アヤソフィア寺院(ボンドがロマノワと待ち合わせる場所)や地下宮殿(ソビエト大使館への抜け道に利用される)も映画で効果的に登場しイスタンブールを興味深く紹介しています。さらに、最新暗号解読機を手に入れたボンドとロマノワの二人は、オリエント急行の終着駅であるイスタンブールからベオグラードを目指して、逃亡を図ります。その列車内でのボンドとスペクターの殺し屋(ロバート・ショウ)の死闘は、スパイ映画の名シーンとして語り継がれています。
私は、この映画『007/危機一発』を再鑑賞して、さらにイスタンブールへの旅情を高められました。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする